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2019.07/03 高分子のプロセシング技術(12)

 コンパウンディングで使用するフィラーは、その供給メーカーにより粒度調整がすでに行われている。

 

しかし、カーボンのようなストラクチャーを形成している粒子を添加する場合には、混練中にそのストラクチャーが破砕されて分散する場合もある。

 

このような粒子の粉砕理論については、1800年代にRittinger (1867年)とKick(1885年)により法則が発表されて以来研究されてきて、Bond(1952年)の仕事により形式知が完成したと言われている。

 

すなわち、固体の粉砕に必要なエネルギーとその粒径、あるいは生成比表面積との間には一定の関係がある。

 

ちなみに、粉砕による微粒子化の限界は、1987年頃0.5μmと予想されていた。しかし、現在では10-30nmの粒子を簡単に生成できるようになった。

 

ただし、一次粒子を小さくできても高分子にフィラーとして添加されるときには数μのアグリゲートとなっている。

 

粉砕による微粒子化には形式知から限界が見えていたので、化学合成や蒸発、晶析などを活用し、一次粒子の超微粒子化の努力がセラミックス分野で1980年代になされている。

 

カテゴリー : 高分子

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