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2015.10/04 配役の重要性

フォルクスワーゲン社により引き起こされた不正プログラム事件における自動車会社が、もし現代自動車だったら世界はどのような反応を示しただろうか。TVドラマでも主役や準主役により、その視聴率は大きく影響するだろう。反響の大きさはシナリオだけでは決まらないのである。
 
先日行われた川島なお美さんの葬儀の席で石田純一氏が、TVドラマ「失楽園」の相手役を断ったことを詫びたという。当方はかつて昼メロの帝王と言われた古谷一行氏が相手役だったからあのドラマはヒットしたのだと思っている。トレンディードラマの主役ではあれだけの視聴率や愛の形を伝えられなかったのではないだろうか。
 
「失楽園」のヒットについては、毎週きわどいシーンが出てくる演出でも話題になっており、配役の貢献度が見えにくくなっているが、映画よりもTVドラマの方が、キャスティングはシナリオに合っていたように思う。
 
主役が同郷だからという理由ではなく、あのドラマでは男優古谷一行氏で主役の演技が輝いたのではないか、とさえ思っている。また、当時の週刊誌には古谷一行氏のここでは書きにくい苦労話が掲載されていたので、余計に彼の役者魂にひかれた。
 
もし相手役のイメージが不倫を正当化するような役者だったならば、「失楽園」ではなく「快楽園」になっていたかもしれない。フォルクスワーゲン社の不正プログラムの衝撃が大きいのは、技術と品質の高いブランド「フォルクスワーゲン」だったからで、事件とその主役の意外性が世界の注目を集めることになった。
 
「失楽園」では、古谷一行氏の演技で主役が輝きドラマがヒットしたが、不正プログラムの問題では、主役の影響があまりにも大きく、現在の排ガス評価法の見直しまで飛び火している。その結果堀場製作所の株価まで上がり始めた。
 
  
 

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