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2015.03/01 イノベーション(20)戦略4と5のまとめ

戦略4(オブジェクトの特徴となっている機能の理想形を追求する)と戦略5(オブジェクトの特徴となっている機能を隠してみる)は、特に対で用いる必要はない。それぞれ独立した戦略である。

 

技術開発でコンセプトを明確にしてその理想の目標を具体化したとする。しかし開発過程でその理想の姿実現が難しく、妥協した目標へ下げる場合がある。しかし目標を下げる前に一度目標を実体として作り出すことが重要である。仮に実用性のない方法や手段を使ってでも目標を具現化してみるとその過程で新たなアイデアがわくことがある。

 

すなわちこの戦略4は真似をする場合でなくても重要な戦略である。市場に出ている製品は一見理想の形で実現されているように見えるが、ほとんどは妥協の産物で、どこかに妥協した機能が残っている。だから日々技術開発が行われているのである。

 

一見完成された妥協のない製品のように見えても、それを開発した技術者が妥協したところがあるはずで、そこを探し出し、技術者が理想としたであろう姿を推定して、それを新たな目標に設定するのが戦略4である。これは真似であっても効果的なイノべーショーンを引き起こすことが可能である。

 

もし妥協した機能を見出すことができなければ、目につく機能を隠してみる、というのが戦略5である。その機能を取り除くのではない。その機能を発揮している要素を見えなくして製品として成立する姿を考えるのである。これも戦略4と同様に高度なイノベーションを引き起こすことがある。

 

製品には必ず機能を制御している要素が存在し、その要素はリバースエンジニアリングで見つけることが可能である。もし見つけることができなければ、それは評価技術が不足している。戦略5では、評価技術が存在することを前提にしているが、これについては後日述べる。

カテゴリー : 一般

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