活動報告

新着記事

カテゴリー

キーワード検索

2025.07/18 高分子材料の混練

混練技術の難しさは、この欄で何度も取り上げている。そして、二軸混練機の不完全さを説明している。タイヤに使用される高性能ゴムは、未だに連続式ではなくバンバリーとロールにより、コンパウンディングされている。


バンバリーからロールの工程を自動化しているケースもあるが、その時使われている設備は、二軸混練機よりも大きな設備である。すなわち、生産性を同じにした場合に、カレンダーロール部分が大きくなるのだ。


二軸混練機あるいはそれ以上の多軸混練機では、スクリューセグメントの設計が重要、と多くの教科書に書かれているが、よほど頓珍漢な組み方をしない限り、二軸混練機を動作させることができる。


このスクリューセグメントが混練に大きく影響することを経験すると、色々と工夫するようになる。しかし、あるレベルまで行くと、スクリューセグメントの変更だけでコンパウンド性能を改善できなくなる。


教科書にL/Dの大きい方が、とか書かれていると、それが今使用している設備より大きい二軸混練機が欲しくなる。そして大きなものを購入し、しばらく性能改善が続くと、やがて頭打ちになる。


二軸混練機を扱ったことのある人は、このような経験をして、結局二軸混練機の限界を知ることになるのだが、本来は教科書にそのあたりを書いておくべきである。

カテゴリー : 一般

pagetop