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2025.10/27 50年前と異なる社会(1)

50年近く前に社会人になった。当時第二次オイルショックで、就職状況は冬の時代と言われた。ゆえに大学院二年になるや否やOB訪問で勧誘を受けたゴム会社に就職した。


この頃の社会と現代では大きく変化している。また現代の変化を予測できるような出来事も起きている。今から思えば、当時から変化が起き始めていたのかもしれない。


例えば、ゴム会社では、成果主義で査定が決まるとの説明を受けていた。人事部からの説明は成果主義であったが、実際にはそれを信じて仕事をやっていたらひどい目にあっている。12年間勤めて結局転職するような事態になっている。


また、入社2年間は査定がつかず、職場異動も残業手当も無い、との説明を受けたので、1年間のテーマ「防振ゴム用樹脂補強ゴムの開発」をサービス残業で3か月で仕上げたところ、職場異動となった。


そして世界初の難燃化技術を開発するように新しい職場のリーダーから指示を受けたので、ホスファゼン変性軟質ポリウレタンフォームの工場試作を半年もかけないで成功させたら始末書を書けと命じられた。


リーダーも内容を理解していない始末書を毎日書けたか、書けるまで仕事をやってはいけない、と言われ続けた。今なら壮絶なハラスメントだが、当方は心当たりも無いので死ぬ気も起きなかった。


人事部の同期に相談したら、入社2年間は査定がつかないので始末書ぐらい平気だ、というあっけらかんとした返事である。仕事を停止され、毎日叱られている状態など問題にはならなかった。


新入社員が工場試作を勝手にできるわけではないので、明らかにリーダーか指導社員が始末書を書くべき、と指導社員に訴えても、査定に響くから誰も書きたくない、という。


職場の雰囲気が新入社員以外に始末書を書ける人はいない、という状態で、転職も考えたが、図書室にあったコンピューター関係の書籍に感動した。


DXの黎明期であり、先端のコンピューターの情報が大学よりも充実していたのである。時代は情報工学科設置ブームが起きており、第一次AIブームの影響が出始めていた。

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