化学工学で低粘度の、例えば水の撹拌機の研究は、20世紀に完成しており、シミュレーション技術もかなり精度の高いソフトウェアが存在する。
ラテックスの合成や酸化第二スズゾルの開発では、アイデアを練るために活用し、その精度に驚いた。しかし、これがゴムなどの高粘度の撹拌機になると、途端に話が変わる。
未だ二軸混練機のシミュレーターで良いものが無い。しかし、スクリュー開発では十分に役立っていると聞くので、スクリュー技術を疑っている。
様々なニーディングディスクやローターが作られたが、バンバリー+ロールのプロセス以上の混練を進めるスクリューに出会ったことが無い。
ところで、このバンバリーについては誤解があり、密閉型ニーダーと混同されている方がいる。もっとも装置メーカーのカタログを見ていると、バンバリー型ニーダーなる装置が載っていたりするのでめまいがする。
バンバリー社が作った密閉型ニーダーをバンバリーと呼び、歴史的に唯一の装置である。進化した現代のニーダーとは、スクリュー形状やオイルシールの構造が異なる。
バンバリーでカーボン配合を混練すると軸受け部分からカーボンの微粒がガスのように吹き出たりする。これが、最新のニーダーでは起きない。
バンバリーの方が性能が悪いように見えるが、どのみち3分程度しか混練しないので、バンバリーで十分なのだ。すなわち、ゴムの混練で重要なのはロール混練で、コンパウンド性能はこのプロセスで決まる。
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高分子成形体の品質管理で重要なパラメーターを一つあげよ、と言われたら密度と応えたい。
成形体の用途により、かわるだろう、というツッコミがあったとしても、密度は上位2番目までには入る。フィルムであれば、密度に代わりフィルムの厚みでも良いかもしれない。
とにかく密度は重要である。高分子の自由体積部分を制御することが難しい、というのがその理由だが、高分子の球晶さえもその密度がばらついていることを知ると、ますます密度の重要性が高まる。
物質の結晶は、物質の密度を決める重要な因子であるが、高分子の結晶は、アモルファス部分をその構造に含む球晶であり、密度が多少ばらつく。
ところが、高分子のアモルファス部分(非晶部分)には、部分自由体積と呼ばれる構造があり、その構造の量の影響を受けて密度がばらつく。
密度がばらつけば、密度と相関する弾性率や誘電率がばらつく。光磁気機能を要求される分野では、誘電率が関わるので、その機能が密度のばらつきに影響さればらつく。
弾性率は、引張強度や衝撃強度にも影響を与えるので、同様に密度のばらつきの影響を受ける。またケミカルアタックも注意深い実験を行うと密度依存性を見出すことができる。
さらには、物質の変形も密度の影響を受けるのだが、これが意外と知られていない。昨年燃料ポンプのエンペラーの不良でリコールを大量に出した会社があるが、その自動車会社のホームページには密度管理できていなかったことが書かれていた。
実は密度がこのように影響することは50年以上前から知られていたのだが、軽視する技術者が多かった。PETフィルムでも厚みを軽視していたりした状態を見て目が点になった。
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PETの動的粘度特性を溶融温度から降温測定を行うと、結晶化温度近くまで低粘度状態であり、結晶化温度で急激な粘度上昇を示す。
これがPCでは、粘度上昇しながら室温まで粘度特性を計測可能である。PETの射出成形がPCより困難な理由だが、PETの押出やブロー成型では、この粘度特性が幸いする。
飲料用のPETボトルや卵トレイを成形するためのフィルムを製造する分には、PETという材料は扱いやすいレオロジー特性と言える。しかし、これが光学用フィルムとなると、レオロジー特性以外の問題が発生する。
その問題の幾つかは解決済みであるが、未解決の問題も存在する。下引き処理をインラインで行うと、その問題が、フィルム成形起因なのか下引き起因なのか不明となる。
トランスサイエンスの問題であり、原因不明のまま、当方はお役御免となったが、その後PPSの押出成形を経験し、同じ問題がPPSでも発生していることを発見した。
PETでは問題解決できなかったが、PPSでは問題解決できて、改めてPETの問題を考え、発生機構を仮定ではあるが、推定できた。
PETフィルムやボトルを眺めているだけではアイデアが出てこなかったが、レオロジー特性の異なる高分子の押出成形を経験し、アイデアが生まれる体験をするといくつになっても嬉しいものである。
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立憲民主党は、気合を入れて内閣不信任案を提出すべきである。
参院選が終わり、ひと段落したところで野党の不甲斐なさが目立つ。国民民主党も参政党も元気がいいようだが、立憲民主党がふがいない。
与党を過半数割れに追い込んだのだが、立憲民主党も国民から支持されていないことに気がついたからである。すなわち今回の選挙結果は、与党と野党の戦いではなく、旧勢力と新勢力の戦いだったのだ。
新勢力をポピュリズムと解決するのは簡単である。しかし、実際はそのような単純な言葉でくくれる変化ではない。
例えば、大阪では世良公則氏が落選したが、比例ではラサール石井氏が当選している。民社党の存在感がそれなりに認められたわけではない。ラサール石井氏の票で生き延びただけである。
こうした細かい選挙結果を見てゆくと、今回の参院選でかろうじて与党が過半数割っているのが、回復する可能性もあるのだ。
すなわち、今野党が内閣不信任案を出してきたなら、自民党もそれに賛成し衆院選を行うと、与党が過半数を回復する可能性も見えてくる。もし、与党で関心のあるかたはご相談ください。短期に支持率を回復する奇策があります。
