活動報告

新着記事

カテゴリー

キーワード検索

2026.05/13 実験データは企業資産(6)

昨日の話を再度書く。

量産まで半年しかない量産試作段階に、カオス混合プラントを立ち上げて、押出成形歩留まりの問題解決をしたいのだが、コンパウンドメーカーから混練条件等教えてもらえないどころか、そのための実験をやっている時間など無かった。

また、工場建設するためには、子会社社長の承認や、予算獲得のための役員への説明など様々な社内調整の手続きが必要で、そのために使用する実データが必要だった。

実はカオス混合プラント建設のために当方が新たに行ったのは、Wパーコレーション転移のシミュレーションだけで、このシミュレーションの検証にはデザインレビューにも使われなかった5年間誰も注目しなかったゴミデータを用いている。

デザインレビュー含め、社内調整用資料に用いた実験データには、当たり前だがゴミデータとは記載していない。過去の闇実験で得られたデータ、として説明し、その実験が行われた日時含め詳細なメタデータを添えている。

それら闇実験データがシミュレーション結果の正しさを説明している、とプレゼンテーションを行ったので、新たな押出成形実験は不要だった。

すなわち、5年間誰も注目しなかったゴミデータが記載されたExcelフィルが、コンパウンド工場建設の承認を得るために重要だった。これは、技術が進歩してファイルサーバーでデータ管理している成果であるが、ファイルサーバー登場前には大切な企業資産が捨てられていたことに多くの人は気がついていない。

こうして歩留まりが10%前後しかなかった問題を100%にする成果を出しているのだが、注目していただきたいのは、過去のデザインレビューとか月報とかの組織で承認されたデータなどすべて無視して過去の実験生データだけで成果を出していることである(注)。

これは、科学の時代ゆえに起きている問題だが、この点については後日のべる。おそらくもう少しAIが進化し、研究開発プロセスに浸透すると誰もが気がつく問題である。50年近く前にゴム会社で3か月間ご指導いただいた当方の指導社員は気がつかれていた。まさに神様である。

(注)プレゼンテーションでどのような説明を行ったのか、想像していただきたい。ここでは書きにくい内容である。また、その後当方が無名の中国ローカルコンパウンドメーカーと環境対応樹脂について開発できたのかもご理解いただけるかもしれない。コンパウンドの品質問題で困っておられる方は、コンパウンドメーカー含め、弊社へご相談ください。

カテゴリー : 未分類

pagetop