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2019.11/15 MFRはばらつく

 MFRとはMelt Flow Rateの略であり、高分子の流動性の指標として使われ、大きいほど流動性が良いとされている。

 

 コンパウンドのスペックにも使われたりするが、ばらつきが大きい指標である。同じロットのサンプルでも2-3割程度ばらついている。

 

 興味深いのはバッチ式混練機で条件を大きく変えてもこの程度のばらつきの時と2倍以上のばらつきを示すケースがあることだ。

 

 例えば、混練時間を横軸にとり、MFRのばらつきデータをあるポリオレフィン樹脂について混練したところ、5分間の混練では2倍以上のばらつきを示したが、30分混練したところ2-3割のばらつきに落ち着いた。

 

 この結果は、次のようなことを示唆している。すなわち、一般に使用されている二軸混練機では、乾式混合された原料が投入されてから4-5分でコンパウンドが吐出されるので、コンパウンドが十分安定化しないで吐出されているのではないか。

 

 参考までにこの実験で得られたポリオレフィン樹脂のについてデータをまとめると、200℃で混練した場合にMFRが1.4付近で安定化するまでには30分ほど混練が必要である。

 

 しかし、融点以下に温度設定して混練を行う剪断混練では、MFRは10分ほどの混練で1.4を越えばらつきも減少する。

 

混練温度を高分子の融点以下に設定する剪断混練は、加硫ゴムの混練条件として一般に採用されているが、熱可塑性樹脂の混練では、あまり使われていない。しかし、コンパウンドの流動性を向上できる長所があるので検討するとよい。

カテゴリー : 一般 高分子

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2019.11/14 オブジェクト指向の時代

今スマホでもパソコンでもオブジェクト指向のパラダイムで動いている。それは使う立場では、わかりやすいからであるが、教える立場では、オブジェクト指向は難しいはずだ。

 

よくわかっている人でも、わけのわからない教え方になる。市販されているC++やC#の教則本が分かりにくいのはそのためだ。

 

手続き型言語は、教える側はわかりやすい。しかし、MS-DOSが使いにくかったように、手続き型のパラダイムはオブジェクト指向のパラダイムより使うときに面倒だったり、分かりにくかったりする。

 

この点について情報工学の専門家は何も感じていないらしい。もし感じていたなら、ソフトウェアー教育に関する文部省の指導要領はもう少しまともなものになっていただろう。

 

情報工学の専門家もよくわかっていない状態でありながら小学校からプログラミングを教えようなどと言うから現場が混乱するのだ。日本の情報工学が裸の王様状態であることを誰かが指摘すべきである。

 

ソフトウェアー分野において日本のアカデミアは、世界水準に追いついていないと感じている。

 

先日も書いたが、現状では文部省の指導要領に従わなくてはいけないので、ずばりBASICを指導すればよろしい、と提案しておく。もっと具体的に言えば、スキルを身に着けさせることに徹すればよい。

 

ソフトウェアー工学をよくわかっていない現場の教師が教えるのだから、教材の言語についてわかりやすさを追求しても意味が無いのだ。概念が大切だと言ってもそれを理解していない先生が大半だろう。このパラドックスに早く気がつくことだ。

 

VisualBASICならば1ケ月程度で簡単なプログラムを作れるようになる。しかもオブジェクト指向付きである。実用性の無いプログラミング技術を学ぶ小学生が気の毒である。本当は、その時間を算数にあてたほうが将来のためだ。

 

カテゴリー : 一般

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2019.11/13 プログラミング教育の難しさ

小学生に情報工学として何を教えたらよいのか。文部省の指導要領によれば、科学的に教えよ、とあるから、この指導要領に従えば、手続き型言語を一つ小学校4年生までに使えるようになることを目指せばよいと思う。

 

小学生におもねり簡単にした言語でなくても、BASICで十分だと思っている。BASICが難しいと思っているのは大人だけであり、きちんと教えると1年生でも足し算の結果を画面表示させるプログラム程度を1ケ月でマスターする。

 

但し、これは指導要領に従った当方の意見だが、指導要領に従わなければ、パラダイムなる概念を小学校3年生までにしっかりと教える。すなわち、問題を考えるときに科学的方法と科学によらない方法があることをしっかりと教える。

 

