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2013.01/04 伸長流動装置

20世紀末にアメリカのウトラッキーにより、伸長流動装置が開発された。それは二軸混練機の先に取り付けるだけで、樹脂に効果的な伸長流動を発生させ、ナノオーダーの高次構造を作り出す装置です。

 

21世紀に入ると、高分子精密制御プロジェクトが国研で推進されこの装置も検討された。しかしこの装置は、大量の樹脂を流すことができず、生産性が悪いので普及しなかった。このプロジェクトではL/Dの大きな二軸混練機や高速剪断装置も検討されたが、いずれも実際の生産に用いられていない。

 

伸長流動というのはお正月に食べるお雑煮の餅を食いちぎる時のようにながーく引き伸ばされて切れる状態と同じように進行する剪断流動と並んで重要な混練プロセスで発生する力です。剪断流動が引きちぎられるような状態であるのに、伸長流動はながーく引き伸ばされなければならないので、この感覚表現だけでも、効率が悪いプロセスになることは想像がつきます。

 

剪断流動のほうが効率よく混練できることは昔からわかっていましたが、高分子の高次構造がミクロンオーダーまでの混練しかできないので、伸長流動に注目が集まったわけです。しかし、国研で同時に検討された高速剪断装置ではナノオーダーの構造が達成されていましたので、剪断流動だからナノオーダーの構造を作れない、というわけではないのです。

 

装置を工夫して高速剪断装置と同じような機構を効率よく実現すれば、ナノオーダーまで混練できる量産装置ができます。5年前すでにその1号機は稼働し量産に使用されており、20世紀に開発されたどのような量産型混練機を用いても達成できなかった混練レベルを量産機で達成しています。

 

高分子材料のツボには、これまで公開された先端の混練技術の一つカオス混合として紹介しております。ご興味のある方はそちらをご覧ください。

 

 

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カテゴリー : 高分子

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