2026.05/01 研究開発プロセス(13)
研究開発において企画の効率を上げる方法として、AIを活用した調査は、単なるキーワード検索よりも数倍迅速になるだけでなく、周辺知識の検索についてアドバイスをもらえるので便利である。
・
仮に、ハルシネーションが潜んでいたとしても、よりどころとなった文献を読めばAIに騙されることは無い。ただし、チェックのための文献は学術誌に限る。
・
企画に続いて行われる実験も同様にAIを活用できる時代になった。但し、個人の実験データを再利用する場合でも、メタデータが不十分だったり、メタデータの形式が不ぞろいだった場合には、苦労する。
・
Excelファイルで管理していた場合には、再度そのファイルをAIで活用できるように整理しなおす必要が出てくる。20年ほど前に、量産試作段階だった中間転写ベルトの歩留まり改善テーマを担当した時に一番大変だったのは、10000を越えるExcelファイルに記録されたデータの理解だった。
・
過去のデザインレビューの報告書を読むと、10%前後の押出成形を改善することで、70%以上の歩留まり改善を達成できるはずだった。それが、研究開発の初期からリーダーを務めていた部長Aにも不可能に思われたのだ。
・
一番の問題は、自分のマネジメントの悪さを公にすればよいのだが、エリートの立場ではそれができないのはよくある話である。初対面の人物だったが、土下座までされて頼まれたのでは断ることもできない。
・
このような仕事を引き受けたときに頼りになるのは、担当者の生データである。いくら無能な担当者でも指示された実験で、生データを捏造する時にはそれなりの動機があるはずだ。
・
生データからデザインレビューに至るまでの段階で、誰かが意図的にデータを操作したので、部長Aは、量産試作を乗り切れると判断したのだろう。デザインレビューの報告書を読む限り、歩留まり改善は容易に解決できる残課題だった。
カテゴリー : 一般
pagetop
