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2021.08/04 研究部門のテーマ(2)

ゴム会社の主力事業が70%以上の売り上げを占めており、その事業の研究開発部門は、当方が配属された研究部門とは別の組織として存在していた。すなわち当方が所属した研究部門は、全社共通基盤技術の肥やしあるいは新事業の種となるような研究テーマ推進がミッションとして存在していた。

 

当方は、1.電池、2.メカトロニクス、3.ファインセラミックスを3本の柱とした新事業を推進するという当時の社長方針に基づき高純度SiCの企画を提案したのだが、これが実際に採用され実行されるまで地獄の毎日だった。

 

地獄の状態については、無機材質研究所(現在の物質材料研究機構)で高純度SiCの合成に当方が成功した時に頂いた研究所の某主任研究員の手紙に少し書かれている。

 

もっともこの手紙を頂けた背景は、当時のファインセラミックスフィーバーの社会情勢において数社から転職の誘いを受けていた当方は、それを公言していたため留学後の進路を心配してのことである。

 

当方としては、留学前に研究所の先輩社員から留学を終えて戻ってきても居場所はないぞと脅されていたので転職する覚悟で行動していただけであるが、今から思い出すとこの先輩も当方も社会人として大人げない会話をしていた。

 

転職について実際に転職する直前までそれを公言してはいけないことをサラリーマンの常識として当時理解していた。理解してはいたが言いたくなるような研究所の風土であり精神状態でもあった。実は、高純度SiCのテーマについて、研究所内で誰も興味を示しさず盗られる恐れのないテーマを目指して企画している。

 

全社共通基盤技術あるいは新事業のテーマを企画するには大変なエネルギーのいる作業で、他人の考えたテーマを盗ったほうが簡単である、とうわさされていた。また、それが実際に行われていた(注)ために各課で研究内容は社外どころか社内機密となっていた。

 

(注)当方のFDが壊された背景ではないかとも思っている。住友金属工業とのJVを立ち上げ後、写真会社に転職しているが、その後の高純度SiCテーマの扱われ方は、当方が転職してからテーマがスタートした、と書かれた内容が公開されている。そこには無機材質研究所の貢献も書かれていなければ、住友金属工業とのJVの話も書かれていない。

カテゴリー : 一般

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