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2020.02/22 混練の技術書

2005年にPPSベルトの開発を担当した時に勉強しようと調査したら、混練に関する技術書は7万円以上の本ばかりだった。しかもそれらの本を読んでもコンパウンド工場を建てる参考にならなかった。そこで今回4800円という低価格で本書を執筆した。もくじを見ていただければ従来の書籍と異なることが理解いただけると思っています。当方がゴム会社で40年ほど前に習った内容に最新の高分子の情報を盛り込んでいます。

カテゴリー : 高分子

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2020.02/21 新型コロナウィルス

新型コロナウィルスの姿が少し明確になってきた。感染者の数やその後の回復状況、運悪くお亡くなりになられた方の数など毎日のように報告されている。

 

この数字を見ていて気がついたことがある。おそらく専門家の方はすでに気がつかれているかもしれないが、このウィルスに対して免疫を持っている人類がいる可能性がある。

 

エイズが登場した時にもエイズウィルスに強い人類の存在が指摘されたが、今回のウィルスに対しても抵抗力のあるかたがいるようだ。

 

2009年新型インフルエンザの世界的流行の時に中国出張し、帰国したところ、その日に発熱し体温を測り始めてびっくりした。37.3℃まですぐに上がったのだ。

 

慌てて夜9時に豊川の町医者へ駆け込もうとしたら、張り紙があり、発熱者はインターホンで会話するように書かれていた。

 

すなわち発熱者は別の入り口から入れ、という配慮だと思い、ピンポーンと気持ちよく押した。

 

すると最初に女性がでられて、症状を尋ねられたので、中国から帰国して発熱し37℃越したので慌てて来ました、と回答したところ、奥から男の大きな声で、市民病院に行け、と言われた。

 

いや、大した熱は無いので見てください、とお願いしたら、ブチっとスイッチを切られた。

 

仕方が無いので市民病院に行ったところ、救急の入り口に張り紙がされており、インフルエンザの方は、入ってすぐの椅子におかけください、と書かれていた。

 

椅子に座って待っていると5分ほどで看護婦さんが体温計と問診票を持ってきて、すぐに体温を測ってくださいと言われた。

 

驚いたことに、頭痛と悪寒で異常を感じて測った時の37℃を越えた体温がいつの間にか35.6℃に下がっていた。

 

町医者のインターホンのところで体を冷やしたのかもしれない、と思い、問診票に門前払いの話も含めその旨を書いた。

 

インフルエンザのウィルス検査の結果は、陰性だった。結局市民病院でも医者に面会することもなく帰宅したが、すでに夜中の一時になっていた。不健康な一日だった。

 

この時丈夫な体に育ててくれた両親に感謝したが、両親は長寿の家系である。人生には運というものがあるが、免疫力の高い健康な体は運以外に日々の鍛錬が必要だ。

カテゴリー : 一般

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2020.02/20 サーキュラーエコノミー(CE)

昨晩高分子同友会月例会で物質材料研究機構名誉研究員原田幸明氏の講演があった。タイトルは「ISO化されるサーキュラー・エコノミーの動向と資源効率・物質循環」である。

要点は以下である。

 

1.世界は資源効率を考慮した循環型社会へ向かっている。

2.1の流れの中でサーキュラーエコノミー(CE)の動きが欧州から

提案され国際標準化として進められようとしている。

3.CEは欧州で始まり、資源効率を高めることが可能とわかってきたので

Paas(Product as a Service)やシェアリングなどの「モノ」から「コト」

への転換とそれを支えるプラットフォームの形成の方向が見えてくるに

つれ、新しいビジネス形態としてグローバル展開され始めた。

4.日本では、「モノ」つくりの国であり、CEをどのようにとりこんでい

くのかが課題。

 

すなわち、リサイクルや天然資源の活用は過去の概念となり、欧州ではサーキュラーエコノミーという新たなパラダイムが動き始めている、そしてすでにISO化の動きまでも出始めた、ということだ。

 

講演者は金属材料関係の専門家で高分子材料の問題についてはそのような視点から考察されていたが、CEを考慮するとこれまでの材料技術についてその設計方針にも影響を受ける。

 

例えば混練プロセスに対する考え方である。カオス混合技術について高分子学会技術賞の推薦を受けたときに分子量低下とか材料の焼けなどと知ったかぶりの質問が飛び、結局技術賞を逃がしたが、このようなプロセシングにおける高分子材料の変化に対する研究テーマがアカデミアの重要テーマになるのではないか。

 

