金属材料からセラミックス、ゴム、樹脂などすべての材料を扱った経験から、もし材料を高分子からダイヤモンドまで一つの平面で並べるとしたならばどのような象限で材料をまとめればよいのか、という問いに対して、硬さあるいは弾性率を縦軸にして、横軸に靭性値としたグラフを書けばよいと思っている。
この点が既に怪しいのだ。縦軸に弾性率をとってみても、横軸は形式知ではない靭性値を当てはめようとしている。アカデミアの先生は絶対にこのような見方をしないが、実務家はこのような材料の見方をしている。
モノリシックな材料は、この象限では反比例のグラフのように並ぶ。すなわち、単結晶では弾性率が決まると靭性値が固有の値となる、という怪しいことを述べている。感覚的にはご理解いただけるかもしれない。
すなわち材料物性を改良しようとしたときに、例えば硬くてあるいは弾性率が高くても割れない材料を創りたかったら、複合材料しかないのである。
昔、芯が炭素で表面に近くなるとSiCになっている、傾斜組成の複合炭素繊維を開発している。これは傾斜材料であるが、この長所は炭素と反応しやすい金属の繊維補強材料として使える点である。例えばアルミニウムを炭素繊維で補強し複合材料を製造しても、界面にアルミと炭素の脆い化合物ができて十分な補強効果が得られない。
しかし、この繊維を用いると界面は、アルミと炭化ケイ素との複合材料となり、界面の靭性が上がり補強効果が出る。実際に炭素繊維補強アルミとの比較を行ってみると、引張強度に差が出る。C-SiC繊維で補強したアルミニウムは弾性率が高くなっても割れにくいので、とんでもない引張強度を示すようになる。
この結果は当時東京工業試験所の先生とデータを採取したが、学会発表はしていない。コスト計算をしたときに現実味がないのでボツとなったテーマ企画である。とにかくモノ持ってこい、と指導されていたので、とにかく傾斜組成のC-SiC繊維を瞬間芸で開発し、東京工業試験所でアルミニウムとの複合化を行い、物性試験を行っている。
ゴム会社のU本部長は今でいうところのアジャイル開発を指向していた。分厚い企画書などいらない、まず開発したいモノを持ってこい、というのである。
これは研究所ですこぶる評判が悪かったが、このような開発習慣で身についたスピード感は、写真会社へ転職しても役立った。例えば、中間転写ベルトの開発では中古機を集めて3か月でカオス混合プラントを建設している。
カオス混合については、高分子学会技術賞や日本化学会技術賞に推薦されたがボツになっている。そこで退職してから研究を進め、ゴムタイムズ社から混練書籍として上梓している。
日本化学会技術賞その他を受賞している高純度SiCの合成法と並ぶくらいの革新的技術であることが退職後のデータで示された。材料物性も含め評価能力が無ければ良い材料や技術を見落とすことになる。
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靭性とは粘っこさ、応力に対してしなやかに、割れにくさなどと表現される。強靭な精神力という言葉から、ストレス耐性の高いモーレツサラリーマンを思い浮かべるかもしれない。靭とはぐっと力がかかった時に柳のようにうまくその力をいなす性質だ。
感覚的には、硬いものは割れやすく、柔らかいゴムのような塊は、金槌でたたいてみても割れずにどこかへ飛んで行く、そのような現象で観察される性質である。
科学的にこの性質を明らかにしようという努力が1960年から1980年頃活発に行われ、その成果は線形破壊力学としてまとめられている。ところが大学ではこの線形破壊力学を教えていない。当方も1970年代に化学系の学生時代を過ごしたが、授業科目に無かった。
金属学部では教えていた大学もあったようだが、化学系の無機材料学科で線形破壊力学を学べる環境は見当たらなかった。このあたりは靭性というパラメーターが形式知として一般的ではないことを表している。
しかし、実務で線形破壊力学について知っているのと知らないのでは現象の見方が異なるので、是非お茶の水の古本屋にでも行って適当な教科書を見つけて勉強してほしい。機会があれば当方が特別講義をしても良いと思っているが、当方の線形破壊力学は少し怪しい内容である。しかし、実務には役立つ、と思っている。
