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2023.07/24 カメラ

ペンタックスがフィルムカメラを開発しているという。昨年末よりユーザーとの共創プロジェクトが動いている。今時フィルムカメラにどれだけのニーズがあるのかわからないが、面白い試みである。


携帯のカメラ機能が進化したので、コンパクトデジタルカメラの市場が一気に無くなった。デジタルカメラは著しく高画質の方向へ開発が進められ、ニコンZ7で撮影した写真は、すでに銀塩フィルムの映像をはるかに超えた美しい絵を出力してくれる。


A3まで引き延ばしてもその美しさは変わらず、思わずため息が出たのだが、最近写真撮影するときに使うカメラは、ペンタックスK3である。


結局10年前に購入したカメラに戻ってしまった。ニコンZ7は防湿庫に眠っているのだが、ペンタックスカメラには不思議な魅力がある。


10年以上前にペンタックスで撮影した写真で国際ボディペイント写真コンテストで優勝した。ミラーレスブームとなりペンタックスからニコンカメラに変えたのだが、きれいな写真が失敗無く撮れるにもかかわらず、今一つ不満だった。


そしていつのまにか、ペンタックスK3に戻っていた。写真の魅力が高解像度できれいに撮れてそれでおしまいではないことに気がついたからである。


そもそもカメラで写真撮影をするときにイメージしている画像は、ただのきれいな映像ではない。レンズを通して見える世界からの創像である。少なくとも当方が写真撮影する目的は、自分でイメージした絵を得たいからである。


もしかしたらペンタックスの技術陣も同じことを考えたのかもしれない。最近モノクロ専用デジカメを新製品として出してきた。サンプル写真を見ると、単にカラー画像をモノクロに変換しても得られないであろう絵である。ペンタックスカメラは感性領域で新製品開発を進めているのか?


各社がミラーレスに移行したのにペンタックスは従来のTTLミラー方式である。ミラーレスとの違いは、オブジェクトからの光を直接自分の眼で感じているかどうかである。


ミラーレスを使ってみるとこの差異を強く感じる。確かにミラーレスでは仕上がりを確認できた画像を失敗無く撮れる便利さがある。しかし、出来上がった写真を見たときに失敗の無い味気無さが残る。一眼レフカメラに戻った原因は、恐らく失敗するかもしれないという快感を味わいたいのかもしれない。


ペンタックスとニコンのカメラでは、得られた写真に明らかな違いを銀塩写真のころから感じていた。ニコンカメラでは失敗なくきれいな写真が撮れる。それが分かっていても一発勝負の写真コンテストでは、いつもペンタックスを使ってきた。


ニコンカメラではきれいな写真が撮れるが、ペンタックスでは歩留まりが悪くても自分の思い描いた写真を撮れるからだが、この違いがどこから来るのかよくわからない。


ニコンカメラに搭載された技術はペンタックスカメラよりもスペック上は高い。しかしペンタックスカメラにはスペックに現れない魅力がある。

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