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2024.04/21 お金の使い方

WEBの記事にイチロー氏のお金の使い方が載っていた。SMBC日興証券株式会社のYouTubeチャンネルの企画「おしえて! イチロー先生! リターンズ」の話題である。


例えば、日本で稼いだ金は渡米前に全部使いきっていたとか、オリックスの年収800万円時代に3000円のユンケルを飲んでいたとか、桁数が異なる。


詳細は省略するが、お金のことを気にせず自己投資を行えば稼げるようになる、という話である。このような話では理解しにくいかもしれないので、年収200万円台の時に100円のリポビタンDを飲んでいた当方の体験を書きたい。


リポビタンDが効いたかどうか知らないが、睡眠4時間でも昼休みにはテニスをする体力があった。また、以前書いているが、初任給10万円の時代に上司に言われ80万円のローンを組んでパソコンを独身寮に設置して会社の業務をやっていた。


また、入社した時に加入した社内預金はあったが、当方の通帳には二けたの貯金しかなく、無機材研留学の時には親から仕送りをしてもらっていた。親の年金額の方が当方の給与より高かったからである。


薄給にもかかわらず、学会には3つ加入し、各種研究会にも参加していたので、年間10万円ほどは消えた。Cマガジンはじめソフトバンクの雑誌やモーターマガジンの雑誌を毎月購入しており、趣味の図書費として3万円、その他書籍代に年間30万円ほど使っていた。


パソコンのハードやソフト代が年間20万円ほどかかっていたので、ローン支払い中は大変だったが、ローンの支払いが終わっても貯金などできなかった。


世間では一流会社のサラリーマンであっても生活苦で結婚どころではなかった。残業代は上限が決まっており、サービス残業の状態だった。


ただ、独身時代にコンピューターはじめデータサイエンスを徹底的に勉強したおかげで、DXの流れに遅れることなく仕事ができた。


しかし、それで昇進が早くなったわけではなく、無機材研留学中にはその後実際に成功した事業の話を答案に書いて一人だけ不合格となっている。


試験の問題は「あなたが推進したい新事業は何か」であり、満点だと思っていたが。ちなみに、社会はセラミックスフィーバーであり、採点官がご存知ない話でもなく、実現性の高い内容で現在でも答案に書いたシナリオで事業は続いている。


仕事は学習成果の検証の場となったが、世界初のホスファゼン変性ポリウレタンフォームの発明はじめポリエチルシリケートとフェノール樹脂から合成された前駆体による高純度SiC半導体治工具事業の起業など多くの成果を出すことができたサラリーマン生活だった。


サラリーマンが自己投資のため勉強する大変さを理解しており、土日は特別サービスデーとしているので、データサイエンスはじめDXの進展でスキル不足を感じている方はご相談ください。ご希望のテーマでセミナーを御用意いたします。


各種材料を研究してきてよかったことは、応用製品や機能部品についての知識も身についたことである。最近ではCASEが話題となっているが、低い誘電率材料がニーズとしてあり例えばPPSはこの分野の主役材料の一つである。材料科学の知識を基盤として、このようなことがすぐに理解できることだ。この欄の読者のニーズに合わせたセミナーを何でもご用意できます。

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2024.04/20 新入社員の退職

新卒者が入社直前に取りやめたり、入社早々に退職したりする現象がニュースになっている。就職氷河期を脱して、人手不足となったので、企業もそれなりの人材対策をしないとダメである。


昨日3カ月でカオス混合プラントを建設して、日本のトップメーカーが6年間研究開発し作り上げた配合と同一でありながら、品質が著しく高いコンパウンドの生産に成功した話を書いた。


このプラント建設のために中途採用で若い優秀な大卒を獲得している。当時から入社間もない若者が突然辞める傾向はあった。当方が採用した若者は、何故前の会社を辞めたのか分からない、と述べていたので採用を決めた。


