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2024.12/09 高分子材料の未来

環境対応技術の開発が急務であり、このトレンドは今後も10年続くと思われる。発泡スチロールやペットボトルのリサイクル率は、すでに70%を超え、他のプラスチックについてもリサイクル率が向上すると思われる。


問題となるのは、様々なプラスチックが混ざり合った状態のゴミである。サーマルリサイクル以外に用途が無さそうであるが、ケミカルリサイクルに可能性がある。


プラスチックのリサイクル技術には、ケミカルリサイクルとフィジカルリサイクルがある、とされているが、後者は、プラスチックを粉砕し洗浄後ペレットにして用いる技術である。


PETボトルのリサイクルは大半がフィジカルリサイクルであり、ケミカルリサイクルは、一部行われているだけである。食品に用いるリサイクル材は、食品衛生法の観点からケミカルリサイクルが好ましいとされてきたが、サントリーの努力でフィジカルリサイクル技術も行われるようになった。


フィジカルリサイクル技術で問題となった、バージン材よりも多くなる低分子物質であり、環境ホルモンの可能性も指摘されていたが、実績を重ね問題の無いことを科学的に確認できたらしい。


今食品トレイについても同様の手法でフィジカルリサイクルの食品分野の可能性検討が行われているが、まだめどが立っていないようだ。


当方は科学的に安全性が確認されても食品分野にフィジカルリサイクル材を用いるべきではない、と考えてきたが、世の中の流れは、科学的に安全であれば、となってきた。


PETボトルのリサイクル材に関して、早期退職日を2011年3月11日に設定して、2種類開発している。このリサイクル材開発は中国ローカル企業と行ったのだが、使用量が伸びているという。


コニカミノルタはこのリサイクル材も含め、他のリサイクル技術を自前で開発し、現在は50%以上のリサイクル材使用率を誇るという。技術の伝承がうまくいっているようだ。


このコニカミノルタが開発したリサイクルプラスチックに、5種のプラごみをペットボトルリサイクル材70%に5種のプラごみ20%を使い、リサイクル材を開発している。すなわち、どうしようもない混ざり合ったプラごみをフィジカルリサイクルで用いる技術の可能性はある。

カテゴリー : 一般

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