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2022.10/03 Pythonの普及

今どれだけの企業で機械学習が導入されているのだろうか。恐らく大企業ではすでに導入が完了し、若い技術者が普通にデータ解析を行っている周りで、理解できない中高年がうろうろしている風景が見られるのか。


かつて「花王のパソコン革命」が大ベストセラーになり、パソコンの普及が始まった時、まだその速度は緩やかだった。しかし、MS-DOSが普及し、一太郎が会議資料作成の標準ツールとなり、ロータス123やフリーランスが普及し始めた頃からデジタルによる職場の分断が始まった。


そのころ、当方は多変量解析はじめ統計手法を使い、現在常識となった機械学習と同様の方法で業務を遂行していたが、それが研究所という職場ゆえに科学ではないと批判されたのである。批判だけでなくFDを壊されたりする業務妨害まで受けている。


データサイエンスを用いた業務の遂行方法、具体的に実験のやり方は、科学の方法、すなわち仮説設定による方法とは異なる。それゆえ異端とされたのだ。


この10年のDXの進展はすさまじく、学校教育でもプログラミング教育がようやく導入された。プログラミング教育は、日本で熱狂的に信奉された科学という哲学による問題解決法とは異なる方法論を教育することになるので教育現場でやはり混乱が始まっている。


日常の問題解決に科学の方法論は常識であり、現代文明は科学の成果とまで言う人がいるが、科学誕生以前でも技術開発はそれなりのロジックで人類により営まれてきたのである。


学校教育では戦前ユークリッド幾何学の教育を行いながらも戦後はそれを廃止してしまったが、ユークリッド幾何学は科学と非科学をつなぐ言語のような立ち位置にあった。


統計は科学の一分野でありながら、それを適用したロジックが非科学として扱われるような時代があった。多変量解析にしても最初に普及したのは人文科学系であって技術分野では1990年ごろでもあまり普及していなかった。


しかし、さすが技術のニッサンで、1980年代に多変量解析のセミナー講師がいた。多変量解析をMZ80Kで使い始めた当方は、このセミナーが大変役立ったが、出張報告は職場内で評価されなかった。


このような体験があるので、現在のPythonの普及スピードや機械学習の普及、アカデミアにおけるMIなど科学と非科学の境界がベルリンの壁崩壊のような出来事として見えている。


もし、いまだPythonについてその意味を理解できていない企業は弊社にご相談ください。機械学習の導入はじめ業務のイノベーションを進めるお手伝いをいたします。40年以上多変量解析はじめ統計手法やタグチメソッドを使用してきた経験からわかりやすくご指導いたします。


また、深層学習までできるのだが、どうもすっきりしない、という技術者もご相談ください。例えば、材料技術者であれば、科学のせいで染みついた問題点を当方の実体験のデータを示し、すっきりできるようにいたします。今弊社で行っているセミナーはその一つです。

カテゴリー : 一般

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