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強度が弾性率と靭性をパラメーターとする関数、という経験知を3回に分けて紹介した。これは、セラミックスや金属、高分子すべての材料開発を経験してたどり着いた経験知である。また、当方以外にこのような経験知を身に着けている技術者は多い。
弾性率について科学では物質固有の値があるという前提であるが、靭性については、未だに議論されているパラメーターである。かつてK1cという応力拡大係数が話題になった。金属やセラミックスでは、弾性率よりもばらつきが大きいが、欠陥との相関が認められ、形式知として検討されていた。
ちなみに靭性値は弾性率と欠陥サイズ、欠陥の存在確率で決定されるらしい、というところまでたどり着いた。しかし、これでは科学の形式知にはならない。
それでも、サンプルの強度試験サンプルの厚みが薄くなると、強度があがる現象、すなわち厚みが薄くなると破壊しにくくなる現象をうまく説明できた。
ただ、高分子材料では、この靭性値のばらつきが、金属やセラミックスよりも極端に大きく、その原因を科学的に説明できなかった過去がある。ゆえに未だ形式知とはなっていないが、経験知としては使用可能なので、シャルピー衝撃試験やアイゾット衝撃試験として、採用されている。
靭性値は形式知ではないが、最初に述べたように、材料の強度を説明するために必要なパラメーターである。ゆえにJISやISOでその計測方法やサンプルの作成方法などが細かく規定され、測定することが推奨されている。
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それでは、強度と弾性率とはどのような関係があるのか。これはまだ科学で完璧に答えが出されていない。それは、強度のばらつきが大きく、またその原因を科学的に明らかにできない場合も存在するからである。
但し引張強度と曲げ強度の違い程度は、科学的に理解されている。すなわち、曲げ強度では引張と圧縮それぞれの強度情報が入っていることと、引張強度では材料によりポアソン比が変化することなどである。
科学的に説明ができそうな強度データだけ調べてみると、弾性率と強度とは相関している。これを科学の形式知とするのか技術者の経験知とするのかは曖昧であり、科学と技術の境界領域の知識となる。
当方は、人生経験を活かし、靭性という経験知との組み合わせで、強度は弾性率と靭性の関数として捉えている。時として誤差項を独立項として扱ったりもするが、このように考えていると技術開発でうまくノリ易いからである。
32ビートの曲を16ビートでノっているのかもしれないが、とりあえずこれが関係した開発で失敗したことは無い。バスドラムとスネアドラムの拍を聞きながらノッテいるから、と安心している。
この考え方では、強度のばらつきをすべて靭性のばらつきが原因であるという大胆な仮説を用いている。マテリアルインフォマティクスに一生懸命な研究者の中には当方よりもザルな仮説で研究されている方がおられるので、当方のデータを学会で発表できるかもしれない。
当方の強度が弾性率と靭性で説明がつく、という考え方は、ゴム会社に入社した時に指導社員から教えられた。ゆえにゴムの強度試験は怖かった。正確な歪量を知るためにサンプルにしるしをつけて、定規をあてて強度試験を行うのである。サンプルが切れたときに目をつぶらないようにできたのは数度しかない。
その結果、歪量は目をつぶった瞬間の値を想像して採用していた。この歪量を用いて求められた弾性率には、当然見えなかった瞬間の誤差が入っている。今ならばこのような原始的な方法に寄らず、高速度カメラで破断した瞬間を見ることができる。
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五輪グッズが販売不振で、このままではゴミになる、とのニュースがあった。毎週どこかの時間で「お宝鑑定団」を見ているが、今回の五輪グッズは、40年後に高価なお宝になる可能性が高い。なぜなら多くの人が買っていないからである。
