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2025.06/07 80万円のローン

初任給の年収が300万円を越える時代に、80万円のローンと言ってもそれほど悲惨には聞こえないかもしれないが、当方の新入社員の時の月給は10万円だったのである。上司の月給は手取りが50万円を越えていた時代である。


すなわち、今の管理職給与は新入社員の年収の2-3倍かもしれないが、当時の管理職は新入社員の年収の5倍以上だった。だから、OA委員長は部下に平気で80万円のローンを命じることができた。


この金額の大きさは、カローラDXが一台買えた金額と言った方が分かり易いかもしれない。一番安価なセリカは160万円である。レビンは120万円だった。


さて、80万円のローンで購入したMZ80Kで最初に開発したプログラムは、実験データをグラフとして打ち出すシステムである。実験データをFDにインプットし、第二精工舎のユニハンマー方式のプリンターでグラフとして打ち出す作業は、約30分かかった。グラフ用紙を使って手で書けば15分である。


ユニハンマー方式のプリンターは、画像を打ち出すこともできたが、その動作は文字よりも遅かったのである。これでは誰も使わないだろう、ということで、熱分析装置からデータを取り出し、それをグラフ化する提案を行っている。しかし、当時A/D変換し、グラフ化するところまで外部に依頼すると、300万円かかった。


測定装置が300万円前後でそのデータロガーが300万円であることを周囲から責められた。熱分析装置をもう一台購入したほうが良い、という意見まで飛び出し、なかなか何をOA化するのか、決まらなかった。


たまたま、安全委員会が消防署から薬品管理について指導を受けたことを聞き、薬品管理システムを提案している。実際にデータベースプログラムをBASICで作成し、寮までOA委員に集まってもらい、動作を見ていただいて、すぐにやろうということになった。


そして、ようやくソードのパソコンシステムを100万円で購入していただいて、薬品管理をそれで始めた。ソードのパソコンには、MZ80Kと同じ、Z80が二個実装されており、プリントしながら入力が可能だった。プリンターの動作も早かった。

OA委員会でアウトプットを出すために、新入社員に80万円のローンを組ませて、会社業務終了後独身寮でOA委員会の仕事をさせて薬品管理システムのアウトプットを出した上司は、大変評価されたが、80万円のローンを組み過重労働を行った担当者は評価されず、その後昇進試験に落ちて高純度SiC半導体治工具事業を立ち上げるチャンスが得られた。塞翁が馬はいい格言である。

降りかかる不幸に腐らず努力を続けることは重要である。働く意味を貢献と自己実現と定義づけたドラッカーは、20世紀の哲人と言われるのも納得できる。この80万円のローンがきっかけとなり、問題解決をコンピューターで行う方法について考えることが趣味となった。

また、当時食費以外手取りが残らない状態だったので、酒を飲み遊ぶこともできず、唯一会社でコピーをとった文献を読むことが暇つぶしとなった。勉強をしたくて勉強をしたのではなく、金が無いので勉強して時間をつぶしたのである。

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2025.06/06 産地名のブランド価値

今回の米騒動で、米の味が産地よりも精米プロセスに大きく依存していることを知った。現在の日本で生産されている米の味は、産地によりそれほど大きく変わらず、また備蓄米でも炊き方でおいしくなることを学んだ。


50年以上前、自主流通米が登場した頃、米屋のインチキがニュースになった。すなわち、配給米を混ぜて自主流通米として高く販売している業者がいた。


当時配給米には、古米や古古米、古古古米が使われていた。ココココケコッコーという古米を扱った漫才まで登場したぐらいで、配給米はまずい、という話題は今回の米騒動同様に国民の関心ごとだった。


当時の不味さの原因は、臭素系の保存剤の影響があったらしい。そして人体への影響がニュースになっていた。しかし、今は米の保存技術も進歩し、コココ米でもおいしく食べられるという。