恐らく些細なことが理由だったのかもしれない。当方のFD事件の話をしたら、3枚壊されるまで我慢していたことに驚いていた。当方は枚数ではなく事件を隠蔽化する方針を出したリーダーでは身の危険を感じて転職したのである。その兆候となる事件もあった。


当方のような深刻な理由で最近の新卒者が退職を決心しているように見えないが、新卒で10月に配属が決まる直前に退職し、大手企業の会長まで昇進しているゴム会社の同期もおられるので、入社1-2年の退職の決断をあながち悪いことだと思えない。


当方も転職をしている立場なので、我慢して最初に勤めた会社に定年まで勤めることが良いと、説得しにくい。使命感から12年勤め、今も事業として続くような成果を出しても転職しなければいけない状況となる研究所の風土に我慢していたことを時々後悔している。


しかし、一生気持ちよく働ける職場など自分で起業しなければ実現できない、と若い人に申し上げたい。自分で起業ができないならば我慢しなければいけないことも出てくる。


そこで、何を我慢できて、我慢できないことは何かと、会社を選ぶ前によく整理しておくことをアドバイスしたい。そして事前に想定していなかった我慢できないことが出てきたなら、自分の考えが甘かった、と反省し、3年は我慢してみることである。


以前この欄で書いているが、当方は入社1年もしない時に上司から命じられて企画した仕事を工場試作まで短期に成功させた世界初の成果で始末書を書かされている。


このような不条理で転職相談した恩師から3年我慢しろ、とアドバイスされたので3年我慢したら無機材質研究所へ留学できた。ところが、今も続く事業提案を昇進試験に書いたら0点をつけられた。


そしてこの昇進試験の結果がよりによって所長室に電話が入って高純度SiCの研究機会が生まれた。これをゴム会社から先行投資を受けて事業推進していたらFD事件に巻き込まれた。


転職前は12年間の我慢だったが、転職後は20年勤め、退職記念日は東日本大震災と重なった。早期退職しようとした会社に帰宅難民として一晩宿泊し、翌朝には、良い会社で良い同僚に恵まれた、と感謝していた。


勤務最後の日に未曽有の大地震であったが、無事だった。多少の不満はあっても、生命の危険が無く安心して勤められた会社なら優良会社である。


世の中には、殺されそうになったり、自殺者が出たり、表ざたになっていない不祥事を抱えるとんでもない会社が日本でも存在する。大きな会社ではそれを隠蔽化しようとするケースもある。

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2024.04/19 データサイエンスと私(8)

加工されたタイヤ部材の面積データを主成分分析と重回帰分析にかけたところ、それぞれで意味のある解析結果が得られた。また、重回帰分析から、解析対象のサイズのタイヤを当時の材料技術で軽量化した時に到達できる重量も見積もることができた。


この解析結果で感動したのは、ミシュランのタイヤが中央にあり、就職したゴム会社のタイヤが、ミシュランタイヤより少し性能が良い位置に、そして他の18社のタイヤが、その他の4群を構成していた。


当時バイアスタイヤとラジアルタイヤが共存していた時代で、ミシュランのラジアルタイヤの基本特許の期限が切れ、熾烈なラジアルタイヤ開発競争が展開されていた時代である。


「ミシュラン神社に手を合わせると新技術のお告げがある」という冗談をこの研修終了後のパーティーで聞いたが、まさにそのお告げで少し性能の良いタイヤができていたのだろう。


研究所では、このようなタイヤ開発の姿勢を批判していたが、これは技術開発の一つの戦略であって、性能が良いものができていることを評価すべきではないか。


すなわち、技術力が無ければ、製品品質で勝つことができない。いくら科学の研究で優れた成果を出すことができても、製品品質の悪いものしか市場に提供できなかったなら、メーカーとして失格である。


