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2025.01/25 中居正広論

中居氏の引退で一気に表題の記事がネットにあふれている。芸能人として仕事に対して、あるいはオフ時間に見せる社交性について称賛する記事が多い。一方で私生活や、楽屋における顔について孤独な姿が指摘されている。


また、ここぞとばかりに、過去の女性関係の記事がぞろぞろ出てきた。当方の世代の憧れの女子アナもその中に含まれており、年齢も含め、かなり好みの女性の幅は広かったことが伺われる。


しかし、多くの女性関係のゴシップ記事がありながら今回だけアウトになったのは不思議である。俗にいう地雷を踏んだ、という表現もされているが、芸能人生を粉砕しているのだから地雷より大きい爆弾である。


時代がそのように変化した、という説明に最も納得できるが、中居氏について一言でまとめるならば、表の顔と裏の顔が大きく異なっていた二重人格の特徴が指摘されている。


ところが、社会で見せる顔と裏の顔が大きく異なるという、このようなサラリーマンは多いのではないか。在職中に受講したある管理職研修で、講師が「皆さんにこうして笑顔を見せながら話している私ですが、本当は心の中はぐちゃぐちゃで、さらに怖い人です。」と組織人の理想の在り方について説明されていた。


大変分かり易い説明なのだが、思わず「はて」となった。当方は、この活動報告同様にサラリーマン人生において、表と裏の差が無いようマイペースで仕事をしてきた。


上司に間違いがあれば、それも正しく指摘してきた。ゆえにゴム会社の人事部長には、「人間リトマス試験紙」というあだ名を頂いている。


すなわち、当方を悪く評価する人は悪い人で、良く評価する人はいい人だ、そのまま生きてゆきなさい、成功します、と褒められている。不幸だったのは転職する12年間研究所から異動できなかったことである。


ドラッカーを高校生のころから読んできて、頭の中がドラッカーに染まってしまっていたところがあるが、そのため、高分子の難燃化研究の仕事を担当し始めてから組織の中でぶつかるようになって、無機材質研究所留学中(注)に昇進試験で落とされている。


このあたりのことは既に活動報告に書いているが、その結果高純度SiCの技術が生まれているので、人事部長の言葉は正しかった、と感じたが、写真会社へ転職して状況は変わった。


周囲は皆いい人ばかりで、当方は浮くのである。ゆえに浮かないように知恵を絞った20年だが、多面評価の人事評価でも何とか部長まで泳ぎ切ったが、少々疲れた。


ただそれは、ゴム会社の精神的疲れではなく、肉体的疲れである。おそらく、中居氏は、表と裏の使い分けで精神的に疲れ、その疲れをいやす対象に女子アナを求めたのだろう。


当方のように表ばかりでも、周囲に悪い人が多ければ精神的に疲れるのである。しかし、サラリーマンは悪い人の多い組織から転職できる自由がある。


逆にいい人が多い場合には、うまく使われるために肉体的に疲れることになる。単身赴任した5年間は大変肉体的に疲れたが、カオス混合というアイデアを実現できる精神的余裕が生み出される体育会系風土の職場だった。


(注)人事部からの指名留学で本来は海外研修が目的だったらしいが、セラミックフィーバーの時代で日本の研究組織が世界のトップを走っていた。すなわち無機材料のスキルを磨くために海外に行く意味が無かった。周囲の管理職はセラミックスを忘れ語学研修をしてこい、と言われる人が多かった。研究所でファインセラミックスは嫌われていたテーマだった。Li二次電池もセラミックス正極ではなくポリマーで正極を設計し日本化学会賞を受賞している。セラミックスで正極を設計しておれば、世界初のLiイオン電池実用化でノーベル賞だった。しかし、企画された方は、ノーベル賞よりも日本化学会賞を手堅く狙っている。そのような時代である。

カテゴリー : 一般

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