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2020.12/02 技術者の解放(17)

科学の誕生は17世紀、と言われており、論理学の完成により科学が生み出された。しかし科学と非科学の間に明快な境界があるわけではない。イムレラカトシュによれは、科学の方法で完璧に証明できるのは否定証明だけだそうである。

 

技術者は、科学の誕生以前から活動しており、時には非科学的方法で人類に役立つ機能を自然界から取り出してきた。科学という道具により、その営みのスピードが加速された。そして、教育に科学が採用されていつの間にか技術者は科学に支配されるようになった。 

 

非科学的な方法でも科学的な発明が可能であるにもかかわらず、なぜか非科学的な方法による発明は、排除される場合も出てきた。

 

電気粘性流体用の傾斜機能粒子や微粒子分散型粒子は、それまで均一構造の微粒子が研究されてきたので、不均一構造の微粒子を用いたらどうなるのか、という素朴な疑問から生まれている。

 

実は、科学がこれだけ進歩した21世紀においても、不均一状態や非平衡状態を科学で取り扱おうとすると大変である。30年以上前ならば、さらに大変で、均一構造の粒子で解明できていないのに不均一な構造の粒子を持ち出してもわけがわからなくなる、と言われたりしている。

 

また、不均一構造の粒子をどのように制御して作るのか、というあげ足取りとも思われるような質問が出てきたりする。不均一構造を制御できなくても、電気粘性流体として品質管理できれば良い、という発想は、いいかげんな考え方ともいわれたりした。

カテゴリー : 一般

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