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2024.04/20 新入社員の退職

新卒者が入社直前に取りやめたり、入社早々に退職したりする現象がニュースになっている。就職氷河期を脱して、人手不足となったので、企業もそれなりの人材対策をしないとダメである。


昨日3カ月でカオス混合プラントを建設して、日本のトップメーカーが6年間研究開発し作り上げた配合と同一でありながら、品質が著しく高いコンパウンドの生産に成功した話を書いた。


このプラント建設のために中途採用で若い優秀な大卒を獲得している。当時から入社間もない若者が突然辞める傾向はあった。当方が採用した若者は、何故前の会社を辞めたのか分からない、と述べていたので採用を決めた。


恐らく些細なことが理由だったのかもしれない。当方のFD事件の話をしたら、3枚壊されるまで我慢していたことに驚いていた。当方は枚数ではなく事件を隠蔽化する方針を出したリーダーでは身の危険を感じて転職したのである。その兆候となる事件もあった。


当方のような深刻な理由で最近の新卒者が退職を決心しているように見えないが、新卒で10月に配属が決まる直前に退職し、大手企業の会長まで昇進しているゴム会社の同期もおられるので、入社1-2年の退職の決断をあながち悪いことだと思えない。


当方も転職をしている立場なので、我慢して最初に勤めた会社に定年まで勤めることが良いと、説得しにくい。使命感から12年勤め、今も事業として続くような成果を出しても転職しなければいけない状況となる研究所の風土に我慢していたことを時々後悔している。


しかし、一生気持ちよく働ける職場など自分で起業しなければ実現できない、と若い人に申し上げたい。自分で起業ができないならば我慢しなければいけないことも出てくる。


そこで、何を我慢できて、我慢できないことは何かと、会社を選ぶ前によく整理しておくことをアドバイスしたい。そして事前に想定していなかった我慢できないことが出てきたなら、自分の考えが甘かった、と反省し、3年は我慢してみることである。


以前この欄で書いているが、当方は入社1年もしない時に上司から命じられて企画した仕事を工場試作まで短期に成功させた世界初の成果で始末書を書かされている。


このような不条理で転職相談した恩師から3年我慢しろ、とアドバイスされたので3年我慢したら無機材質研究所へ留学できた。ところが、今も続く事業提案を昇進試験に書いたら0点をつけられた。


そしてこの昇進試験の結果がよりによって所長室に電話が入って高純度SiCの研究機会が生まれた。これをゴム会社から先行投資を受けて事業推進していたらFD事件に巻き込まれた。


転職前は12年間の我慢だったが、転職後は20年勤め、退職記念日は東日本大震災と重なった。早期退職しようとした会社に帰宅難民として一晩宿泊し、翌朝には、良い会社で良い同僚に恵まれた、と感謝していた。


勤務最後の日に未曽有の大地震であったが、無事だった。多少の不満はあっても、生命の危険が無く安心して勤められた会社なら優良会社である。


世の中には、殺されそうになったり、自殺者が出たり、表ざたになっていない不祥事を抱えるとんでもない会社が日本でも存在する。大きな会社ではそれを隠蔽化しようとするケースもある。

カテゴリー : 一般

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