そして、数学の問題を解くときに、科学的に解く方法が答えでは大切だが、その答えを得るのに非科学的方法が有効であることを教えたい。

 

こうすることにより科学という哲学の限界とその役割が明確になると思うのだ。これはプログラミングスキルに限らず日々の問題解決に重要なことだ。

 

例えばオブジェクト指向のプログラミングを行う場合に、科学の立場ではオブジェクトの中身がすべてわかっている必要があるが、非科学の立場では、オブジェクトの概略の振る舞いさえ決まっておればよい。

 

ひどい時には、中身のないオブジェクトを仮に作っておくセンスもオブジェクト指向では要求される。これは難しいようだが、すでに誰もがその恩恵と被害を受けている。

 

プログラミングでアジャイル開発ができるのはこの非科学のパラダイムのおかげであり、初めて販売されたソフトウェアーが何度もバージンアップし安定化したり機能が増えてゆくのはこのパラダイムでソフトが作られているからだ。

 

しかし、情報工学の専門家はこのような説明をしないから、文部省の前時代的な指導要領となった。指導要領が現実を無視しているので現場が混乱していると思っている。

カテゴリー : 一般

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2019.11/12 首里城の復元問題

首里城の復元において、正殿の瓦を作成した職人が他界しているので復元困難との報告が沖縄の瓦職人から出されているという。

 

これには少し驚いた。技術の伝承を軽視しておれば起こりうることであり、瓦を使用した日本建築が少なくなってきているからだ。また、瓦などの焼き物技術について、職人が秘術とする例もある。

 

当方もサラリーマン時代、開発を短時間に行うアジャイル開発の手法については秘術としていた。

 

例えばコンパウンディング技術をご存知の方であれば、カオス混合のプラントを基盤技術のまったく無い会社で開発スタートからたった3ケ月で稼働させた、というとびっくりするか、あるいは信じてもらえないのかどちらかだろう。

 

しかし、これは真実である。前任者がコンパウンドの開発依頼していたR社との打ち合わせでリーダーである当方の開発方針が却下されたところから開発は始まっている。

 

もしR社がカオス混合技術を信じてくれたなら、当方は休日にゆっくり休むことができたが、R社がカオス混合技術を否定したので「自腹で」東京へ土日帰宅し、工場建設を準備する羽目になった(当時単身赴任の管理職が出張名目で帰宅する問題が労働組合から指摘されていた)。

 

そしてアジャイル開発により3ケ月で工場を立ち上げるのだが、これは秘術である。マジックと呼んでいいかもしれない。タネや仕掛けがある。

 

しかし、首里城の瓦はマジックではできないだろう。ここはアカデミアの登場である。瓦を科学の力で解析し、技術で作れるようにしなければいけない。

 

ちなみに名古屋工業大学は、旧無機材質研究所と同様にセラミックスの解析に強い大学である。当方の出身大学ではないが、昔SiCの分析法について相談に行った記憶がある。

 

カテゴリー : 一般

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2019.11/11 小学校のプログラミング教育

小学校のプログラミング教育をめぐって現場の先生たちが混乱しているという。当たり前だ。40年以上前大学の教養部のプログラミング授業も無茶苦茶だったのだから。

 

大学で情報の単位を取ったところ、授業のすべてがフォートランのプログラミングの授業だった。そして試験は無く、期末までに三角関数のグラフを打ち出すプログラムを提出すれば単位が取れた。

 

お粗末だったのは、コンピューターの扱い方とフォートランの文法についての授業であり、そもそもコンピューターでプログラムを組む必要性やOSの説明など本質的な話が無かったのだ。

 

さらにひどかったのは、教授がUNIXを知らなかったことだ。当方もよく知らなかったので質問したら、「それ、何?」である。そして、「とにかく分子軌道法の計算に必要だからフォートランはマスターしておくように」である。

 

要するに情報教育=フォートランだった。すでにBASICも生まれており、大学のコンピューターのマニュアルを読んだらBASICコンパイラーがサポートされていた。

 

BASICがインタープリター言語として有名になったのは、パソコンの時代からで、当時はコンパイラーもインタープリターも存在していた。

 

情報工学という学問分野が生まれる直前の時代であり、高校生の時に義理の兄からアメリカで販売されていた二進数のおもちゃと言うものを見せられて、コンピューターに興味を持っていた。

