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2019.02/15 PPSと6ナイロンの相溶技術(2)

中間転写ベルトの押出成形の現場でボーっと眺めていたら、突然工場内の騒音の音色が変わった。

 

この音色の変化に対して当方が敏感に対応できたのは、自宅で仕事をするときに、いつも音楽を聴きながら仕事をしていた習慣のおかげである。

 

金属音が中心の高域成分の多い工場内の騒音が、ボムボムという低域成分の多い音に変わった。イメージとして寺井尚子からロンカーターに変わったような感じだ。

 

この音の変化の原因は、一日の規定の生産本数を終了し、単軸押出機のシリンダー内に残ったコンパウンドを押し出したいために、押出速度を早めたからである。

 

PPSというポリマーは結晶化しやすいので、生産時の金属音はベルトが押出されて冷却後一本一本採取されるときや、押し出し後断裁されるときのほんの一瞬力がかかる時に出ている。

 

生産終了後は、一本一本丁寧に採取はしていないが、適当な長さになるとはさみで乱暴に切り取っている。すなわち、生産終了後のほうが本来金属音がうるさくなってもよいような状況だ。

 

本来騒々しくなってもよいような状況で、逆に金属音が無くなり落ち着いた音質に変化していた。現場の人たちはこの変化を日常の変化として慣れっこになっていたが、当方には大変不思議な変化に思われた。(明日に続く)

 

 

 

 

 

カテゴリー : 一般 電気/電子材料 高分子

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