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2023.08/25 ブリードアウトのセミナー

ブルームとかブリードアウトとか呼ばれたりするが、高分子成形体表面がべたつく現象といえばご理解いただけるのではないか。もし、この現象でお困りの方は問い合わせていただきたい。セミナーを企画します。


詳細はこのホームページのセミナーのコーナーをご覧ください。なお、開催希望日につきましては9月15日以降として頂きたく。希望日を第一希望から第三希望まで書いてお申し込みください。


写真会社へ転職した時に最初に成果を出したのは、フィルムの帯電防止技術であるとこの欄で書いている。この帯電防止技術では、ブリードアウト問題も起きていた。


詳細はセミナーで説明するが、高分子材料では成形体に求められるスペックを実現するために様々な添加剤が用いられている。高度な難燃化機能を要求される成形体では、15%近くも難燃剤が添加されるのでその選択を誤るとブリードアウトに悩まされることになる。


帯電防止技術では、イオン導電性高分子を用いるときに30%以上の添加が必要になる。界面活性剤を表面にブリードアウトさせる技術では数%の添加で良い場合もある。


転職した時に成果を出した技術ではイオン導電性高分子が用いられていたのだが、イオン導電性高分子を架橋させる硬化剤による工程汚染の問題が大きかった。


長年の研究課題だったそうで、どのように解決したかはやはりセミナーで解説するが、興味を持ったのは当時の担当者の開発課題への対応である。


市場でブリードアウト問題が起きていても、工程汚染の問題解決業務が忙しかったので営業に対応してもらっていた。すなわち、ブリードアウト問題は、フィルムの品質ばらつきとして起きていたので、ブリードアウトしない製品が大半だった。ゆえに営業で対応できたのである。


このような業務の進め方をやっている企業は多いようだが、技術の姿を見えにくくする原因となることを知ってほしい。工程汚染の問題とブリードアウト問題は関係していた。

カテゴリー : 一般 高分子

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