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2023.07/07 技術の伝承

科学の形式知であれば、今時AIに尋ねると瞬時に回答が出てくるので特に伝承の必要は無いのかもしれない。しかし、経験知である技術は伝承されなければその企業から消えてゆく。


技術革新の激しい時代なので技術の伝承は不要という考え方の社長もいるかもしれない。しかし、そのような考え方は正しいのだろうか。


今台湾企業などから半導体工場を誘致し、再度日本において産業の米技術を開発しようとしている。工場誘致に国費を投入していることについて大きな批判は出ていない。


しかし、世界に後れをとったかつての半導体企業の経営者たちが再度チャレンジしようとしている様子を見るにつけ複雑な気持ちになる。


さて、何が問題であったかは明らかである。半導体事業について、日本は技術開発競争に負けたと言われたりしたが、現在世界の半導体生産に使われる設備や周辺技術について日本は決して世界から遅れているわけではない。


日本の半導体事業がダメになったのは、明らかに技術経営の失敗である。失敗しただけではなく、かつての半導体産業を牽引してきた東芝などは技術の伝承もできず、さらに苦境に立っていることを今更書かない。


技術の伝承にだけ限定してみると東芝などの半導体産業だけでなく、日本の大企業はうまくなされていないのではないか。事業に関係する技術について特許を整理してゆくとかつてその企業に存在したであろう技術の消滅している様子が見えてくる。

カテゴリー : 一般

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