今回の騒ぎで店頭に並んでいるお米を観察するようになったが、高い値段のブランド米でも色合いが悪い米や割れた米が袋から見えることに気がついた。


これらは十分な精米技術を持っていないところで精米すると発生するという。あるワイドショーでは、精米プロセスの異なる米を炊いて味が変わることを番組で紹介していた。


また、魚沼産のコシヒカリというブランドが書かれた袋に入っていたひどいお米の存在を話題として取り上げ、産地偽造なのか精米方法が悪いのか不明と言う説明をしていた。


今回の米騒動は、日常考えなかった主食の問題を見直すきっかけになったのだが、それにより、産地名のブランド価値が下がった。我が家では農家からコシヒカリを直接購入しているが、魚沼産ではない。しかし、十分においしいのだ。


20年以上前に、炊飯器のイノベーションがあった。当時10万円以上もする高価な炊飯器を購入したが、それで炊いたときのご飯のおいしさにびっくりした。


すなわち、ご飯は、プロセス依存性が大きな工業製品のようなもので、産地よりも米の処理業者の信用が、新たなブランド価値になるのではないか。

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2025.06/05 減価償却というワード

小泉大臣が米を減価償却で安く出すと言ったことが今回の米騒動で話題になっているが、この減価償却というワードを単なる誤りと捉えた人は、これから起きるイノベーションを想像できないと思う。


今回の米騒動は、米の需給バランスが絶妙にとれたことで起きている。すなわち、売り渋りで価格操作しやすくなったのである。


それでは、米以外で需給バランスがとれている場合にもそれが起きるのかというと、そうではないことは、経済学を知らなくても理解できる。日本の業者により需給バランスがとれていて誰かが売り渋れば、すぐに外国勢が押し寄せて市場を奪うようなことが起きる。


しかし、例えば輸入関税が300円以上もかけられていたり、米の販売には規制が多かったので、簡単に価格が上がってしまった。自動車のような減価償却する商品ではなかったからでもある。


しかし、今回小泉大臣が行ったように、古米を簡単に減価償却価格で市場に出すようなことが常態化すれば、仮に需給バランスがとれている状況でもおいそれと業者は出し渋りをやって価格を吊り上げることができなくなる。


ここで問題は、お米は生産するために1年かかるので、業者の中には今回の備蓄米が無くなるまで待とうと考える輩がでてくるかもしれない。


この考え方は、米を減価償却で、と言った小泉大臣の頭の中を読めていない。トランプ関税で自動車業界が大変な騒ぎになっている。備蓄米をカリフォルニア米で賄い、トランプと取引する考えがあるに違いない。


海外から自由にコメを輸入するというと、すぐに農政族が騒ぎ出すが、備蓄米に限定すれば、納得するだろう。米の価格が高騰すれば、備蓄米を減価償却の考え方で放出する、そしてカリフォルニア米その他輸入米で備蓄米を補給する体制にしておけば、無制限に供給できるようになる。


それでは、国内産のだぶついた米はどうなるか。おそらく、不良在庫として業者は抱えないだろうから、表示を偽ったりして品質の悪いコメを売るようなことを始めるに違いない。


今後米は産地ではなく、取扱業者がブランド価値を持つようになる可能性がある。すなわち、信用の無い取扱業者の米は価格が下がるか、市場から追い出されるかするだろう。これが米を減価償却と表現したイノベーションの姿かもしれない。


JAは一大ブランドとなるが、今回アイリスオオヤマや楽天は金をかけずに、米の取扱業者としてのブランドを持つに至った。これから、米のサプライチェーンイノベーションが起きる。今回の騒動で魚沼産のコシヒカリでなくてもおいしいお米のあることを知った人は多いかもしれない。

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(注)本日立憲民主党原口議員が、5kg83円という数値を出して、備蓄米の価格設定がおかしい、と言い出した。5kg83円という数値の出所が不明であり、原口議員は時々疑問符のつくようなことを言われているので特にここでまないたに載せないが、小泉大臣は減価償却の価格で計算すると明快に説明しているのだ。備蓄米は国民の税金で運営されているシステムであり、その価格設定が問題となることを以前この欄で説明している。買取価格を基準に一律減価償却の価格で処理する限り、問題は出ないはずである。原口議員は問題を明確にすべきである。数値の根拠もまだ示されていないので、今回もただ騒いでいるだけかもしれない。立憲民主党はこのような議員が多い。

