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2016.08/21 樹脂にフィラーを分散

樹脂にフィラーを混練プロセスで分散する時に問題になるのは樹脂とフィラーの濡れであるが、この問題に無頓着な技術者がいる。カップリング剤を添加すれば濡れの問題は解決できると考えている人が多いようだが、それはカップリング剤が理想通り反応した時に限られる。
 
気を付けなければいけないのは、カップリング剤の添加でフィラーの分散が改善されたかのような兆候が現れると、教科書に書かれたような説明をして満足している。その結果未反応のカップリング剤がブリードアウトしてあわてることになる。
 
ところで、フィラーと樹脂の組み合わせにおいて、この濡れの問題が着色現象として現れることがある。不純物による着色と勘違いしがちだが、同じ配合処方で混練条件を変えると色味が変わる。例えば二軸混練機だけで混練して着色したものをカオス混合すると色味が薄くなる。
 
このような変化から樹脂とフィラーの濡れが着色を引き起こしていることに気がつく。調色技術に詳しい人ならば、色材の量が同じでも色調変化が起きる経験をしているので既存の混練プロセスで色調を保つ技術が難しいことを知っている。
 
濡れの問題は配合処方で対処するのが経験者の常だが、これは二軸混練機では濡れ性を改善できるまでの混練が難しい、と考えるからだ。しかしカオス混合機を使えばこのような問題も解決可能で、調色技術で問題になった時に検討する価値がある。カオス混合機はこの5年間進歩し、流量の問題や発熱の問題も解決した。この点に関してご興味のある方は問い合わせてほしい。

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