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2014.10/20 技術の伝承(1)

ゴム会社から写真会社へ転職し、セラミックスの研究開発から高分子材料の研究開発へ大きく担当する職務が変わった。転職先のセンター長は某フィルム会社T1社から10年前に転職された方で、T1社と異なる某フィルム会社T2から転職された方が次期センター長という位置づけでマネージメントを担当されていた。

 

ずぶの素人の当方はただ言われるがままの職務をする毎日であったが、素人目におかしな光景がいくつか気になった。そもそも写真会社に伝承されていた高分子技術は何だったのかよく見えない。

 

PETフィルムの表面処理技術にしても、帯電防止技術にしても、取り上げられていたテーマがおかしかった。その分野の素人なので技術がよく分からなかったのだが、毎日議論されている内容から「問題」は見えてくる。

 

例えば日々の技術の議論が、ただ処方因子を変化させてうまくいっただのいかないだのという内容である。そしてある程度目標物性に近づくと工場実験を行い、またうまくいっただのどうだったかの議論になる。

 

係長クラスの担当者に質問すると昔からやってきたことだから、という答が返ってくる。また写真の乳剤というのは難しい技術だから大きな技術の変更はできない、ともいっていた。

 

すなわち、現在のやり方は過去から伝承された技術だというのである。

 

日々の仕事のやり方はうまく伝承されているのだが、肝心の技術の中身に関してはほとんど伝承されていない。当方が理解したいために技術の中身について質問すると、昔から使われてきたから、というのがお決まりの回答だった。

 

カテゴリー : 一般

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