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2012.10/21 1980年前後の状況

1990年代にバブルがはじけてから、失われた10年とか失われた20年とか表現されていますが、実は1980年前後からこの状況は始まっていましたが、ただ10年間はバブル景気に隠され気がつかなかっただけではないでしょうか。

 

1980年前後第一次および第二次オイルショックで就職状況は最悪となっています。しかし、「Japan as No.1」という著書が発表され、バブル景気が10年続きます。同時期には「不確実性の時代」という著書も出版されていますが、産業界はバブル景気に沸きました。

 

日本ではファインセラミックスフィーバーが吹き荒れ、「第3の波」がもてはやされたり、と新規事業ブームや第3次ベンチャーブームに沸きます。モータリゼーションもピークになり、自動車は若者の大切な遊び道具と化し、テニスやスキーにマイカーで彼女を誘って出かけるのがブームとなりました。「私をスキーに連れてって」という映画もヒットしスキーブームになっています。セリカやプレリュードなどのスペシャリティーカーというジャンルの車が飛ぶように売れ、昨今の若者の車離れなど理解できない状況です。

 

当時と現代の状況は全く異なるように見えますが、異なるのはバブル景気の状況だけでその他はすでに当時時代が変わり始めていたのではないか、と最近思い始めました。そのような視点に立ちますと、政府の強いリーダーシップが今の時代大きく欠けている点が、今日最大の不幸のような気がしてきました。少なくとも1980年代は、バブル景気を誘導したという問題はありますが、ゆけゆけドンドンと政府のリーダーシップが機能していたように思います。

 

冷静な判断は大切です。何もしないのは賢い選択という賢者のアドバイスも正しいでしょう。しかし、就職状況も改善されず、何もしないならば不景気まっしぐらの状況が続くと思われますので、ここは一発お祭り騒ぎのような産業界のブームを政府主導で作っていただくと、1980年代の再来となるような気がします。バブルの時代は、現在の状況を作り出すような間違った施策ばかりではなかった、と思います。バブルとならないような1980年代の再来であれば、「Japan as No.1」を本当に目指せるように思います。

 

たとえば「エネルギー大国日本」というキャッチフレーズで技術開発ブームを起こすのはいかがでしょうか。2番はだめです。エネルギー大国として1番を目指す技術開発を国をあげて推進すればバブルとならない1980年代の再来になるように思います。技術シーズは芽生えていますのでそれを育てるだけです。

カテゴリー : 一般

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