2026.05/11 実験データは企業資産(4)
研究開発途中の設備導入などで行われるデザインレビューの報告書では、残課題があっても順調に実験が推移してきたようにまとめられていた。そのようにまとめられていたので、5年間テーマを続けることができたのだろう。
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また、デザインレビューのデータは、探せばそれに対応した実験生データが見つかったので、報告書のデータが捏造ではないこともわかった。ただ報告書には、歩留まりなどの細かいメタデータの記載は無かった。
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驚いたのは高級複合プリンターへ展開する前に、低コストカラーレーザープリンター用にこの技術は一度量産段階で活用されていた。その時には、押出成形後に面内抵抗を均一化にするための工程を設けて、押出成形の歩留まりが落ちる問題を解決し、量産していた。
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その後、この面内抵抗を均一化する工程を省くため、配合を見直し、補正工程が無くても面内抵抗の変動を制御できる技術のデザインレビューがなされていた。
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ただし、このデザインレビューでは、抵抗変動を配合でどのように問題解決したかが議論されていたが、その結果どれだけの歩留まりが実現されたのかといった議論が欠落していた。
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欠落していた、というのは正しくないのかもしれない。そもそも成形歩留まりが悪いのは、コンパウンドに問題があり新たな配合のコンパウンド技術を開発しなければいけない、と注記されていた。
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この注記には、コンパウンドメーカーが世界的な一流企業だったので、それを簡単に解決できるようなコメントも付けられていた。
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ところが、単身赴任して最初のこの企業との打ち合わせで、コンパウンドは1年以上前に開発が完了したことを確認しているのでこれ以上コンパウンドメーカーでは配合検討しない、と言われている。
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それだけではなく、素人の当方が勝手に工場でも建てて、量産までに同じ配合でコンパウンドを供給してみたらどうか、と親切に言ってくれた。そこで、この提案を活かし3カ月でカオス混合の量産ラインを立ち上げた。
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このラインは、20年以上安定にコンパウンドを供給し続け現在も稼働している。ラインは稼働しているが、20年も経つと技術の伝承が途切れ、おかしなことをやっていると風の便りが最近届いた。
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カテゴリー : 一般
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