活動報告

新着記事

カテゴリー

キーワード検索

2021.08/14 オーディオ業界に学ぶ(5)

1970年代から1980年代にかけてオーディオ業界は活況を呈していた。卓上のコンパクトステレオから超高級品までそれぞれのセグメントごとに王者が存在した。


ローエンドはブランドよりもコストであり、ハイエンドはコストよりもブランドと言う状態だった。ミッドレンジはブランドとコストのせめぎあいであり、ブランド力の無い家電業界のステレオは次第にこのレンジで淘汰されていった。その結果ローエンド製品も消えるという運命をたどった。


アカイやナカミチといった高級録音機に特化したメーカーも存在した。しかし、時代の流れとともに一般向けの製品は作られなくなり、プロ向け、いわゆるBtoBのビジネスに転業したり倒産したりした。


面白いのは、音響機器でありながら、音楽演奏者用の機器は独自のマーケットを形成していったのである。ギターアンプは今でも健在である。またコンピューターの普及でDTM商材も時代に応じて新製品が開発されている。


この分野を観察すると面白いのは、必ずしも価格と性能が相関していないのだ。オーディオ業界で真空管アンプと言えば20万円を越える価格帯の製品だが、ギターアンプでは2万円台から存在する。


ギターアンプの分野で真空管アンプと言えばマーシャルだが、VOXも十分に頑張っておりビートルズ伝説を活かして真空管アンプの新製品を2年前上市している。ホームオーディオ市場でアンプは死滅状態だが、楽器分野では今でも新技術新製品が登場している。この10年のトレンドはモデリングアンプである。

カテゴリー : 一般

pagetop