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2024.02/17 トヨタグループの不正

ダイハツや豊田自動織機で起きたトヨタグループの不正に対して、日本製鉄などの経営者が現場力の低下を指摘している。すなわち、かつての日本のような現場力が無くなった、というのである。


その原因として若い人がすぐにやめる問題を指摘し、徹底した標準化でITを利用してゆかないと現場が回らない、と述べている。ただし、トヨタグループの不正について公開された情報を読む限り、現場力の低下だけでは説明のつかない不正が起きている。


すなわち、テスト評価を行うのに決められたソフトを使わず他のソフトを使ったり、他の試験法で手を抜いたりしているのだ。これは力量が落ちたというよりも「合理化」の知恵を使っている、とみるべきだろう。


当方から見ると、科学の知識を使って同等の成果をあげようとした不正ではないかと捉えている。評価に失敗したりしてデータを捏造するのではなく、等価と思われる他の試験を巧妙に使い時間短縮を行っていた。


その結果、正規のテストを行うよりも短時間で信頼性のあるものを市場に出していた。ネットには正規の試験に合格した商品よりも安全性の高い商品ができていた、などという報告が流れている。


どのような目的でこのような情報を流しているのか知らないが、この情報を流した人は、不正の本質をご存知ないだろう。決められたテストを決められた通り実行しなければ信頼性を確保できないというロジックを科学にかぶれた人の中には軽蔑する人もいる。

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