コロナ禍で開催された五輪なのでグッズも売れなかった。その結果五輪グッズの大半は廃棄されたので、このような完全な形ですべてそろっているのは素晴らしい、1億円、などと言ったコメントが将来番組の中で語られるかもしれない。
環境問題がこれだけ騒がれているのでおそらく売れない五輪グッズをそのままプラごみとして廃棄することはしないと思われる。セクシーに環境問題に取り組む日本なので、オリンピック終了後参加した選手に無料配布し、お土産として大量に持ち帰ってもらう方法もある。
すると日本に残る五輪グッズは少なくなるのでお宝としての価値が出てくるはずだ。もっとも不人気な五輪なので五輪グッズの骨董品価値は上がらない、という意見もある。
4000年前の我が家のご近所が捨てたかもしれない壺にとんでもない値段がついたりするので、骨董品の価値判断は難しい。しかし、1世紀後の子孫にお宝として残しておくのは悪くないと思う。
「売れない五輪グッズ」というタイトルよりも、将来への投資として五輪グッズを買おう、という気の利いたタイトルを何故つけないのだろうか。日本製もあるので五輪グッズが売れれれば多少なりともGDPに貢献する。
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弾性率は物質固有の定数、と教科書に書かれたりしている。実はこのような前提が崩れると材料力学の形式知の体系が吹っ飛ぶことになる。ゆえに弾性率に関する科学的研究はかなり昔から行われてきて、1970年代でも日本化学会の年会でその考察が発表されたりしている。
物理学会ではないのに化学会でもそのような発表があったのは、物質起因のばらつきを議論したいためであった。すなわち、弾性率のばらつきは、単結晶<多結晶<非晶質体と大きくなってゆく。単結晶でも結晶格子が乱れてもばらつくはずである。
技術では、このような厳密性を認めていては大変なので、単結晶から非晶質体ぐらいの差異であればばらつきは変わらないだろう、ぐらいの扱いである。ただ、これは技術者によりことなり、ノリの悪い人では単結晶と多結晶体との弾性率のばらつきで悩んだりしている。
ノリの良い人では、多少の欠陥があっても弾性率がばらつかない、と考えたりしているが、弾性率と強度は同じものあたりまで来たノリは、16ビートのノリを4ビートでごまかしているのか、あるいはうまくワルツのリズムでノッテしまっているような人で、時として開発は成功することもあるが、原因不明の失敗をする場合が多いような人である。
実務で弾性率というパラメーターを扱う時に、強度からその定義に従い求めるのだが、歪をどのように扱うのかによって弾性率のばらつきは影響を受ける。このあたりから技術者の経験知の量に影響をうけはじめる。
セラミックスや金属、高分子ではSSカーブは大きく異なる。高分子の中には金属に近いSSカーブを示す材料もある。セラミックスと同じような高分子のSSカーブが得られた時にびっくりしたが、この時は弾性率を求めることができなかった。
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弾性率と強度は異なるパラメーターであることを御存じない方が多い。その他にヤング率とか、体積弾性率とか、剛性率、硬さ、ポアソン比などと材料物性に関わる周辺の言葉の意味を理解していないと、材料開発を失敗する確率が高くなる。
もっとも失敗することにより、その原因から差異を理解し、経験知が増えてゆくから失敗も無駄ではないが、ボーっと実験をしていると、せっかく得られたはずの経験知を取りこぼすことになる。
技術開発を行っている、と明確に認識しておれば、経験知は確実に増えるが、ボーっと科学をしていますとか、科学技術の開発をしていますと応える様な人は経験知が増えてゆかず、不幸なことに間違った形式知を記憶することになる。
まず、これらのパラメーターは、計測者の力量や計測方法が原因でばらつくことを知っておこう。これは科学において現象を観察するときに、誰もが知っていることである。もしこれが正しく理解されていなかったら、STAP細胞の有名な女性研究者のような未熟な科学者どころか科学者ではないと言われかねない。
