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2015.05/06 問題解決(5)

マクドナルドハンバーガーの売り上げ減少が下げ止まらないようである。FC化が加速されるとの記事もでている。しかし、ニュース記事などで聞こえてくる対策から、経営陣は正しい問題を見つけていないように思われる。当方も10年ほど前の単身赴任以来マクドナルドハンバーガーを食べた記憶が無い。中国へ仕事で出かけても、マクドナルドへは入らない。理由を考えたことは無かったが、ハンバーガーを食べなくなった、という理由ではない。

 

忙しいときなどは、ロッテリアかモスバーガー、あるいはコンビニのハンバーガーを買って食べている。しかし、マクドナルドが近くにあっても、なぜか入らなくなった。おそらく店が汚くなったことが一番大きい原因かもしれない。一度不衛生な現場を見ると食品関係の店舗の場合には何故か足が遠のく。見かけはりっぱなホテルでも、かわいいお姉さんがニイハオと言いながら、ゴキブリのひげをつまんでゴミ箱へ捨てた光景を見てからは、お姉さんがかわいくてもそこへ二度と行かなくなった。

 

一度足が遠のくとかなりの変化が無い限り、その店には行かないものだ。昨日近所のマクドナルドをのぞいてみたが、相変わらず店内は雑然としていた。何も買わずに店を出た。経営陣は現場を見ているのだろうか。少なくとも食品を扱う店舗では清潔感が最も優先される。汚い店には不衛生でも我慢できるお客しか入店しなくなるだろう。

 

昔、マクドナルドの店内は清潔感と活気があふれていた記憶がある。モスバーガーは、そのおいしいにおいが店内にあふれていたが、マクドナルドは、匂いさえも店内に出さないように配慮しているかのような雰囲気があった。なんと言っても薄っぺらなハンバーグの厚みを感じさせない巧みな梱包がすばらしかった。それらの配慮が、食べたときにおいしいと感じさせてくれた。それがいつの頃からか店内が汚くなり、ハンバーガーはその肉の薄さがわかるような梱包になっていた。食べておいしいと思わなくなった。においがしてもおいしいと感じるモスバーガーを食べるようになっていた。

 

ゴム会社で高純度SiCの開発を一人で担当していたときに、年に2度程度経営陣がのぞきに来られた。それが励みになった。ゴム会社は経営陣がよく職場見学をしていた。社長さえ最低1回職場に顔を出されていた。写真会社では、社長の顔は昇進をしたり幹部研修ぐらいの機会に見るだけで、職場で拝見したことはなかった。他の管理職にその話をしたら、社長の顔など誰もみたいと思っている人はいない、と言われた。だから社長も来ない、と納得できそうな説明だったが、これは間違っている。

 

従業員が顔を見たいかどうかではなく、社長は正しい問題を見つけるために最低でも年に一度は会社の隅々まで見学すべきである。マクドナルドの社長は、日本の店舗の状況を実際に見れば何故客が減っているのかがすぐにわかるはずだ。正しい問題を見いだすために現物現場主義は重要なコンセプトである。転職して社長の仕事の流儀が会社により異なっていることを学んだが、社長は職場訪問を年に1回はすべきだろう。従業員は社長の顔よりもアイドルの顔を見たいかもしれないが、大会社で社長が職場訪問をするのは、少なくともその職場が会社の一機能として認められていることを従業員に知らせるためと社長が正しい問題を見つけるために必要なことだと思う。大変かもしれないが、マクドナルドの社長はすべての店舗を一度見学してみてはどうか。

カテゴリー : 一般

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