2020.09/12 高分子の誘電率制御(4)
材料の誘電率制御について、これまでHighkからLowk材料への流れが20世紀末から21世紀にかけて起きている。
当時は特に高分子材料に限定されていなくて、シリカの空隙材料が注目された。そして層間絶縁膜として実用化された。
今、高分子の低誘電率化が技術ニーズとして注目されている。そして低誘電率ポリイミドが開発されたりしている。
高分子の高誘電率化では、フッ化ビニリデンの類で実用的な材料が商品化されたが、低誘電率化については、誘電率が3前後の材料が限度で、誘電率2以下となると空隙材料以外では実現が難しい。
ところが、負の誘電率が21世紀になって真剣に議論されるようになり、数年前から特許も出始めている。
負の誘電率については、当方も帯電防止剤の開発や中間転写ベルトの開発で実際に測定してびっくりしている。アカデミアの先生にご相談したら「キワモノ」的だ、とのアドバイスがあったので、インピーダンスに絶対値をつけて発表した。
負の誘電率の「偶然」開発体験から、高分子の低誘電率化の可能性を高める技術になるのではないかとの予感をしている。詳しくは来週火曜日に開催される技術情報会のセミナーで説明するのでご興味のあるかたは問い合わせていただきたい。
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