活動報告

新着記事

カテゴリー

キーワード検索

2025.02/14 逆向きの推論(2)

学校では教えない逆向きの推論について、受験参考書は丁寧に解説していた。すなわち、逆向きに推論を行えば、答えのみを考えることになり、その考えた道筋を逆にたどれば、問題の答えになる、という。


すなわち、「AならばBである」という証明問題を考えるときに、Bから考えてAにその推論を展開したあと、Aから逆向きにBへたどるとそれが答えになる、という仕掛けである。


そして、仮定から前向きに推論を進めるときには、可能性のある推論を幾つか建てることになり、効率が悪い、とも説明していた。すなわち、受験という限られた時間で戦う場合には、いかにして早く正解にたどり着けるかが勝負である。


学校教育では、科学の方法を指導しなければいけないので、そのような一見手抜きに思えるような指導の仕方はできないというわけである。日本人はこのようにして教育され、科学を実装する大人になった。


形式知だけを学んだり、伝承したりする社会であれば、それでよかったかもしれない。しかし、形式知以外の多数の有象無象の問題を解かなければいけない社会では、チャート式に書かれていたような逆向きの推論は生きてゆくためにも重要である。

カテゴリー : 一般

pagetop