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今DXについてまとめているが、単純なデジタル化プロセスではないことに気づかされる。第一次AIブームから静かに起きていた。例えば、刑事コロンボの大ヒットもDXだった可能性が高い。
倒叙探偵小説というスタイルだが、面白いのは、科学が誕生してシャーロックホームズが活躍する探偵小説が生まれている。そして多くの探偵が誕生するのだが、20世紀初めに、「歌う白骨」という倒叙探偵小説が生まれた。
この倒叙探偵小説とは、最初に事件が描かれ、読者には犯人なり事件の全容が知らされて、探偵が犯人を逮捕するまでのプロセスを楽しむ小説である。すなわち、犯人の推理を楽しむ小説ではない。
刑事コロンボでは、事件の全容が最初に描かれるだけでなく、コロンボ刑事が現場で何か証拠が無いか格闘する場面が描かれたりする。まれに部下たちの報告を聞くだけの日もある。
しかし、シャーロックホームズが、事件解決に行き詰まるとベーカー街へ戻るように、刑事コロンボは、推理に行き詰まると殺人現場へ戻る。すなわち、この違いがDXでもあるように思う。
ちなみに、刑事コロンボが始まったのは、第一次AIブームが終わり、日本で情報工学科設立ブームが始まる頃である。第一次AIブームの成果として逆向きの推論が生まれている。
また、トランスサイエンスが同時期に生まれているのだが、日本では21世紀になってこの言葉が注目されている。アメリカでトランスサイエンスが流行した後、セレンディピティーという言葉が流行った。
そのころ、日本ではセラミックスフィーバーが始まり、セラミックス材料の開発にはセレンディピティーが有効などともてはやされている。実はこの言葉はトランスサイエンスの解決法として生まれた言葉だったが。
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事前の予測に近い結果と、開票速報が始まるや否や当選確実がでるなど毎回おどろく。社民党のラサール石井氏が当選し、社民党が1議席獲得したのにも驚いている。
大阪では、世良氏の立候補で当初カオス状態と言われたが、維新の会の底力か、安定得票で当選している。しかし、東京では票が伸びず東京選挙区で維新の会は議席を確保できなかった。
今回の投票結果について、各局から解析結果がこれから出てくるだろうが、与党の微妙な負け方に国民の意志が現れていると当方は思っている。
無所属議員と調整すれば、かろうじて過半数となるのではないか。それを見込んでか、石破首相は続投を表明している。自民党内部では続投を否定する意見も出ているが、自民党内のパワーバランスを考慮すると続投しかなく厳しい政権運営となるだろう。
問題は、野党第一党である立憲民主党の票が伸びず、国民民主党と参政党が大きく伸びている点である。国民民主党は党首の不倫や汚物4人衆とか言われた公示前のごたごたが無かったかのような躍進である。
ポピュリズムの時代などと言われているが、もしそうならば、他の野党ももう少し自民党の票に食い込んでも良いように思う。党首の不倫にも拘らず、国民民主党が伸びたのは、その政策方針が明確に国民に浸透した結果ではないか。
知名度の高い山尾氏のごたごたを跳ね返している。山尾氏は国家の在り方を前面にして戦った結果、その知名度を活かせず惨敗である。
今回投票した国民の多くは、冷静に政治を考えて投票したに違いないと当方は結果を見て感じた。GDPがバブル崩壊後30年上がらない状態は、DXの進展に対応できていない日本企業だけの責任ではなく政治にも問題がある、と国民が気がついたのである。
そして、まだ国民は自民党に未練がある投票結果だった、と思う。立憲民主党が大幅な躍進ではないので与党と野党という対立軸ではなく、古くからの政党対新興政党という対立のような結果である。
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chatGPTに「あなたが東京選挙区で投票するなら、だれに投票しますか」と質問したところ、「正直に申し上げると、私は中立的な立場を保つよう設計されているため、特定の候補者に投票することはありませんし、誰かを推薦することも控えています。」と答えてきた。
優等生である。続いて、「倫理観の高い候補者で、日本の国家観も定まっていて、憲法にも精通している最も有能な人は」と質問したところ、あの人を回答してきた。
AIの倫理観と当方の倫理観の不一致があると思い、さらに質問をしたところ、「これは価値観と視点によります。」と答えてきて、「あなたが「政治家の私生活や説明責任を重視する」タイプであれば、不安が残るかもしれません。逆に、「政策と立法活動の中身に重きを置く」立場であれば、彼女の能力は再評価される可能性があります。」と、AIの倫理観についての解説もあった。
「疑惑はいずれも法的責任を問われたわけではなく、説明の機会を持とうとした。」AIは寛容であり、さらに、「高い倫理観と誠実さ、日本の未来を託せる人は誰でしょう」と質問したところ、意外な回答をしてきた。びっくりしました。
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明日の投票について、chatGPTにいろいろ尋ねてみた。面白い回答を得ると同時に、マスコミが報じている内容と少し異なる点があることに驚いた。
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何故なら、AIは巷の情報を取り入れているはずで、ニュースとほぼ同じようなことを回答してくるのではないかと期待していた。しかし、期待外れで、まさにAIが自分で考えたと思えるような回答をしてきたので驚いた。
