2025.06/21 国民民主党の支持率
時事通信の6月の世論調査で来月実施見込みの参院選比例代表の投票先を尋ねたところ、自民党が最多の24.5%で、5月の調査から4.8ポイント増加した。
一方、立憲民主党は1.1ポイント減の8.3%。前回は野党でトップだった国民民主党は5.2ポイントの大幅減で6.0%にとどまった。
大変分かり易い世論の動きである。国民民主党は恐らく都議選で議席を獲得できないだけでなく、参院選も立憲民主党に負けるかもしれない。
原因は、玉木代表の不倫と山尾氏の公認撤回だろう。当方が思うに、山尾氏は非公認にするのではなく、不誠実ではあるが、人材として重要なので参院に当選してほしい、と訴えるべきだった。
もっとも国会議員には誠実な人が当選してほしいと誰もが思っているが、最近の国会議員の能力低下が著しいので、不誠実ではあるが山尾氏の高い能力を訴えたなら一定の支持率を確保できたかもしれない。
そもそも、二院制になっているのは、参院で人材を確保する仕組みだからである。二番でダメですか、と言った元クラリオンガールの元国会議員がいずれ立候補する可能性があるが、能力はこの人よりも上である。
参院なら能力を訴える方法もあった。それを記者会見後にすぐ非公認にしたのでは、有権者も驚くだろう。山尾氏には一定のファンがついているので、ファンは怒ったに違いない。
面白いのは国民民主党の支持率の大半が自民に流れた可能性がある点だ。内閣登場時には短命がささやかれたが、この参院選に勝ったなら、意外と長期政権となる可能性が見えてきた。
政治とカネの問題で自民党支持率は下がる一方ではあったが、米問題と不倫で上昇に転じた面白い局面である。以前3度不倫した自民党宮崎健介氏がかつて辞職している。
彼が自民党に復党し国会議員にでもなれたなら今回の騒ぎがどのような現象だったのか明確になる。彼は不倫をしてはいるが、後処理が誠実だった。
玉木氏にしても山尾氏にしても不倫の後処理が週刊誌報道を読む限り残酷である。技術開発でも政治でも論理よりも生理的な、何とも言えないもやもや感を解消できる策を打たなければいけない時がある。
高純度SiCの半導体治工具事業を住友金属工業(当時)とJVとして立ち上げ、そのままの勢いで、無理やり担当させられた電気粘性流体の事業化テーマで、耐久性問題を一晩で解決しただけでなく、傾斜機能粉体を合成し、一気に実用化を実現している。
その結果、FDを壊されるやら机上にナイフが置かれるやらとんでもないことになったが研究所が隠蔽化すると言うので、二人転職している。当方も転職の決断をしているが、この時は論理ではない。当方が辞める論理的理由など無かった。
この数年後、この判断が正しかったと思わせる事件が公になっている。また、当方が立ち上げた高純度SiCの治工具事業は、その後20年以上続き、現在は愛知県にある(株)MARUWAで事業継承されている。
当方はせっかく立ち上げた高純度SiCの事業を潰したくなかった。しかし、本部長が代わった研究所内ではその逆の力学が働いていることを感じたのである。
玉木氏も山尾氏も優秀な人物であるが、これまでの対応を見る限り、心から目標実現を目指す気概が感じられない。真に国民のための奉仕を目指しているなら、時には論理以外の決断が重要になる。
不倫ができるならそれも可能なはずであるが、それができていないので、国民の支持が得られなくなったのである。今回はその正体が見えてしまった結果なので支持率回復は難しいだろう。私心をもたず、真に貢献する姿に周囲は感動し、共感するのである。ゴム会社における高純度SiC事業はそれにより成功したと思っている。
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