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2015.08/24 混練の知性(2)

樹脂を二軸混練機で混練するときに、分散混合と分配混合という考え方でスクリューセグメントの設計を考えるようだ。ようだ、と書いたのは、当方はこの考え方でスクリューセグメントの設計を行わないからだ。
 
「未だ科学は発展途上」で、一流のコンパウンド会社から素人扱いされ、混練のアイデアを受け入れていただけなかった体験を紹介した。そこの技術者は、分散混合と分配混合、弱練りと強練りという言葉などあたかも形式知のように使っていた。
 
しかし、その一流コンパウンドメーカーの形式知をもってしても解決できなかった問題を素人が30年前の実践知で解決したのである。一流と言われたコンパウンダーの混練の形式知とは何か調べてみたところ、某書籍に書いてあり、やはり完成された知識の体系としてまとめられていた。しかし、実際の現象には使えない形式知だと感じた。
 
分散混合と分配混合については、液体モデルに何か分散させたいときの考え方であり、様々な樹脂の混練でこの考え方が当てはまるわけではない。混練では伸張流動と剪断流動が発生し、その力で混練が進む、という形式知程度しか分かっていない、ととらえた方が良い。
 
そのほかに二軸混練機を購入するならば、KOBELCO以外はどこの混練機を購入しても同じ、と以前から感じていたが、この10年の経験からこれは正しいかもしれないと思うようになった。
 
理由は10年前に購入した同社製の中古機が未だトラブルなしで量産に使用されているのと、中古機に対するアフターサービスの良さ、そしてすでに20年以上経っているのに安定に使用できる耐久性などから、made in JAPANのブランドの信頼性の高さが裏付けられたからである。
 
二軸混練機と言えばKOBELCOというのは実践知ではなく形式知になるのかもしれない。そのくらいすばらしい装置である。中国で数社の混練機を実際に使用してみたが、KOBELCOの足下にも及ばないものばかりだった。KOBELCOの唯一の欠点は値段が高いことである。
 
もし二軸混練機の勉強をしたいならばKOBELCOのカタログをダウロードして読んでみると良い。スクリューセグメントの考え方も簡単ではあるが丁寧に記載されている。そして購入したくなったら電話をかけ相談すると、スクリューセグメントの設計まで親切に行ってくれる。依頼すればそのシミュレーション結果もサービスとして送ってくれる。ちなみに弊社は同社と無関係の中立の立場である。
 

カテゴリー : 一般 高分子

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