 

アメリカではすでに情報工学が学問として成立し、その教材として二進数で論理を組むことができる樹脂製のおもちゃが販売されていた。

 

ただ、当方は小学校高学年の頃から化学実験に興味を持ち、染色やデンプン、水ガラスなどで実験をしていたことが一生の仕事になった。コンピューターに関心があっても身近にそれがなかったから職業イメージを持てなかった。

 

フラスコや試験管は、近所の理化学機器を販売していたおじさんが半端品をくれたので自然とその道に入った。ただし、高校時代に接した二進数のおもちゃは、ものすごいカルチャーショックを受けた記憶がある。コンピューターに興味を持った原因となった。

 

 

カテゴリー : 未分類

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2019.11/10 東京モーターショー130万人突破

今年の東京モーターショーについて、未来技術研究部ではなくこの欄で紹介したが、昨年度70万人から一気に7割増の130万人となった。

 

この人数はモータリゼーション花盛り、そしてバブルへと向かい、東京モーターショー200万人突破の入り口となった1987年(注)と同数である。

 

一部には有料ブースだけの人数発表が無いのは恣意的、といった批判があるが、大切なのはどれだけの人が会場に来たのか、関心を持ったのか、ということを示す数値であり、130万人は東京モーターショー復活を示している。

 

東京モーターショーの重要性について、美人のコンパニオンがよく引き合いに出されるが、最近はバブル時代の様な派手さは無いので、ここでは触れない。

 

よく考えなければいけないのは、なんといってもグローバル産業として30%以上を日本車メーカーが占めている事実である。

 

カメラはさらに占有率が高いが、金額規模が異なる。カメラは10万円の商品だが、車は200万円が中心である。およそ20倍の価格の商品だ。

 

観光立国日本が叫ばれているが、自動車産業を我が国の基幹産業として位置づけメーカーの保護をしなければいけない。日産自動車の状態を見ればわかるように外資を導入して二度と同じような事件を引き起こすようなことはしてはいけない。

 

自動車マーケットは、すべての第二次産業メーカーにとって大きな市場である。すなわち自動車メーカーを大切にすることは日本の第二次産業のメーカーを大切にすることにつながる。

 

グローバル化の流れの中でこの30年間に日本の空洞化が起き、サプライチェーンも崩壊した結果、中小企業の倒産が今相次いでいる。

 

改めて産業施策を国民が考える場所として東京モーターショーは重要だろう。東京モーターショーはコンパニオンと車だけのショーではないのだ。将来弊社も未来技術研究部を出店できるように頑張りたい。

(注)二度のオイルショック後バブル経済へ吹きあがった。若者がマイカーに乗り、「私をスキーに連れてって」という映画がヒットした。プレリュードがデートカーとしてバカ売れし、三河ベンツと呼ばれたソアラが誕生した時代である。ソアラGTは少し高かったが、プレリュードXXは大卒初任給の年収よりも安かった。キャブレターが二連装だったり、ダブルウィッシュボーンの足回り、リトラクタブルヘッドライトなど結構な装備だったがレビンと変わらない価格だった。ただ、購入してみると新車時にボンネットがゆがんで取り付けられていたり、足回りが硬く段差でポンポンと跳ねたり、塗装は弱くさびが出やすかったりと細部の品質は、初めてのマイカー安価なカローラレビンより悪くがっかりした。

カテゴリー : 一般

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2019.11/09 自由体積とブリードアウト

ブリードアウトの問題は、高分子中の物質の拡散速度で決まる、と単純に理解している人が多い。

 

ブリードアウトの問題を考えるために高分子中の低分子の拡散速度を測定すると、フィックの拡散理論に沿った結果が得られる。

 

多少グラフが外れていても、仮説としてそれなりのモデルを組み立て考えてやると、うまく仮説に沿ったグラフが得られるから誤解するのも仕方がない。

 

しかし、実験室で得られたカーブを信じて配合設計を行い製品を市場に出したにもかかわらず、ブリードアウトという品質問題を経験すると、技術者ならば慌てないが、科学者は頭を抱えて悩み始める。

 

ここで秘策を一つ無料で教える。実験室で正しく評価し、添加量を科学的に導いても市場で品質問題が起きていたなら、思い切って添加量を半分にしてみるとよい。

 