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2025.06/04 フローリーハギンズ理論

当方が学生の時、高分子の授業で使用した教科書には、数行の説明しか出てこなかった。またゴム会社で高分子の相溶を論じる時には、溶媒法で求めたSP値で議論するように指導社員から教えられた。


当時最先端の樹脂補強ゴム(今はTPE)を開発するにあたり、樹脂とゴムのSP値を溶媒法で毎日測定していた。面白かったのは、ロール混練において、SPが多少異なっていても均一になる系が存在したことである。


すなわち、高分子を相溶させるために、必ずしもSPが一致する必要が無いことを学んだ。この経験から25年後にカオス混合を発明するのだが、フローリー・ハギンズ理論をいい加減な理論と位置付けていたからアイデアを発展させることができた。


ノーベル賞を受賞している研究者の理論だから、という理由でありがたがって、これをうのみにして現象を眺めると、チャンスを見落とすことになる。


それでは、この理論を間違った理論として無視してよいのかというと、そうではない。この理論は、高分子の相溶について考え方を示す重要な理論であるが、いい加減である、未完成の理論であるとみなしながら現象を観察する努力をしている。

科学の進歩で形式知の体系が完成しつつある。一方で高分子のように未だに結晶成長の速度論さえも満足に議論できない状態である。球晶はラメラの集合体であるが、アモルファス部分を含み複雑な構造である。

形式知は、技術の伝承を容易にし、問題解決にも必要であるが、それらがすべて完成された知であるかどうかは、注意する必要がある。

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2025.06/03 モノの価格

備蓄米5kg2000円という価格は、妥当な米価格だろうと推定される。高く見積もっても3000円すなわちkg単価にすれば600円という価格は、現在の経済水準で見ておかしな数値ではないだろう。


トウモロコシと米のでんぷんで価格が同じならば、kg単価が400円以下でも米農家は儲かるはずで、米農家が儲かっていないとすれば、中間業者の笑いが止まらない事業なのだろう。


日本人の主食を倍以上の値段に吊り上げている業者を公開すべきだろう。末端のkg単価が400円から600円という価格には、人件費もすべて入った価格なので、それ以上の価格の米には付加価値が入っていることになる。


「100円のコーラを1000円で売る方法」という題名の本が昔あった。ゴールデン街と銀座では、一杯のウィスキーの値段が10倍異なるという。すなわち、付加価値をつけて儲けようという内容の本である。


40年以上前に30万円のアルトという車が話題になった。セリカは安くても220万円した。オプションをつけたセリカ1600GTは、300万円だった。


その後デートカーとして話題になったプレリュードXXが300万円したので、10倍の価格差は、単なる移動手段としての車ではなく、それなりの付加価値のある車を意味している。


100円のコーラを迷わず飲むことができても、30万円のアルトは買わない、という若者が多かったのは、バブルゆえの時代風景だろう。モノの値段は、その時代の価値観にも左右される。


当時アルトは、2台目の車として大ヒットした。30万円でも高品質だったからである。2000円の備蓄米が飛ぶように売れている。備蓄米を家畜のエサと言った国会議員がいたが、昔と異なり古米でも品質が悪くないので、このような価値観の国会議員を次の選挙まで国民は忘れてはいけない。

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2025.06/02 減反政策からの転換

米の生産をどのように国策として管理してゆくのか、難しい問題である。ただ、これまでの減反政策により、米生産農家が淘汰されてきた可能性がある。


すでに、企業経営のスタイルでインターネット販売をしている農家もあるという。また、JAは米生産量の50%以下しか集められなくなってきて、流通に関わる傘下の業者の倒産が多くなった。


今米の生産に関してイノベーションを起こすには良い機会である。今回備蓄米の配布で新規参入者も現れた。この米の生産管理で問題となるのは、生産量と買取価格の管理である。


