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2020.11/29 技術者の解放(15)

間違った問題を科学的に解いた正しい答えから「加硫剤などの添加剤が入っていないゴム開発」という、とんでもない夢のテーマが生まれている。

 

これは実話であり、公開された特許や技術賞などに書かれた内容を見ていただければその証拠を探すこともできます。また、小生の転職理由にも納得していただけるかもしれません。

 

さて、転職した会社でも類似の光景を見ている。ただ会社風土の違いから奇妙な事件は起きていない。科学は、それ自身善悪の判断も出さなければ善悪の対象にはならない道具である。あくまでもそれを使う人間の側に責任がある。

 

今業務改革が叫ばれているが、科学という道具の使い方を誤ると業務量が指数関数的に増加することを経験されたことはないか。

 

技術者は、逆向きの推論から得られるヒューリスティックな解を用い効率的に仕事を進めるが、科学者は時間がかかっても真理を追究し、前向きの推論を展開し、どんどん仕事を増やしてゆく。

 

技術的には一晩で解決できる問題でも、科学では1年以上かけて、真理を見出すのが関の山である。

 

写真会社で長年解決できなかった問題について、当方が提唱している戦術図を描いたところ、膨大な戦術図が作成された。しかし、その戦術図のおかげで、攻めどころが俯瞰でき、短時間で問題解決できている。

 

科学的に考えることは大切である。しかし、科学的に考えても仕事として進めるときには、正しい問題を解き正しい結果を出すことが重要である。正しい問題の正しい結果をヒューリスティックに求めることができれば、仕事の効率は飛躍的に上がる。それを提供しているのが弊社の問題解決法である。

 

まず、目の前の問題について、それが正しいとわかったならば、正しい解をすぐに出すことが重要であり、それが科学的であるかどうかは、「そんなの関係ない」である。

 

正しい解が得られたならば、それを科学的に正しい、と証明したほうが、科学的にも正しい解を出すことができ、仕事を早く進めることが可能である。

 

すなわち、企業における科学による技術開発とは、技術開発を行ってから科学による研究を行い、真の形式知を見出し、それを伝承するという方法が正しい。何でもかんでも科学的に、というのは効率が悪い。

 

これを理解できるとアジャイル開発を行い、製品化と科学的研究をコンカレントに進めることができ、目標となる製品化が完了した時には、伝承すべき形式知も整理されている。

 

カテゴリー : 一般

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