優れた科学の研究成果と、優れた製品品質を創り出す技術とは二者択一をすべきではないが、企業では高い品質の製品を市場供給しなければ競争に勝てない。


小林製薬の紅麹問題は前者に胡坐をかいた結果かもしれない。特許や学会報告を読むとグンゼの紅麹製造技術は優れた科学の研究成果と思われる。


(注)優れた科学の研究成果があれば、よい技術ができると勘違いしている研究者は多い。科学の研究成果など無くても、製品品質を作り込むスキルがあれば、優れた製品品質の製品を生み出すことができる。例えば日本の高分子科学を牽引している某社が6年研究開発をしたコンパウンドでは、抵抗変動の安定した半導体無端ベルトの押出成形を実現できなかった(コンパウンドの品質が悪かった)。研究もおこなわず、気合一発でたった3か月で立てたカオス混合プラントから生産されたコンパウンドでは、同一配合でありながら歩留まり100%の押出成形を実現できた。ゴム会社の研究所ならば、KKDと批判されるような荒業だが、ゴム会社に入社し研究所に配属されて出会った指導社員から学んだカオス混合の暗黙知を30年温めてそれを実施した成果である。コンパウンド工程の設計にはタグチメソッド(TM)を使用している。TMは優れた製品品質を作り込むことができる品質工学の手法である。

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2024.04/18 紅麹問題に見え隠れする日本の問題

小林製薬の紅麹問題では、床にこぼれた製品を回収して商品にしていた問題などが遅れて出てきた。このような問題が、なぜ最初に出てこなかったのか不思議に思われた方も多いのではないか。


当方は隠蔽していたのではなく、経営も知らなかったのだろうと思う。これまでの小林製薬の発表を見てきた限り、工場の品質問題に対して経営は高い関心を払っていなかった、と感じている。


第二次産業では、製造現場が経営の最も高い関心ごとだった時代は終わり、マーケット中心になった。だからと言って、製造現場に経営が注意しなくても良くなったわけではないのだ。


マーケットが重要であるがゆえに、そのマーケットで高い品質により勝ち残るためにますます製造現場の品質管理に経営は関心を高めるべきだった。


トヨタ生産方式は20世紀に最も注目された日本の製造技術ノウハウであり、世界中に広まった。ゴム会社はカンバン方式を参考に独自の生産方式を作り上げ、高品質高効率の製造現場を創り出し事業に成功した日本企業である。


ゴム会社では研究所を除き、常に最高の品質を目指すために統計手法をはじめとしたデータサイエンスに力を入れていた。研究所はそれを非科学的で仕事のやり方はKKDと批判していた。


転職し、全く異なる業界に身をおいてびっくりしたのは、品質も含めその考え方の違いである。研究開発部門は、ゴム会社の研究所ほどひどい科学第一主義ではなかった。


しかし、製造現場はトヨタ生産方式とは異なる生産方式がとられていた。さらに中国の二つの工場では、それぞれが同じ会社の工場でありながら、片方は先端という理由でセル生産方式がとられ、片方は従来の流れ作業方式がとられていた。


小林製薬の紅麹問題を考えてゆくと、せっかく戦後トヨタ生産方式や日科技連などの活動でQC活動が普及し始めたにもかかわらず、それがうまく定着しなかったところがある日本の現状である。


もし、このような懸念を感じておられる方は弊社へご相談ください。研究開発から一体となった、先端の品質管理技術をご指導いたします。故田口先生の考え方を改良発展させました。

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2024.04/17 データサイエンスと私(7)

20社のタイヤ解剖データの中には、ゴム部分の面積を計測したデータ群があった。ビードやトレッド、ショルダーなどタイヤの構造に合わせて面積を計測するルールを決めて収集したデータである。


しかし、ビード部には金属の面積も含まれていた。ビード部だけでなく、トレッドのベルト部は、金属ベルトもあればポリエステルベルトもある。


さて、これらをどうするか、という議論になって、結局もう一回データを集めなおそう、と情報工学科出身者が言い出したので蜂の巣をつついたような騒ぎになった。


指導社員が、例えばビード部の金属にしてもその面積は恐らく同じタイヤサイズなら大きく変わらないだろうから、その面積データを加工し、平準化したらどうか、とアドバイスしてくださった。