生産量については、米騒動が起きる3年前までの生産量を基準に考えればよいのではないか。問題となる買取価格については、340円/kg前後の定額農家と買取価格自由農家に区分けし、前者については、生産量が1割以上落ちたときには国が補助金を出すシステムにすると良いかもしれない。


そして、増産しすぎた米に関しては、輸出に回すようにしたらどうか。今日本のお米は世界で食べられている。後者の買取価格自由を希望した農家については、まったく自由経営にしても良いのではないか。


問題は生産量が落ちた時で、その時は今回のような備蓄米や輸入米で対応すればよい。市場における米の販売価格は、最低2000円/kg前後の米が常時流通している状態を維持すればよい。


世の中には、100円のコーラを1000円で買いたい人がいる。最低の流通価格を管理して上限価格を管理しない政策で良いと思っている。


かつて、価格が高ければ良品と勘違いしている時代があった。21世紀はコストパフォーマンスの良いものを求める時代である。例えば弊社のセミナーでは、ご相談いただければ土日でも開講しているだけでなく、その価格や内容はご相談に応じ、受講者にとってコストパフォーマンスの良い内容を提供しています。


(注)今朝のニュースでJAが今年の米の買い付け価格を60kg22000円から24000円とした、と報じられた。これは高騰しすぎた現在の価格である。それでも産地によりばらつきはあるが、1kgあたり370円から400円である。すなわち精米の歩留まりや運賃を含めても、消費者が購入する価格がこの価格から2倍になるとは考えにくい。1.5倍でもおかしいのである。他の工業製品の感覚では、消費者に渡るときに、高くても1.3倍程度である。仮にkg単価が520円になったとしても5kgの価格は2600円である。3000円を越える価格は中間業者の利益と捉えることができる。輸入米は規定量を超えると340円の関税が1kg当たりかかるそうだが、それでも輸入米は5kg3000円前後で市場に出始めた。米の適正価格がいくらであるかは、これら情報から明らかであり、石破首相が言っていたように、5kg3000円前後だろう。今回備蓄米が2000円であり、おそらく市場価格はこの間で落ち着くのではないか。カリフォルニア米もまずくはない。

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2025.06/01 宮城野親方の退職

元白鳳、宮城野親方が退職届を出したという。大の里の横綱昇進で相撲協会会長になれないと悟ったのかもしれない。相撲協会は受理するだろう。過去に大相撲に多大な貢献をした貴乃花も若花田も大鵬も皆相撲協会は追い出してきた。


優勝回数という実績では宮城野親方は、現在のところトップであるが、隠れた悪行の数々は一部で知られている。それだけではなく横綱時代にも見苦しいかち上げで勝ち星を積み重ねてきたのである。


横綱には大の里のような横綱相撲が求められている。大の里は全勝優勝目前に金星配給王になるかもしれない横綱に負けているが、八百長ではないにしてもできすぎている。


本人は全勝優勝は横綱になってからと考えたのかもしれない。宮城野親方との違いはこのような気配りにある。圧倒的な強者は日本では潰されるのだ。大の里のように自然と弱みを見せられるような人物が日本では成功する。


この観点で、宮城野親方は典型的な悪役であり、当初相撲協会に残ろうと考えていたことにびっくりしている。日本社会で嫌われる圧倒的な強さで生きてゆくには、日本という国に拘らないことである。


宮城野親方の決断は変わらないだろう。また、仮に相撲協会から慰留されても残らない方が良い。サラリーマン社会でも一度辞表を提出して慰留されて残っても良いことはない。


イチロー氏も国民栄誉賞を固辞しているが、その気持ちを理解できる。また、彼の行動は時として賛否が分かれるが、それが彼のカッコ良さである。


優等生にすべての面で優等生で生きることを求めていては、優等生は能力発揮が難しい。イチローは野球文化のために努力している。宮城野親方はモンゴル相撲の文化と、もし、日本に感謝の心があれば日本の相撲文化のために生きてゆけばよいのである。