計測者の力量や計測方法のばらつきだけでばらついている、と認められて初めて科学で理解された現象として認められ、そこから形式知が生まれる。結晶の弾性率はそのようにして求められた唯一の値である。ゆえに教科書には、弾性率の説明として物質固有の定数などという説明が与えられたりする。
その弾性率の定義は、単位歪当たりの力、すなわち力を歪で割った値である。これが定義されてヤング率や体積弾性率が求められることになる。
ところが、強度は弾性率だけで決まらない。ここを正しく理解していない人が多い。ひどい人になると引張強度から弾性率が求まる、と言って安直に引張試験を行い、得られたSSカーブから適当に計算した弾性率をその材料の弾性率として記載している。
簡単そうに思われる強度と弾性率であるが、アカデミアの先生でもこのあたりをいい加減にされている方がいたりする。ポスター発表の時にSSカーブを見つけるとお決まりの突っ込みをしてみるが、正しく答えられる人は少ない。
学生で正しく答えられる人に出会ったことは無い。これは偏差値とは相関していない。指導教官の力量と関係していると思っている。偏差値が低い大学でも優れた科学者とみなせる先生の指導であれば、形式知について学生は正しく答える。今の時代、大学の偏差値と社会での活躍は相関しなくなっている。
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高分子材料に限らず、あらゆる商品の価格は需要と供給の関係で決まるのは昔から知られている。一方で生産側の都合で、価格を操作する場合もある。例えば市場のシェアをとるために価格を下げて競争力を上げる場合だ。
過去の高分子材料の価格は、そのような歴史の中で価格が決まってきた。しかし、20世紀末から材料メーカーも価格競争ではなく、部材として付加価値をつける競争をするようになった。
ところが組み立てメーカーにとって材料メーカーの川下への進出が迷惑な場合がある。すなわち部材のスペックから、ノウハウが漏れるような場合である。
かくしてそれまで良好だった材料メーカーと組み立てメーカーの関係が崩れることになる。樹脂の価格にそれが反映されるようになったのは20年ほど前からである。転職を経験してみて高分子材料の価格が単に使用量だけで決まっていない複雑な背景があることに気がついた。
一方でコモディティー化した材料は国内材料メーカーにとってお荷物商品となりその淘汰が進んだ。これをグローバル化の側面だけで考えていると国内材料メーカーは、将来の存続が難しいと思っている。
企業の成り立ちは、時代の状況とその国の政治や企業間の関係にも影響を受け、国家ごとに特徴がある。中国や台湾で仕事をしてきてそのように感じた。そしてこれが樹脂の価格にも影響を受けるのだ。
長くなるので具体例を示し、樹脂について組み立てメーカーはその調達戦略を変更する必要があることに気がついてもらいたい。
一定量調達する必要がある時に樹脂を内製化したり、その調達先との関係について従来と異なる視点で見直しを行うなどの少し大胆な戦略を選ぶ必要がある。
組み立てメーカーが樹脂を内製化できるわけがない、と材料メーカーは見下しているとオイルリファイナリーからバイオマスリファイナリーに変化している流れに押し流される可能性がある。
オイルリファイナリの例となるが、フィルム成形可能なPPSは、2000円/kg以上の価格で国内では取引されている。中国では10年前これが1000-1500円/kg程度だったが、何故か最近は2000円/kgという価格を提示してくる。
PPSは高く見積もっても月tベースであれば600円前後でも中国では利益が出る樹脂と過去に聴いていた。これ以上はここで書かないが、PPS部品を国内で製造していては人件費以外の要素も加わり中国メーカーと競争力が無くなってゆくことは明らかである。
本日の内容が分かりにくい方は、弊社へ問い合わせていただきたい。やや刺激が強い内容となるのでここでは書けない。ただし、機密事項ではなく今世界で起き始めた変化でもある。
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自動車は、世界中で共通に抱える環境問題商品である。レジ袋有料化とか騒がれて脱プラスチックなどと言う実現不可能なフレーズが世の中を跋扈しているが、そのプラスチックの使用量が多いのも自動車である。