おそらく半分にした結果、ブリードアウトの問題は解決するが、添加剤の添加量で制御されていた物性が破綻するかもしれない。この物性が製品の重要品質でなかったら、こっそりと市場に出してみる。

 

そしてその製品の品質問題が解決されたなら、少しずつあるいは「えいやっ」で添加量を増やしてみる。すなわち市場で品質問題を解決可能な添加量を探るのだ。

 

QMS上このような方法が許されない場合には、開発をやり直すしかない。そのときどのようなことを考えなければいけないのかは相談して欲しい。

 

ところで、実験室で科学的に添加量を決めても何故市場でブリードアウト問題が起きるのか。これは高分子の自由体積の量がばらつくためである。

 

このばらつきの偏差は、高分子の種類により異なる。だから実験室で決められた添加量を実現している自由体積の量が実験室で最大値を示していた時、量産ではばらつきが避けられず、たまたまその自由体積量が少なくなってブリードアウトがおきることになる。

 

科学的に添加量を決めたのに製品でブリードアウトが起きてしまう原因は他にもあるが、これはここで書きにくい。しかし、機会を見て書き残したいと思っている。

 

ブリードアウトという現象について、拡散の視点で科学の世界における問題として扱うことは可能だ。しかし、市場の品質問題は、技術で解決することを忘れてはいけない。

 

ブリードアウト現象に遭遇したら、悩まず科学と技術の違いを理解できる良い機会と喜んでいただきたい。面白いのは、ここで悩み落ち込むと問題解決に時間をかけることになるが、喜んで対応すると短時間で解決できたりする。

 

人間の営みについて科学ですべてを記述できない。しかし、不易流行という言葉が示すように時代を越えて変わらないものがある。残念ながら、経験しなければ理解できない問題は、いつまでも残り続ける。

 

AIの時代でも生き残れるのは科学者ではなく技術者だ。形式知だけを頼りに生きている人はAIで置き換えられることになる。ブリードアウトの問題を拡散だけで考えている人は必要のない時代になった。

 

カテゴリー : 高分子

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2019.11/08 混練時間と分散状態

あるポリオレフィン樹脂(Tgがほぼ135℃で融点は195℃)だけを二軸混練機を模したバッチ式混練機で混錬した時の経験である。

 

バッチ式なので長時間の混練が可能である。200℃以上の温度では10分間の混練でTg付近のエンタルピー変化が安定化しているように見えた。しかし、そのエンタルピーは190℃以下の低温度で混練した時よりも高い。

 

すなわち、溶融温度よりも高い温度で混練するとこのエンタルピーは、ある一定値よりも下がらなかった。

 

但し、190℃以下の低温度における混練(未溶融剪断混練あるいは剪断混練)では、30分以上の混練でTgのエンタルピーは低くなり安定化している。

 

Tgのエンタルピーは高分子の自由体積の量とも関係しており、この値の低い系が高い系よりも安定しているとみなせるので、30分以上混練をしないと安定化しない、と思われる。

 

また、溶融温度(Tm)以下の混練では、溶融温度以上の混練よりもエンタルピーが低下する傾向がみられ、このポリオレフィン樹脂を安定な状態まで混練するには、30分以上剪断混練を行う必要がある、とおもわれるような実験結果が得られている。

 

これは、ポリオレフィン樹脂だけを長時間混練した結果である。二軸混練機では原料の投入から5-6分でストランドが出てくるので、高分子の混練状態が非平衡であるだけでなく、十分な緩和もしないまま、すなわちその状態が訳も分からないまま吐出されている。

 

これが理解できると少しは二軸混練の技術に対して見方が変わる。この部分を読み、カオス混合装置が欲しくなった技術者は頭の回転が速い。そして弊社へ問いあわせのメールを出した技術者は、仕事が速く良くできる人だ。

カテゴリー : 高分子

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2019.11/07 札幌と東京、日本の夏はどこでも暑い

設楽雄太氏の発言がネットをにぎわしている。「オリンピックより一億円」。当方も言いたいが、設楽雄太氏の言葉だから皆騒ぐのだろう。

 

結局オリンピックは札幌でマラソンを行うことになったのだが、当日の天気はその日にならなければわからない。当日東京が涼しくて、サッポロが猛暑だったらどうするのか。

 