ゴムについても比重が異なるので、本来なら面積ではなく重量で解析をした方が好ましい。この点についても指導社員は、面積データの変動に対して比重換算で重量を正確に求めた時の変動が大きく異なるなら意味があるが、ゴム種個々の比重差は金属とゴムの比重差より小さいので、云々と解説してくださった。


その他、指導社員のご指導を受けながら、面積データを加工して、解析するデータの一覧表を作成した。データマイニングでは、ただデータをコンピューターに放り込んで解析できるケースは幸運だろう。大抵はこのように解析しようとするデータについてまず考察を加える必要がある。


データサイエンスを用いてデータ解析するにあたり、情報工学出身者がオピニオンリーダーのように最初はなっていたが、作業が進むにつれて、彼の影は薄くなっていった。


優秀な社員であったが、実際にデータマイニングするのは初めてであり、結局皆がその手法を理解している必要を悟り勉強し始めたので、大学で学んだ知識の影が薄くなった。


今の情報工学科で何を教えているのか知らないが、データマイニングであれば、当方は情報工学の卒業生に負けない自信がある。50年近く勉強してきたのでこのようなことを書くのは大人げないが、40年前もそうだった。


各分野で必要とされる情報工学の知識について、おそらく今でも独学で対応できるのではないか。教科書となる情報が身の回りに溢れている。


政府はIT人材に力を入れ始めたが、弊社のセミナーを活用していただければ、日常のデータマイニングであれば、十分な知識がえられる。


日曜日であれば、当方も休みなので、無料サービスセミナーを開講しても良いと思っているので、問い合わせていただきたい。条件を満たせば無料サービスセミナーを休日に開講します。


ゴールデンウィークにリスキリングを志してはいかが?スキル向上を目指すサラリーマンを応援します。

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2024.04/16 HVEVSDV

自動車業界でソフトウェア定義車両のことをSDVというらしい。HVからEVへ、そして今トレンドがSDVというニュースが多い。車に関心のある人ならばHVをハイブリッド車、EVを電気自動車と理解できるだろうが、それでもSDVからすぐにソフトウェア定義車両と思い浮かんだ人は業界人である。


AVは何か。自動運転車とまだ認知されていないが、オーディオとヴィジュアル機器の略であることはよく知られている。その手の趣味の人はアダルトビデオをすぐに思い浮かべるのかもしれない。


すると、SDVを見たときにSODの誤植と誤解する人もいるだろう。とにかくSDVはまだ広く認知されていない。CASEを初めて聞いた時にも意味が分からず勉強し、すぐにセミナー講師として招聘されている。


業界人よりも早くその可能性をまとめることができた故であるが、SDVに対しては何をいまさら、の感がある。自動車の発展史はSDVという見方ができるのだ。


また、そのような視点に立つと、自動車の不易流行が見えてくる。SDVで機械屋のトヨタは大丈夫か、という論調の記事があったが、大丈夫である。最近のトヨタ車の開発トレンドを見てそれに気がつかない人は業界人ではない。


プリウスのデザインに驚いていてはいけない。クラウンがいつの間にか、「いつかクラウンに」ではなく、「お好きなクラウンに」に変貌している。


このトヨタの車開発の変貌ぶりにその未来のトヨタを描けない人は勉強した方が良い。技術の日産は、日産自動車をうまく表現した言葉で、ゴーンが去ってからの車開発は、技術の日産の面目躍如の車が発表されている。


しかし、それは今車が向かう未来ではないのだ。技術の日産が危ない、と当方は感じている。日産自動車に妙薬は***である。***に関心のあるかたは問い合わせていただきたい。

