活動報告

新着記事

カテゴリー

キーワード検索

2021.12/14 才能

今年のフィギュアスケート選手権グランプリファイナルはコロナ禍のため中止となった。羽生選手は怪我のためグランプリシリーズに出られなかったので、グランプリファイナルにも出場はかなわなかったが、宇野選手が絶好調であり、フィギュアスケートファンは残念に感じているのかもしれない。


当方は渡部絵美選手の時代からフィギュアスケート観戦を楽しんできたが、理由はこの競技ほど才能と言うものを強く感じさせるスポーツ競技は無いと感じているからである。


もちろんどのようなスポーツ選手でも一流になるには才能や恵まれた肉体が必要であるが、フィギュアスケートでは運動能力以外に表現力と言う抽象的な感性の領域の能力が求められており、わずかながらでもそれが無ければ成立しないスポーツである。


例えば、難易度の高いジャンプをいくつも繰り出して点を稼ごうとしてもその組み合わせには制限がかけられており、表現力の力量が勝敗に影響するようになっている。


フィギュアスケートはスポーツ競技の中でもこの表現力という才能の有無に強く影響を受ける力量の差が勝敗を大きく左右する。本田真凛選手が順位を落としても注目され続けているのは、単にかわいいだけではなくこの表現力の才能を皆が認めているからだろう。


凡人が練習を繰り返して到達できるレベルを超えた能力を発揮できる人は、そこにそのレベルを越えさせる天賦の才能があるためだが、フィギュアスケートの表現力については凡人の誰もが才能が無ければレベルを高く保つのが難しい能力だと認めるだろう、


難易度の高い技を組み合わせた演技の中で、曲の世界を表現するためには、演技を失敗しないように技へ能力を集中していても自然にできるような天賦の才能が無ければ不可能である。


林芳正外相がG7の夕食会でビートルズ「イマジン」を演奏されたという。大臣はヒマジンだから、という駄洒落を言うつもりは無いが、練習する時間をとれるだけの仕事なのだと感じてしまうのは当方だけだろうか。


第三者に披露しようとなると楽器の演奏の場合、才能だけでは難しくそれなりの練習量が求められる。それが分かっているのでこのような要職にある方がプロ並みの演奏を披露した場合には心配になってくる。


まさか、大臣の能力は無いがピアノの才能は優れているとアピールしたかったわけではないだろう。ところが座興とは感じられない演奏だったという。


趣味を披露するときには注意を要する。第三者に下手なヨコ好きと思わせるレベルの表現が愛嬌となる。また、それを聞かされる方は我慢という表現で親密さをアピールできるので、多少下手な方がこのような場としてふさわしい。

カテゴリー : 一般

pagetop