高分子の劣化に関して、アカデミアの出した結論は一次構造の変化だけである。実際のプロセスの中で劣化が起きない条件や、あるいは耐久試験において試験片の内部の高分子の酸化度合いなどに議論が至っていない。

 

力のある企業ではそのような実験をしているが、データは公開されず、結果として適当な知ったかぶり意見が技術賞の審査で通ったりする。迷惑なことだ。

 

高分子材料の成形体については金属材料と異なり、ダイレクトリユースやリマニュファクチュアリングは難しい。練り直し程度の作業がどうしても必要になる。その時に機能維持をしたまま混練ができるかどうかは重要である。

 

さらには、射出成型機を改良し、そこに簡単な混練機能を付加することも考えられる。例えばカオス混合装置と射出成型機との組み合わせだ。このようなアイデアを練り上げるためにもポリマーの混練り活用ハンドブックはためになるので弊社へ問い合わせていただきたい。

カテゴリー : 一般 学会講習会情報 高分子

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2020.02/19 MIの事例1

界面活性剤について教科書を読むとHLB値という値でその機能及び効果が決定されると書いてある。

 

HLB値とは、親水基と疎水基の比率を数値化したものであり、界面活性剤の界面効果を科学的に考察するときによく用いられる。

 

これは間違いではないが、等しいHLB値であっても界面活性効果の異なっている場合があることについて教科書には書いてない。

 

例えばポリウレタン発泡体の製造に界面活性剤が使用されるが、HLB値が等しくても代替できないケースが多い。すなわち、発泡反応における界面活性剤の機能がHLB値だけで決まらないことを示している。

 

今界面活性剤のカタログが手元にあるならば、カタログに書かれた界面活性剤の物性値を見ていただきたい。HLB値以外に曇点とか様々な物性値が書かれている。

 

このカタログデータについて主成分分析を行ってやると、第3主成分までで80%以上説明できるような結果が得られ、第一主成分の寄与率は60%を超える。

 

この時第一主成分はHLB値と大きく相関しており、第二主成分は曇点などと相関している。

 

この第一主成分と第二主成分の象限に主成分得点をプロットしてやると、第一主成分近くに分布するサンプル群以外にいくつか第一主成分の軸から外れた群が観察される。

 

これは界面活性剤の等しいHLB値の対であっても、同じ界面活性効果を示すとは限らないことを表している。詳しくは3月31日のセミナーで解説する。

カテゴリー : 一般 高分子

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2020.02/18 マテリアルズ・インフォマティクス(MI)

産業革命以降の技術開発を支えたのは科学であることを否定する人はいない。ただし、科学の方法が登場する以前から技術開発は行われており、それゆえ論理学をベースにしたパラダイムでその開発スピードが加速された、と科学の役割を捉えることができる。

 

このパラダイムについては、名探偵ホームズが愛読された時代が示すようにすぐに一般にも受け入れられ現代は科学全盛の時代である。

 

一方40年前に登場した刑事コロンボでは事件解決にホームズとは異なるパラダイムが存在することを示しただけでなく、物語の最初に犯人と事件の情報を視聴者にすべて示すという手法で、ホームズとは異なる事件解決のプロセスを楽しませてくれた。

 

実は、マテリアルズインフォマティクスは、この刑事コロンボの登場と同様に捉えると理解しやすい。

 

すなわちホームズはベーカー街221Bで仮説を設定して事件に臨むスタイルを特徴としたが、コロンボは泥臭く情報を集めて事件を解決した。

 

マテリアルズインフォマティクスによる材料設計では材料データベース(情報)が問題解決の最初に位置し、その後のデータ処理に雀の巣のような頭(コロンボは癖毛)ではなくコンピュータを用いるのだ。

 

その用い方も従来の仮説を検証するといったパラダイムと異なり、シミュレーションで機能を確認するというパラダイムとなっている。

 

3月31日開催のセミナーでは、マテリアルインフォマティクスを実務に導入するにあたり、簡便に利用できる多変量解析やタグチメソッドの概略を「わかりやすく」説明するとともに、それらを用いて材料設計を行ってきた演者の事例を中心にマテリアルズインフォマティクスにより開発効率が加速される実感を伝授する。

 

無機材料から有機材料まで実用化した経験から幾つかの事例を選び、材料技術者以外の方にも参考になるセミナーを目指す。詳しくはお問い合わせください。

カテゴリー : 一般 学会講習会情報 電気/電子材料 高分子

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2020.02/17 高分子のプロセシング

材料について学ぼうとするときに、そのプロセシングから勉強する方法がある。また、この方法は材料について詳しく勉強しようと総花的教科書を購入するよりも材料の特徴を手っ取り早く理解できる。なぜならプロセシングは、材料の特徴を活かして組み立てられているからである。本書はこの点を意識して書き上げたので、高分子についてその特徴を短時間に学ぶことが可能である。

