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2018.03/08 高分子の構造と物性との相関(1)

結晶が焼き固められたセラミックスでは、結晶構造でその機能性が決まり、結晶のサイズや欠陥で力学物性が支配されている。結晶の機能性に着目し、強相関物質と呼ばれたりしている。

 

しかし、高分子の構造と物性との相関はセラミックスほど強くはない。ただし、経験知として整理してみると、セラミックス同様にその構造と物性との間には相関がみられ、このことから高分子を強相関ソフトマテリアルと呼ぶ研究者もいる。

 

この材料の構造と物性との相関が形式知として整理されると材料設計が容易になる。しかし、高分子材料技術はまだそのレベルに到達していない。ゆえに、この分野の有力なソフトウェアーであるOCTAで材料設計ができるわけではない。

 

ところがOCTAが無用の長物であるかというと、そうではない。現在の段階では使いこなすのにそれなりの知恵が必要である。

 

これが分かってくると日常OCTAをつかいたいシーンも登場する。すなわちOCATであたりを決めて材料設計する、ということがもうすでに一部の分野で可能になった。

 

OCTAを使ってみてわかったことがある。しかし、ここでは書かない。時折当方のセミナーで気が向いたときにその成果をお話しすることがある。

 

気が向かなければこんなこともできます程度の話で終わるが、無料のOCTAが普及するには少々高い敷居を越える根性が要求される。

カテゴリー : 高分子

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