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2022.03/09 ゴム屋と樹脂屋(4)

技術者のスタート時にバンバリーとロールによる本格的なコンパウンド開発を担当できたことは幸運だった。また、それが成功体験だったことも人生の大きな宝である。


さらに、1年のテーマを3か月で完了できて分厚い報告書にまとめることができたのも自信になった。学生時代から3か月あれば研究を一つまとめることができるようになれ、と指導されてきたが、それができたのだ。


これは、指導社員が極めて優秀だったからで、これまでこの指導社員以上に頭の良い人に出会ったことが無い。開発現場で困った問題が生じるとすぐにヒューリスティックな解を提示されるとともに、関数電卓で常微分方程式を解きながら現象を説明してくださった。


AIを近くにおいてゴムのコンパウンドを開発している景色を想像していただきたい。それに近い環境だったので、難易度の高い先端材料にもかかわらず、3か月という短期間に開発できている。1か月間の耐久データもそろえていたので、2か月で配合設計ができていたことになる。


午前中座学で午後実務という状態で訓練されたおかげで、混練技術についてはたった3か月の訓練にも関わらず、ゴム会社の研究所ではトップと評価されたようだ。


10年後電気粘性流体用ゴム開発は当方にしかできないと指名され、住友金属工業との高純度SiCのJV立ち上げ業務に忙しいにもかかわらずゴム開発を依頼された。

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