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2024.04/15 データサイエンスと私(6)

データマイニングを行う時に科学のように仮説を設定する必要はない。一方金曜日に話題に出したアン・ヘッシュ演じる女性編集長のように恣意的にデータマイニングを行う方法もある。


どのような姿勢や方法でデータマイニングを行っても同じ結果になるならば、データサイエンスの手法は科学の手法と言いたくなるのだが、アンヘッシュが元カレから責められていたように、データの前処理により、データマイニングの結果は左右される。


新入社員研修でタイヤの軽量化を目的として、20社の同一サイズのタイヤを解剖し構造データを収集した。当初目的では構造データを整理するまでだったが、情報工学科出身の新入社員が多変量解析をやろうと言い出した。


このあたりの話は、以前この欄に紹介しているので、詳細を省略するが、データ解析にIBM3033に用意されていた統計パッケージを使用している。


この時、多種類の構造データをすべて入力し、どの種類のデータを選択するのか検討している、というのはあとづけの説明である。


最初に収拾した構造データをすべて入力したところ、20種類のタイヤデータに対して変数が20種類を超えていたために、期待した結果が得られなかった。


すぐにメンバーの一人が情報工学科出身者を叱責している。そして、データ入力方法から皆で検討しなおした、というのが正直な姿である。


すなわち手元にあるデータを何でもコンピューターに放り込めばデータマイニングできるわけではないのだ。やはり、期待している結果に対応する最適なデータ入力方法の検討が必要である。


アン・ヘッシュの元カレが非難していたように、都合の良いデータ群を選んだり、次元を調整するためにデータを加工しなければ、データマイニングでよい結果が得られない。

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2024.04/14 ダシの量

味の素一振りの料理人が評判だそうだ。味の素はグルタミン酸ソーダの粉末だが、学生時代の有機合成の試験にこの合成法を問う問題が出た。過去問で出題頻度が高かったので記憶していたが、今は発酵法で合成されているらしい。


味の素は本当に一振りで料理の味を変えるのか実験したところ、4人前の分量の味噌汁では、確かに一振りで味が変わった。


それでは、ということでカツオだしや昆布ダシなど、手当たり次第にダシの量について実験したところ、一つの結論が出た。本だしはじめ各種商品には100cc当たりのダシの量が書かれているが、書かれている量の半分で十分の量であることを確認した。


例えばみそ汁を作る時に、商品に書かれた量の半分で十分なダシの効果があるということだ。さらに、複数のダシ商品を用いるときに注意しなければいけないのは、それに塩が含まれている場合がある。


この実験をしていて慌てたのは血圧があがったことである。恐らく塩分摂取量が多くなったためと思われるが、合わせだしでは、商品に記された量の1/3以下とするとよい。


すなわち、味の素に限らず、市販されているダシを使う時、袋に記載された量の1/2以下でダシの効果を味わうことができ、複数のダシを用いるとさらに使用量を減らすことができる。


ゆえに味の素一振りのからくりは、合わせだしとなるので、一振りで十分な量が料理に添加されるからである。


味の素はグルタミン酸の塩だが、カツオダシはイノシン酸である。シイタケにはグアニル酸が含まれている、と言われているが、干しシイタケにすると格段に増える。


もしシイタケ味噌汁が好きな人ならば、シイタケを1日天日干ししてから使うと良い。信じられないくらいのダシが出る。干しシイタケを使った場合には、味の素一振りで他のダシはいらない。


注意しなければいけないのは、シイタケを保存用としたい時には1週間程度干す必要がある。シイタケを冷蔵庫に買い置きするぐらいならば、窓辺にむき出しで並べておくとよい。


最近シイタケには菌床で育てられているものが多く売られていることを知ったが、昔ながらの材木で育てられたシイタケよりもグアニル酸が少ないように感じるので天日干しが必要である。