カテゴリー : 電気/電子材料 高分子

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2020.02/16 結婚=幸福でとらえてはいけない

2015年度の国勢調査で男性は23.4%、女性は14.1%という生涯未婚率が示された。この数字は増加し、2035年には男性29%、女性19%という推計がなされている。

 

おそらく結婚できない、という問題よりも、結婚しない選択をしている人が増えているのだろう。

 

一方婚姻件数を基にした離婚率も上昇しており、これは都道府県別の数値も出され、驚くべきことに40%を超える県がいくつも存在する。東京は予想に反して低く27.7%である。離婚率は地方ほど高い傾向がある。

 

昔適齢期になると見合いして、とにかく結婚することが重要視された時代があった。当方の適齢期でもその名残があり、東京から名古屋へ帰るとお見合いの予定が組まれていたりした。

 

残念ながらお見合いでは縁がなく、友人の結婚式がきっかけの結婚となったが、結婚に幸福を期待していてはいつまでも結婚できないだろうし、家庭を築いても幸福ばかりではない。

 

そもそも幸福の定義は人様々だから、このような話に結論を出せないが、亡父から言われた、「とにかく、結婚しろ。そうすればわかる」という言葉には一つの解があるような気がしている。

 

かつて著名な哲学者が、悪妻を娶れば哲学者になれる、という名言を残しているが、悪妻良妻に限らず、結婚すると独身時代とは異なる世界観になることは確かだ。それを夫婦で共有するのである。

 

著名な哲学者ほどではないが、結婚により人間として成長することは確かであり、この結婚による精神的成長は幸福とはあまり関係ない、と思っている。

 

独身者にアドバイスをするならば、一人でいるのはもったいない、早く結婚しろ、という言葉になる。経済的には家庭を築いたほうが楽になる。また、学びの機会も多くなる。

 

ただし自由な時間は減る。これは仕方のないことである。企業でも管理職になれば自由時間は減るのである。

 

もし企業の管理職で自由時間が増えたと感じたならば窓際が近い。自由な時間とは、組織を離れ組織に対する責任が全くなくなったときに得られる時間である。

カテゴリー : 一般

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2020.02/15 人望の無いゴーン

 「日本の教育関係者は「リーダーには人望が必要」と説いています。ところが、輝かしい実績を上げたゴーンが逮捕・逃亡によって実は人望がまったくなかったことが明らかになり、「リーダーには人望が必要」という教えが揺らいでいるからです。」

 

これはある記事からの抜粋で、書いているのは教育関係者のようです。直接記事を読んでいただいた方が良いのでこれ以上書かないが、ドラッカーは「誠実な人をリーダーに」と言っています。

 

日本のリーダー伝、例えば松下幸之助氏や土光敏夫氏の話が、日本人には愛読されるが、わざわざドラッカーがリーダーの誠実さを最初に挙げているところから推察すると、欧米では誠実なリーダーが少ないのではないか。

 

事件が起きたときに、ゴーンは典型的なグローバル企業のリーダーとの解説もあったが、その後日産自動車内部からゴーンの批判が噴出した。

 

ゴーンが重用した西川氏からも辛辣な批判が飛び出している。ゴーンは、よほどひどい人物だったように思われる。

 

さて、リーダーに人望が必要かどうかは、今回の事件で結論が出たのではないか。ひどい人格であっても経営の数値をよくできるリーダーなら構わないといえるが、そのような人物がリーダーの会社では多かれ少なかれ今回の日産自動車の様な事件がやがて起きる可能性が高い。

 

また、当方が転職した時の研究部門のリーダーは、前任者と異なりやや人望の無いリーダーで、ある事件を隠蔽化した。

 

高純度SiCの事業は前任者の功績であり、事件を隠蔽化したリーダーのもとでは、電気粘性流体の事業化が推進された。

 

そのため当方はSiCの事業化と電気粘性流体の開発を業務として担当することになった。

 

実用化の壁となっていた増粘問題をデータ駆動型の手法で解決したために業務の妨害が起きるようになったが、それでもくじけず、傾斜機能粉体はじめ電気粘性流体実用化に貢献するため開発業務を進めた。

 

事件隠蔽化という事態になって写真会社へ転職したが、その後SiCの事業は2018年まで続き愛知県の企業へ事業譲渡されている。電気粘性流体の事業は、いつの間にか消滅していた。