学生時代の夏休みに北海道一周旅行をしたのだが、札幌はあの名古屋よりも暑かった思い出がある。

 

いわゆるカニ族スタイルで札幌の町を歩いていたのだが、リュックが汗でびしょびしょになった。北大にたどり着いたときには、なぜか水着にTシャツとなっていた。

 

IOCの期待通りに札幌のマラソンが成功するかどうかわからない。ここで面白い提案がある。札幌でオリンピックのマラソンをやっている最中に、東京で予定していたコースを使い、マラソン大会をやってみたらどうだろう。

 

大迫選手が先月、自らマラソン大会を創設するといい、設楽選手も賛同している。札幌でオリンピックのマラソンをやっている日の同じ時刻に東京でマラソンを行い、タイムを競うのは面白いと思うのだが。

 

今時のTVは横長で二画面写すことが可能だ。札幌と東京のマラソンを自宅で楽しめる。しかも残念ながらオリンピック選手に選ばれなかった方たちのフラストレーション解消になる、前代未聞のマラソン大会だ。

 

「東京オリンピック札幌マラソン記念マラソン大会」と名付けて、世界中からオリンピックに参加できなかった選手を募集したら面白いと思う。ビートたけし氏が司会をして、中村勘九郎氏が東京マラソンを解説すると視聴率も期待できる、か。

 

オリンピックは二画面TVで、自宅で楽しもう、そのために大画面有機ELーTVをとPRすれば、液晶TVから一気に有機EL-TVに置き換わるかもしれない。今どき、東京から夫婦で札幌マラソンを見るために4泊5日の予定で北海道へ行けば、チケット代も含めると、有機EL-TV一台購入できる金額となる。

 

おそらく法には触れないだろうが、クレームをつける組織があるかもしれない。しかし、せっかく東京でマラソンができるように準備したのだ。それをそのまま使って同時にマラソンを行ったら、日本陸連だけでなくIOCも腰を抜かすだろう。

 

小池知事が先頭に立って支援をできないかもしれないが、オリンピック前の知事選で落選したら、スタートの号砲役を引き受けてくれるかもしれない。そんな光景を見てみたい気もする。

 

マラソンや駅伝は、自宅の居間が特等席だ。スタートからゴールまですべて解説付きで見ることができる。札幌マラソンのチケットは売れ残るかもしれない。また、NHK「いだてん」の低視聴率は、東京オリンピック大赤字の前哨戦かもしれない。

カテゴリー : 一般

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2019.11/06 助言者の重要性

企業における管理職の助言者としての役割は重要である。この役割により、組織に成果を生み出し、人材も育成できる。コーチングが20年近く前に流行した原因である。

 

コーチングについてはそれなりのスキルが要求され、良いコーチングにより成果が生み出される。

 

当方は、写真会社で有機無機複合ラテックスとこの技術を応用したゼラチンの高靭性化でその高い有効性を実感した。

 

この技術以外に、保護コロイドや、ポリマーアロイラテックス、酸化スズゾルなどを活用したPETフィルムの帯電防止層や、写真感材の環境対応技術などでもコーチングスキルが発揮された。

 

しかし、有機無機複合ラテックスでは、当方以外の誰もが不可能と言っていた技術であり、コーチングだけでできるのか、と内心懸念していた。さらに技術が生まれるきっかけとなったのは、当方の激励の言葉と一枚の絵だった。

 

決して具体的な技術内容ではなかった。コーチングの面白さは、ここにある。コーチに4回転が飛べなくても宇野昌磨には飛べるのだ。しかし、その成功の信頼性は飛べないコーチのコーチングにより高められる。

 

今季宇野昌磨は日本スケート連盟の不手際でコーチ不在の戦いをしなければいけなくなった。シーズン初め、気丈にも彼は一人でもできるとマスコミに応えていた。

 

しかし、試合を経験するにつれて、精神面で影響している可能性に触れ、「どれだけ調子が悪くてもコーチがいると笑顔になることもある。1人では絶対にできないことがあることも痛感した」と話した。

 

この言葉は、助言者としてのコーチの役割の大きさを示す。研究開発でも同様である。良いコーチング手法は、新たな成果を生み出す。コーチングスキル向上について弊社にご相談ください。

カテゴリー : 一般

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