最後に老人は市販のダシの量に気をつけないと知らずに塩分取り過ぎとなるので注意が必要と書いておく。合わせだしとすることで使用量を減らすことができるので味の素一振り技は伊達じゃない。

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2024.04/13 紅麹と製造現場

昨日の関西テレビ速報で、床にこぼれた紅麹原料を使ったり、培養タンクに温水が混入しても生産していた実態が明らかになった、と報じられた。(https://news.yahoo.co.jp/articles/84b0ea83bfb0d25c8558767237ce48728b63dfb1)


当方の立ち上げたPPSコンパウンドの生産では高価なPPSの粉が床にこぼれた場合、全量廃棄している。そして、こぼれた原因を確認できるまで、その工程は生産を再開しない、という手順としている。


トラブルが発生した時にすぐに全ラインを止めたいが、二軸混練機をそのまま停止するとさらに大きなトラブルとなるので、困難である。

しかし、ラインが動いている状態では、供給原料が不足する可能性があるので、前工程のトラブルの報告を受けた後、生産を止めるかどうか判断するような手順書を作成している。


ただし、停止時と再開時にロスが必ず発生するので前工程のトラブル発生時の対応策をそれぞれ決めている。


床にこぼれた原料は、救済措置が取れそうでも、こぼれた原料を全量廃棄とするのは、ややもったいないが、このような措置でエラーの回復が迅速となるだけでなく、不良原料の混入を防止できる。すなわち、品質重視の対応である。


高価なエンジニアリングプラスチックの生産でもこのような対応をとっているのに、食品でありながら床にこぼれた原料をそのまま使用する製造現場とは、いかなる品質管理基準なのか。

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2024.04/12 データサイエンスと私(5)

「統計でウソをつく法」という数式を使わないで学ぶ統計学の入門書がブルーバックスから出版されている。ロングセラーの名作だが、タイトルが秀逸である。


統計処理された結果は、データの信頼性まで示されるので騙される人が多い。「6デイズ7ナイツ」では、ファッション誌のアンケート結果について恋人同士で喧嘩する光景が描かれている。


そこでは、統計データをまとめるときに、自分たちの都合の良いデータを集めて、雑誌の趣旨に合うように統計処理結果を操作している、と編集長である主人公をデートの最中に彼氏が責めるのである。


デートの最中に彼女の仕事を批判する無粋な男で、主人公のアン・ヘッシュにふられるのだが、データの扱い方で統計処理の結果が変化する問題を彼は語っており、その発言内容は間違っていない。


データサイエンスを科学の分野に応用しようとする時に、データマイニングでは知を求めている人が、必要な知を適切な手法で取り出せるようにデータ処理からアルゴリズム最適化まで自ら行うのが好ましい。


そのために適切なアルゴリズムを自ら組み立てる能力が必要があり、いやがおうでもプログラミングスキルを研究者は磨かなければならない。


すなわち、データマイニングとは、データとアルゴリズムを駆使して新たな知を導き出す作業であり、プログラミングスキルとデータの前処理スキルが研究者に求められている。


このことを幸運にもゴム会社の新入社員研修で情報工学学科出身者から学んだ。また、柔軟な思考風土のタイヤ部門で研修できたことも運が良かった。


当時いきなり研究所に配属されていたならば、データサイエンスを研究に応用しようなどと考える機会など無く、科学馬鹿になっていたかもしれない。


科学は自然現象を理解する一つの方法であるが、アン・ヘッシュ演じる編集者が男と女の関係を理解しようとデータサイエンスを用いたように、形式知に近い結果が得られるようデータマイニングする方法も現象を理解する一つの方法である。


これを科学的ではない、という無粋な科学者は、自然現象から見捨てられるかもしれない。アン・ヘッシュ演じるロビンが彼氏を捨ててハリソン・フォード演じるクインに走ったように、自然現象は孤島で知恵を絞って常識にとらわれず問題解決にあたる技術者に新しい機能を与えてくれる。

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