 

人望の無いリーダーを社会が信用できるかどうか考えると、冒頭の結論は出るのではないか。企業は社会の一組織である。そしてリーダーはその顔である。

 

カテゴリー : 一般

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2020.02/14 人工知能(AI)普及と労働

AIの普及によりスペシャリストの労働だけになり、失業者があふれるという予測をする人がいる。人類がAIの発達を放置しておればそのような時代になるかもしれない。

 

しかし、これまでの歴史をながめると、ただ不安をあおっているよりもAIにより新たに生まれるビジネスに期待しそれを具体化する努力をした方が良い。

 

唐突かもしれないが、芸能人の不倫に対する社会の厳しい反応を見ていると、一つの解がそこにある。芸能人だけでなく、一般人にも不倫が増えているという。

 

海外出張でコネクティングルームを確保してバツイチ女性と海外出張をする役人まで出てきた時代である。

 

すなわち国民の税金で疑わしいことをしても罪に問われないし、堂々とコネクティングルームで宿泊していた女性は自分の職務だと国会で答弁しているのだ。

 

これはAIが中心となった社会よりもびっくりする光景で、答弁に少し恥じらいが欲しかった。あれでは開き直りである。

 

一方で、不倫は文化だ、と名言を吐いた俳優は今不倫とは無関係な幸福な家庭を築いている。この不倫の帝王をマネジメントする奥さんの能力には感心する。

 

これらの風俗が未来の夫婦像だとすると不倫監視や保険などのビジネスは一定の社会ニーズが出てくると予想される。

 

文春などがすでに実施している不倫監視にはその道のスペシャリストが求められるかもしれないが、これは大学の偏差値とか形式知とは異なる今は存在しない社会の新しい尺度によるスペシャリストだろう。

 

法律の整備も進み始めた。夫婦別姓は、おそらく現代の夫婦の関係だけでなく社会の価値観を変えてゆく。その時子供たちはどうなるのか。

 

家庭が無くなり、家族の関係は崩壊し、社会への奉仕を忘れた犬猫のような官僚が跋扈する社会において、社会秩序をどのように構築してゆくのか、と考えたときに新しいサービスが見えてくる。

 

ドラッカーは誰も見たことのない未来が始まる、と遺作の中で述べていたが、一方で未来は今の時代にその姿があることも指摘している。

 

AIに恐れおののくよりも人間中心の幸福な社会をどのように築いてゆくのか夢を描けば、未来のビジネスのヒントに気がつく。

 

カテゴリー : 一般

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2020.02/13 リン系難燃剤

リン系難燃剤には、大別すると低分子リン酸エステル系とその他に分かれる。その他はさらにホスファゼン系とその他縮合リン酸エステル系に分けることが可能である。

 

以下はポリエーテル系軟質ポリウレタン発泡体で実験を行った結果であるが、硬質ポリウレタン発泡体でも同様の結果になることを確認している。ただ、硬質ポリウレタン発泡体では、残炭率とLOIとの相関は少し悪くなる。

 

さて、低分子リン酸エステル系難燃剤は、600℃まで難燃剤だけを加熱するとほとんど残らない。縮合リン酸エステル系難燃剤でもほとんど残らないが、一部構造により600℃における残存量が多くなる化合物も存在する。

 

ホスファゼンは、600℃までの加熱であれば、P=Nの構造に相当する重量が残ってくるから面白い。

 

この実験結果は、ポリウレタン発泡体に難燃剤として添加してもそのまま反映される。すなわち、極限酸素指数(LOI)と残炭素率との間の相関を調べると、リン系難燃剤の3タイプに分かれる結果が得られる。

 

すなわち、残炭素率とLOIとが相関しないグループと、残炭素率とLOIが相関するグループとに分かれ、後者はさらに残炭素率の違いで二つのグループ分けが可能である。

 

以前ここで書いたように、600℃までの加熱でリン酸エステル系難燃剤はオルソリン酸に熱分解して揮発しているのでこのような結果になる

 

そこで、ホウ酸エステルと一緒に混合して同様の実験を行うと、反応してボロンホスフェートとなるのでリン酸のユニットが600℃まで残っている。

 

これは40年前に発見した難燃剤システムで、高分子学会の崩壊と安定化研究会で発表したら反響が大きかった。無機材料を専攻した技術者にとっては大したアイデアではなかった。

 

新入社員時代に始末書を書かされたが、その始末書に新技術として提案した内容がこれである。

 

カテゴリー : 高分子

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