2019.08/26 NHK朝ドラ視聴率が落ちた理由
朝8時からのNHK朝ドラの視聴率が落ちているという。民放のディレクターの意見まで出てきて、原因の解説をさせているが、要は急につまらなくなった、の一言に尽きる。
すなわち8月15日以降の話の展開や主人公のセリフも含め、あまりにも物語の時代と価値観がずれており、それが50代以上の視聴者には安っぽいドラマと見えているのだ。
視聴者が誰も見たことのない時代の話、ちょんまげ時代劇ならば許されるこのような「時代考証のずれ」は、手抜きどころかばかげて見えてくるから不思議だ。
昔ビートたけし監督の時代劇でタップダンスが飛び出して新鮮さを感じたが、あれは監督も述べていたように誰も知らない時代の話だからジョークとして捉えられたのだろう。
誰もが知っている時代の話の中でありえないシーンを展開するためには、その効果に対して高度な考察が必要になる。
これは科学の世界の話でも同様で、PPSと6ナイロンは相溶しないことをその専門家たちは知っている。そこでPPSと6ナイロンが相溶した話をしても「ウソだろ」となり、高度な技術でも理解されない経験をしている。
常識とあまりにもかけ離れると話そのものが嘘っぽくみえてつまらなくなる。だから常識外れの話の展開の仕方などに高度の工夫がいる。
以前STAP細胞の騒動では、騒動になる前に若い研究者に割烹着を着せて理研は説明させていた。生物化学界をひっくり返すような現象の発表なのでそのような演出がなされたのだろう。あれはうまい方法だと感心させられたが。
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