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2016.11/17 問題解決法セミナー

先日問題解決法のセミナーの講師を1日務めたが、それなりの反響があった。弊社創業当時研究開発必勝法として販売していた内容を作り直し、システムシンキング、非科学的方法、逆向きの推論、戦略図、戦術図などの特徴を明確にした。
 
問題解決についてはロジカルシンキングなどが流行したが、これは小学校から学んできた内容である。しかし、問題解決をシステムとしてとらえ、解いてゆく方法は学校で教えていない。ましてや非科学的方法など義務教育では禁じ手である。
 
しかし、それらが実務の現場ではもっとも重要である。TRIZもシステム指向的なところがあるが、あれは科学的で硬い頭の方がもちいる方法である。コンピューターに任せておけば良い。小生が推進するのは、ヒューマンプロセスである。
 
これからAIがどんどんビジネスの現場に入ってくる。コンピューターにもできる、というよりもコンピューターが得意なロジカルシンキングを学んでいてもコンピューターにはかなわない。しかし、コンピューターには不可能な柔軟なシステムシンキングで問題解決に当たれば、従来の科学的成果とは異なる新たな成果を生み出すことは間違いない。
 
当方は32年間のサラリーマン生活でこの問題解決法に取り組み、非科学的なPPSと6ナイロンが相容した中間転写ベルトの開発やなぜうまくできたのか不明なリサイクルPETボトルをもちいた環境樹脂の開発に成功(注)している。
 
後者の環境樹脂については、問題解決法で作成した戦術図に基づき、試行錯誤法で開発している。しかし、難燃剤が無添加でもUL94-V2を通過する樹脂という不思議な技術である。できているのは不思議ではあるが、それを作ろうとした意思決定は会社への貢献という一途な思いからである。
 
このようなモノを作りたい、このようなモノとは、PETが80wt%でマトリックスを形成していても難燃剤不要で難燃性能を持った樹脂、と具体化し、そこから逆向きに推論を展開して設計している。できあがった樹脂の科学的解析を行っていないので、どのようなモノができているのか不明である。しかし、繰り返し再現性は存在する。技術の成果だからである。科学の成果ではない。
 
試行錯誤で本当にできるのか、と聞かれると、何も考えない試行錯誤では無理だが、システム思考により制御された試行錯誤なら可能である、という答えになる。これが弊社の問題解決法である。
 
(注)この新しい樹脂には二つのバージョンが存在する。一つはPETが80wt%含まれるが、他の一つは30wt%含まれた樹脂で、後者はPPAP式の成果である。

カテゴリー : 一般

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