2023.08/10 コンピューターを用いる問題解決法(3)
パーコレーションという現象について数学者たちは1950年代から議論してきた。そして今やn次元のパーコレーションについてその閾値が求められている。
ボンド問題とサイト問題はそのままで、両者について閾値が知られている。スタウファーの教科書には詳しくその解説がなされているが、これを読み解くためには高度な数学の知識が必要だ。
教科書なので、その高度な数学についても丁寧な説明がなされており、パーコレーションについて彼の教科書を読めば、確率が関わる現象であることがわかる。
世界で発生している山火事もパーコレーションの問題の対象と言うよりも、もともとパーコレーションの研究が始まったのはカリフォルニアの山火事問題だった。
数学者は1950年代からパーコレーションの問題を論じてきたが、化学の世界では1980年前後まで複合則あるいは混合則という定理が存在し、それで科学的に議論が進められてきた。
当方が1979年にゴム会社へ入社した時に指導社員からパーコレーションが混合則で議論されている問題を教えられた。ゴムには様々な配合物が添加される。
フィラーとして添加されるカーボンについてパーコレーションの問題を混合則で議論していては、現象の理解が難しいというわけだ。それでも経験知を科学的な議論の中に取り込み学会で混合則の議論が展開されていた。
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