もし、後者の気持ちがあれば、微力ながら応援したい。何やかやと言っても今のところ彼以上の記録の残った横綱はいないのであり、日本相撲の宝であることには変わりない。また、世間から悪役に見られていても立派なリーダーになれそうなオーラがある。


日産の社長や元役員について、ネットではいろいろ書かれているが、日本という国はリーダーの選び方が下手な社会であるのかもしれない。あるいはリーダーの育て方が下手なのだろう。


宮城の親方にも若いころアドバイスする役目の方がいたはずである。しかし、その指導が成されていたとは思えないような、粗い取り組みで、再三横綱としてどうなのか、マスコミが批判していた。

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(注)ドラッカーは働く意味を貢献と自己実現と定義した。恐らく働いて成果を出してもそれが認められて承認欲求が満たされることは無い、と悟っていたのだろう。白鳳も相撲協会で働くならば、貢献と自己実現を心掛けなければいけない。ところが貢献する意欲も無くなり、自己実現する目標も無くなれば、退職するのが一番良い選択肢である。大の里というスターが誕生して、相撲協会も白鳳を必要としていないのだ。今魅力ある組織が社会から求められているが、この問題のヒントになる。ドラッカーの定義を超える働き甲斐のある組織の姿は明らかである。

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2025.05/31 米の価格

今回備蓄米の価格について、400円/kgという価格が提示された。この価格を他の工業製品と比較してみたい。例えば、ポリ乳酸樹脂の価格は、同じイネ科のトウモロコシを原料としているので参考になるかもしれない。


このポリ乳酸樹脂の価格は、2005年頃650円/kgだった。これが今や400円/kgまで下がった。今後どこまで下がるのか不明であるが、原材料や備蓄米の価格を会計処理で固定資産としない理由である。ゆえに、米高騰状態に固定資産の扱いをした考え方は秀逸である。


まず、ポリ乳酸の400円/kgは、木材を原料とするセルロース樹脂TAC(注)より少し高い。TACは、古くからフィルム材料として使われてきたので、もうこれ以上価格は下がらないと思われる。その結果、安いポリオレフィン樹脂に液晶TV分野で置き換わりつつあるが、偏光板はTACを使用したほうが性能が良いので最後まで現在の価格で残るかもしれない。


PETボトルに使用されているポリエステル樹脂は、昔光学用機能性樹脂として高価だったが、今では150円/kg以下まで下がった。この価格低下の傾向からポリ乳酸樹脂はまだ価格が下がると予想されるが、とりあえず400円/kgと考えて米の値段の比較に使いたい。


ポリ乳酸樹脂は、トウモロコシを原料として用いそれを化学工場で処理し、400円/kgで販売されているので、原料となるトウモロコシは、おそらく200円/kg以下と推定される。


原材料価格として見積もった場合には100円/kg以下となるかもしれないが、中間をとって150円/kgがトウモロコシ生産業者が受け取る高めの価格と見積もってもおかしくないだろう。


トウモロコシと米ででんぷん価格としてそれほど変わらない、と見積もると150円/kgが米生産業者の受け取る価格と推定される。高く見積もっても倍の300円/kgが工業製品と比較して見た場合の生産者価格の予想値となる。


これが卸業者を経由して800円/kg以上になっているのが、現在の米騒動における価格である。玄米を白米へ加工する費用は、ポリ乳酸樹脂より安い。


工業製品のサプライチェーンは単純であるが、米のサプライチェーンも単純にすれば、400円/kgでも十分にコメ販売事業は成立するし、儲かる事業である。


例えば米の生産から小売販売卸まで手掛けるNPO法人を作るアイデアはどうだろうか。今の農協のシステムではなく、生産機能と卸機能の両方を持たせた会社組織による生産では、5kg2000円で十分すぎる利益を出すことが可能だ。


米農家も生活が安定する。工業製品に比較してあまりにも怪しすぎる価格が現在起きている米騒動で、それを基準にした米の価格が適正価格のように言われているが、備蓄米の価格は参考になる。


