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2020.09/04 研究開発の効率向上

1960年代に研究所ブームが起こり、多くの企業で基礎研究所が設置された。第一次第二次オイルショックが続いた1970年末ごろから石油関連企業において研究所の見直し機運が高まった。

 

但しこのころは研究テーマの見直し程度であり、本格的な研究所の見直しはバブルがはじけた1990年代である。

 

ゴム会社では、基礎研究部門は、単なる研究部となり、今はどのような研究を行っているか知らないが、少なくとも化学会における発表を見かけなくなった。

 

第二次産業における研究部門の役割が、この半世紀に大きく変わった企業が大半だろう。また、半世紀前のような研究所を廃止した企業も多いようだ。

 

しかし、研究開発活動そのものが無くなったわけではない。市場にイノベーションを起こすためには企業の研究開発が不可欠だからである。

 

ソフトウェアー業界では、バブルがはじけた頃からアジャイル開発で研究開発の効率を上げるとともに市場変化に研究開発活動を連動させることに成功している。

 

しかし、第二次産業では、まだそこまでできている企業は少ないだろう。ゴム会社で5年ほど研究開発本部長を務めたU氏は、「まずモノを持ってこい」と研究員に発破をかけたが、当時の研究員にはすこぶる評判が悪かった。

 

しかし、当方はこのU氏が目指していたあるべき姿がアジャイル開発であることをすぐに理解できた。そして、すぐに実践し、高純度SiCの事業化を手掛けつつ、いくつかの企画を立ち上げている。

 

残念ながら、電気粘性流体の耐久性向上技術や3種の機能性粉体の開発でゴム会社を去ることになったが、U氏の時に立ち上がった高純度SiCの事業はゴム会社で30年続き、2年前に愛知県のセラミックス会社に事業譲渡されている。

 

もし、研究開発の効率向上を考えられている企業がございましたらご相談ください。市場にイノベーションを起こし、それと連動した研究開発が可能となるよう指導いたします。

カテゴリー : 一般

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