自動車とプラスチックの関係は、軽量化というキーワードで始まっている。もし、自動車を金属やセラミックスだけで組み立てていたら、今の車の1.5倍-2倍ぐらいの重量になるのではないか。
その車から脱プラスチックなどと言うことは不可能である。このようなことは自動車業界はよくわかっていて、おそらく今環境問題を考えるときにそのお手本とすべきは自動車、しかもトヨタ自動車がよいかもしれない。
社長自ら「愛、地球博」のキャラクターだったモリゾーを名乗っている。おそらく世界中でこの人ほど環境問題を真剣に考えている社長はいないのかもしれない。
数年前、「もう自動車を売る時代ではなくなった」と言って世間を驚かせたと思ったら、自動車のサブスクを始めた。これを単なるDXの一環と捉えているとその背後の戦略が見えない。詳細は弊社へお問い合わせください。
「技術のニッサン」というフレーズも良いが、「社長がモリゾー」のほうが今の時代にそのまま遡及する。昔、「+100ccの余裕」でサニーとカローラの販売競争を制したのはトヨタだが、堅実な企業でありながらメッセージの発信内容はいつも時代の少し先をとらえている。
爺さんと子供が自転車をこいでいる比較広告にはびっくりしたが、あれは駄作であり、トヨタらしくないCMだと感じた。しかし、レクサス含め最近のトヨタのCMには他の自動車会社のCMに比較し、緊張感が感じられる。
トヨタは80点主義の車作りと言われていたが、今は100点を狙うために協業はじめ様々な取り組みを行っているように感じられる。40代が勤務したい会社No.1に選んだのは納得ができる。ハイブリッドに次ぐ新しい環境対応技術の登場に期待したい。
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昨年7月からレジ袋有料化となり、1年経った。折り畳み式の買い物袋が必須の時代になったのだが、どうしてもレジ袋が欲しい時がある。海洋ゴミの問題を考慮するとこのような場合でも我慢しなければいけないのだが、便利さに負けてポリエチ袋を購入してしまう。
この時けしからんのは、店によって価格が様々で、単なるポリエチレン袋を10円で売りつけるところもある。ポリ乳酸の袋ならば我慢できるが、紙袋含めこのようなエコ対策袋でも通常5円である。
コロナ禍前は夜だけ営業していた焼き鳥屋があるが、コロナ禍となり、早い段階からテイクアウトをやっていた。最も、コロナ禍前でも焼き鳥だけのテイクアウト販売があったのだが、店に入る必要があった。
それが店頭に机を並べて店に入る手間を省くとともに、昼間も営業するようになった。商材も焼き鳥だけでなく、夜営業時の酒のつまみをすべて並べるようになった。お弁当迄販売している。
ところが大半はプラ容器、それも密閉性の悪いプラ容器なので汁が漏れる。しばらくして焼き鳥については、タレをかけずにタレ袋が添付されるようになった。おそらくお客からクレームでもあったのだろう。
しかし、油状の汁がわずかながら漏れるので、ポリエチ袋を購入することになる。この袋の値段が10円なのだ。それもサイズは1種類しかないので、二つ三つ焼き鳥のパックを購入するとレジ袋代だけでも2-30円となり、時には消費税よりも高くなる。
もっとも海洋ゴミを考慮して自前の袋に入れ、汚れれば洗濯すればよいだけである。頭では理解できていても便利さに慣れてしまっているので高いと思いつつレジ袋を購入している。
焼き鳥屋ではこのような調子だが、魚屋で刺身などを購入するときには、サービスでレジ袋代を値引きされても魚に気を遣って保冷袋を用意している矛盾した生活である。
環境問題は待ったなしだが、企業の環境対策でもこのような矛盾が生まれる可能性をトヨタ社長は指摘しており、カーボンニュートラルで世界の潮流は電動化一色でも、日本国内の電力事情からエンジンを残すという。
トヨタは水素エネルギーにも力を入れており、社長の強いリーダーシップで環境問題と真摯に取り組んでいる。環境問題は、ファッションの時代が終わり、解決の実績を出していかなければいけない時代となった。無料でもレジ袋を使わない習慣を徹底したい。
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