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2021.05/27 フュージョン

1970年代から21世紀にかけて音楽界にフュージョンとかクロスオーバーと言うムーブメントが起きている。ジャズではマイルスデイビスなどのイノベーティブな演奏を起源として、ロックやブルース、クラシック、フォークなどとの融合が進んでいる。

日本ではリーリトナーと渡辺貞夫のツアーが大ヒットし、ロックやポピュラー音楽の世界にフュージョンの動向が転移している。一連のダンス音楽のヒットで知られる小室哲哉氏もあるインタビューで自身の作曲技法を公開しているが、ジャズのアドリブの手法をポップスに持ち込んだような説明をしている。

安室奈美恵や華原朋美、trfなど彼の楽曲を歌う歌手は小室ファミリーと呼ばれたが、皆よく似たメロディーに聴こえて、当方はその区別がつかなかった。すでに老人化していたのかもしれないが。

ブルースからロックやジャズが生まれた話を昨日書いているが、これは一つの音楽について視点を変えることにより二つ以上の音楽が生み出された事例である。

それに対して、フュージョンあるいはクロスオーバーとは異なるジャンルの音楽を組み合わせて新しい音楽を生み出している。これも技術開発には参考となる。

例えばハイブリッド車は、モーターとエンジンのいいとこどりを目指して開発されたシステムを動力としている。フュージョンカーと言うよりもハイブリッドカーの方が響きが良い。

同じようなハイブリッドでも日産自動車のePOWERは、エンジンを発電専用にして組み合わせている。どちらが優れているのかは、今となっては甲乙をつけがたい。

科学的に考えれば、トヨタのハイブリッド方式はエネルギー保存則からも理にかなっている。しかし、走行中のエネルギー回収方法の進歩や、レシプロエンジンの動作を考慮すると日産自動車のePOWERも優れた技術となる。

また、将来水素を燃料としてエンジンを動作させれば、充電に適した回転数でエンジンを動作させればよいのでトヨタのハイブリッド方式よりも燃費が良くなる可能性を秘めている。

そうなれば「技術のニッサン」の面目躍如だが、フュージョンするときの技術開発では科学にとらわれない姿勢が重要となってくる。ピコ太郎のPPAPのようにまったく想像できない組み合わせを考えるくらいのアプローチが面白い技術を生み出す可能性がある。

カテゴリー : 一般

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