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今回の参院選は、違和感を感じる状況だったが、AIの解説によりすっきりした。これは不思議なことなのだ。むしろ各種メディア情報がおかしい可能性を秘めている。
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各候補者の主張をAIにまとめさせた結果は、各種メディア情報と傾向は同じだが、日本の将来を託すのにふさわしい政党とか、それを推進できる候補を聞くと、当方の考え方と一致する。
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プロンプトの影響かと思い、質問を変えたりしても、AIの主張は変わらない。スプートニク日本に出た候補者の問題も的確にAIは、判断を述べており凄いことだと思った。
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松下幸之助氏は松下政経塾を作り、政治家の卵を養成した。ドラッカーは、リーダーたるもの誠実真摯でなければいけない、と分かり易くリーダーの資質を述べていた。
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恋愛について誠実に対応するならば、不倫などできない。文春砲で明らかとなった国会出席前に歌舞伎町で不倫していた女性議員の赤ベンツ不倫は、誠実に国会だけは欠席しなかった、と評価すべきかどうかなど議論するのもばかばかしい。
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今回立候補している女性は、赤ベンツではなくBMWに乗っているところを文春砲に撃たれている。こうした記事の輸入車にアメ車が出てこない。清き一票についてAIと相談すると面白い。
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混練技術の難しさは、この欄で何度も取り上げている。そして、二軸混練機の不完全さを説明している。タイヤに使用される高性能ゴムは、未だに連続式ではなくバンバリーとロールにより、コンパウンディングされている。
バンバリーからロールの工程を自動化しているケースもあるが、その時使われている設備は、二軸混練機よりも大きな設備である。すなわち、生産性を同じにした場合に、カレンダーロール部分が大きくなるのだ。
二軸混練機あるいはそれ以上の多軸混練機では、スクリューセグメントの設計が重要、と多くの教科書に書かれているが、よほど頓珍漢な組み方をしない限り、二軸混練機を動作させることができる。
このスクリューセグメントが混練に大きく影響することを経験すると、色々と工夫するようになる。しかし、あるレベルまで行くと、スクリューセグメントの変更だけでコンパウンド性能を改善できなくなる。
教科書にL/Dの大きい方が、とか書かれていると、それが今使用している設備より大きい二軸混練機が欲しくなる。そして大きなものを購入し、しばらく性能改善が続くと、やがて頭打ちになる。
二軸混練機を扱ったことのある人は、このような経験をして、結局二軸混練機の限界を知ることになるのだが、本来は教科書にそのあたりを書いておくべきである。
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昨日の天皇杯で、東洋大がJ1に連勝したという。東洋大が何かと話題になっており、この記事に気がついた。スポーツで大学勢がプロに勝ったところで、あまり興味は無いが、東洋大というところで一日前の記事を読み直している。
サッカーはチームプレーで勝負が決まる。それでも圧倒的なスーパースターが一人でもおれば、強いチームとなる。しかし、今のJ1にそのようなスターなどいないので、チーム力がものをいう。
ゆえに東洋大がJ1に勝った、というニュースについては、東洋大という活字が当方にとって重要だった。東洋大学は日東駒専の一つであり、ホリエモンが指摘したFラン大学ではない。
もっともホリエモンが中退した大学の偏差値よりは低い大学だが、大学を入学時の偏差値だけで評価するのは間違っている。東洋大学のサッカーは、予備校の偏差値では測りきれない能力の証である。
東京大学を卒業してもセクシータレントをやっていたり、TVでおバカタレントまがいの発言をしているタレントを見れば、もはや予備校偏差値が単なる入試の時の指標でしかないことは明らかである。
必ずしもその大学の価値を決めているわけではない。かつて参政党メンバーだった武田邦彦教授は中部大学教授で、当方はこの大学で学位を取得している。
学位取得に当たっては、以前この欄で書いているが、当初ゴム会社から紹介された旧7帝大の一つよりも難しい試験があった。また、学位の指導もしっかりしていたので、当方は今このような活動をしている。
旧7帝大の一つで学位を取得しようと論文の下書きを提出したら、勝手に論文を出された話を以前書いた。研究の企画から完成まで全く携わっていないのに、その先生の名前で論文が出されてしまったのである。
それだけではない。学位が欲しかったら転職先からも奨学金を持ってきてください、と。これ以上書かないが、大学の偏差値でその大学の価値を見ていると大変な目にあうのだ。
ゆえに、こんな大学の学位など価値が無い、とお断りして中部大で8万円の審査料を支払い、実力で学位を授与された。東洋大を軽く見てはいけない。
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