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2014.04/23 燃料電池(1)

ハイブリッドカーの売れ行きが伸びている。またこの6月にはハイブリッドカーではないが、ダウンサイジングターボ(ブルーターボ)と銘打って、スバルから1000kmをドライブできるレボーグが登場する。いずれもガソリンの消費量を減らし、環境対応を謳った車だ。一方、未来の車として注目を集めている電気自動車の売れ行きが芳しくない。未だ電気充電スタンドが地方まで普及していないために長距離ドライブが難しいためだ。しかし、近距離ならば電気自動車は環境に優しいだけでなく、燃費も安い。

 

電気自動車の一番の問題は電池というエネルギー源である。電池容量を高めれば、航続距離も伸びるが、重量が重くなる問題がある。仮に電気充電スタンドが普及しても充電に時間がかかる問題がある。すなわちガソリンならばガソリンスタンドが混んでいなければ、ものの5分でガソリンタンクを満タンにでき、再びドライブに出発できる。しかし、電池は充電時間を短くしようとすると電池寿命まで短くなる。高速充電は電池を痛めるのだ。

 

この充電時間の問題解決のために注目を集めてきたのは、燃料電池車だ。昨年のモーターショーでは、トヨタ自動車が燃料電池車の新車を発表していた。発売時期は未定だが、コンセプトカーではなくすぐに販売できる車のようだった。

 

燃料電池は、水素を触媒燃焼させたときに発生する電子を電池に利用している。ゆえに燃料として水素やメタン、メタノールなどを利用可能だ。ゆえに、容量が低くなり機能しなくなったならばガソリンカーと同様にこれらの燃料を供給してやれば、また電池として機能するようになる。すなわち充電の代わりに燃料をガソリン自動車のように供給することで電気を発生する電池であり、自動車に適している。

 

この燃料電池の技術は、30年以上前から存在した。35年前の国研ムーンライト計画でもテーマとして取り上げられている。しかし、なぜ普及しないのか。問題は燃料電池の電極に白金を使用しているからだ。白金はクラーク数が小さい希少金属であり高価である。しかし触媒燃焼が可能な実用的金属触媒が未だ見つかっていない。(続く)

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