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2018.03/16 カオス混合装置の発明(8)

難燃性ポリウレタン発泡体や、フェノール樹脂断熱天井材、そして高純度SiCの前駆体高分子までリアクティブブレンドを用いて開発して、高剪断と高速回転による分散が分子レベルまでの混合を可能にすることを学んだ。

 

このリアクティブブレンドで何がどのように変化し均一になってゆくのかは、用いた原材料の配合から推定できた。ポリウレタン発泡体やフェノール樹脂断熱天井材では均一なセルを実現するために界面活性剤が必要だった。

 

しかし、高純度SiCの前駆体高分子では、反応を進行させるための触媒だけを添加すればよく、非相溶系の組み合わせでリアクティブブレンドにおける分子レベルの混合を検討するには適したモデルだった。

 

フェノール樹脂とポリエチルシリケートのχは大きいので、そのまま攪拌しても均一にならない。酸触媒が存在すると反応が進行し、攪拌している溶液が透明になってくる。しかし、どのような酸触媒でも分子レベルの均一化を実現できるのかというとそうではない。

 

また、その他の条件も同様で、混合条件だけでなく、組み合わせるフェノール樹脂や酸触媒により、リアクティブブレンドで得られる物質の均一性は影響を受けた。

 

これは、無機微粒子の混合と比較した時に高分子の混合における特徴を示している。また、低分子の溶媒を用いた分散ではSP値が用いられ、その値で推定されるおおよその分散状態と実際は大きな差異は生じない。しかし、高分子のブレンドではSP値から期待される均一性は、経験では50%程度しか再現されない。

 

また、高分子ではSP値よりもχを用いたほうがよいとされるが、このχについてフローリーハギンズ式から推定される結果とスピノーダル分解速度とは相関しない。このような状況なので、実際の混合プロセスにおける現象は、それを実施してみないとわからないというのが現実である。

カテゴリー : 一般 連載 高分子

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