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2023.02/28 高純度SiC成形体(2)

半導体治工具用に高純度SiC成形体(高純度SiC100%の成形体)を世界で初めて市場に提供したのは住友金属工業である。この事業はブリヂストンとのJVとして1990年に始められた。共同出願特許も出されている。


住友金属工業から提案が無ければ、ブリヂストンでこの事業は始まらなかった。彼らは反応焼結により高純度SiC成形体を製造することを提案してきた。当時ブリヂストンは、ホットプレス焼結技術と常圧焼結技術によりパイロットプラントで成形体開発を行っていた。


高純度SiC成形体のこれらの技術は、無機材質研究所との共同研究として進められ報告書も当時発行されている。無機材質研究所では、当方が留学中にすでにカーボンだけ添加したホットプレス焼結に成功していた。


また、プロチャスカの配合系よりもホウ素の添加量が少ない常圧焼結にも成功していた。これらは無機材研の二人の先生によるご指導による。当方含め3名の連名による発明者として無機材研から特許も出願されている。


あれから40年近く経ったが、高純度SiC成形体を製造する技術は、ホットプレスか反応焼結、あるいはHIP(当方のアイデア段階)程度しかない。常圧で焼結体を製造したいならば反応焼結プロセスを選ぶことになる。


反応焼結プロセスについて、この仕事を離れてから眺めているが、さほどの進歩は無い。もし、コストを下げたいならば、アイデア段階であるが、面白い方法がある。ご興味のあるかたは問い合わせていただきたい。

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