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2025.06/16 押出成形の難しさ

高分子の射出成形も難しいが、押出成形になると射出成形とは異なる問題が発生し、実はそのプロセス技術が難しい。フィルムの押出成形しか見たことのない人は、射出成形よりも押出成形の方が数倍難しいことを御存じない。


そもそも難しさを知ることさえ難しい、という表現をしておきたい。高分子に限らず、材料の成形技術は、それぞれの材料特有の難しさがある。


セラミックスのスリップキャスト風景を初めて見学した時に、何とも言えない感動があった。事前に学んではいたが、ずらりと並んだ成形中の製品群を眺めて、便秘が解消されたような感動をしたのは、製造していた製品が衛生陶器だったからかもしれない。


しかし、成形技術を知るためには、その工程の見学だけでもしておきたい。初めての場合に何らかの感動があるはずである。もしそれが無ければ、技術開発を担当しない方が良い。


山尾志桜里氏が国民民主党から非公認となったが、記者会見はひどかった。質問が不倫に集中したのである。不倫よりも、公共交通機関の無料パス私的利用における問題や、ガソリン代に関わる問題の方が、政治家の資質を語るうえで不倫よりも問題が大きいように思う。


実は、高分子の押出成形技術は正しい問題を見つけることが難しく、その結果単純な無端ベルトやチューブの押出成形でも開発に時間がかかったりする。


例えば、歩留まりが10%以上に向上しないので、金型の改良を進め、押出金型か混練機のように設計された金型を生み出した技術開発を引き継いだ(これは勉強の材料になったが、実用性は無かったひどい金型だった)。


山尾氏の記者会見が不倫で終始したように、これは技術開発過程において、金型に視点が集中し問題解決した結果である。前任者はそれでも歩留まりが10%まで改善された、と胸を張って説明していた。

この押出成形技術では、高分子技術で一流のフィルムメーカーが提供するコンパウンドに大きな問題があったのだが、そのメーカーとの共同開発であっても、誰もコンパウンドの問題に気がつかなかった。

カテゴリー : 一般

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