(注)TACの原材料価格を調べても公開されていない。当方は知っているが、立場上公開できない。原材料価格は、一般に公開されている価格よりも少し安い価格で取引されている傾向がある。米生産者が受け取るであろう値として推定した300円/kgは、高すぎる見積かもしれない。また、日本の米作りにおいて目標を設定するとしたら、PETと同様の150円/kg以下を目指すべきかもしれない。それを250円/kgで卸すことができれば、小売は400円/kg以下となる。生産から卸までの一貫した事業は、十分に儲かる環境になってきた。

米は食品だから特別価格という見解は、生産から販売における一部を担う業者の利益となるだけで、生産者の利益とならない可能性がある。これまで、コメ生産者が受け取る正しい金額が公開されてこなかったため、中間業者はかなり利益をあげてきたはずだ。JA農協はこの際生産業者へ支払っている価格を公開すべきかもしれない。

また、玄米から白米にする過程における廃材処理が問題となる。これを飼料のような有価物に活用できれば、白米の価格を下げることが可能となる。生産から卸まで一貫した事業運営を考えるべき時代かもしれない。

また、米生産者が消費者へインターネット経由で直接販売する事業も考えると良いかもしれない。仮に250円/kgで20kg販売すると、運送費を1200円で見積もっても6200円なのでこれを8000円で販売すれば90円/kgの利益となる。米1tで9万円、1万t規模で9億円の利益となる。1家族4人ならば年200kg以上は消費する。1tという数字は5世帯分である。5000世帯の顧客を確保すれば、9000万円の利益、500世帯ならば900万円の利益である。ここには人件費や運送費等諸経費は一切含まれていないので、農業は利益率の高い事業となったのではないか。

PPS半導体ベルトのカオス混合プラントを立ち上げたときに、PPSの合成から行おうとも考えた。400円/kg以下で十分生産可能であり、合成法も基本特許が切れており、興味があったが、周囲から反対された。当方が早期退職を宣言していたので、退職後の技術をどうするかが問題とされた。合成から成形体、有機高分子からセラミックス、ハードウェアーからソフトウェアーまですべてお手伝いいたしますのでご相談ください。今Python普及に力を入れておりますので、土日もWEBセミナーで対応しております。受講料は人数その他で変動しますのでご相談ください。

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2025.05/30 米の減価償却は面白い着眼点

米を減価償却という発言が、会計用語として間違いであることは月曜日に書いた。しかし、あえてこのように表現したのは意図的だろうと思う。数日考えてみても面白い着眼点だと思う。


当方も技術アイデアを考えるときに、あるいは業務で新しいコンセプトを考えなければいけない時に、あえて言葉の定義の制約を外す。言葉の持つイメージを大切にすると言った方が良いかもしれない。


オブジェクト指向的に表現すれば、言葉のプロパティーではなくファンクションに着目するのである。AIも同様に動作しており、ゆえにハルシネーションを起したりしているが、とんでもないアイデアを提示してくれることもある。


今回の米騒動で、米の減価償却と言う表現は、おそらく言い間違いではないだろう。このあたり、いろいろとこの表現から妄想が浮かんでいるが、今日本でひどいことが起きていることは確かである。


ワイドショーでは、連日米騒動の原因についていろいろ報じているが、共通しているのは、米の生産量は不足していない、という点である。また、国の減反政策は米の需給バランスを崩していない、という大学教授の説明もあった。


当方が注目しているのは、JA農協が農家から生産された米の半分以下しか集めることができない状況である。今半分以上は他の卸業者が農家から米を集めているそうだ。


需給バランスがとれているところで、誰かが市場に出し渋れば価格が上がるのは当然である。今の米騒動の原因がおおよそ見えてきた。減価償却という表現の面白さは、おそらく政府も米騒動の犯人を知っているのだろう。

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2025.05/29 米の中間業者が倒産

大きなニュースとなっていないが、米の卸問屋の倒産が起きているそうだ。株式会社帝国データバンクの「『米穀店(米屋)』の休廃業・解散(倒産)動向(2024年度)」によると、2024年度、全国の米穀店(いわゆる「米屋」)の休廃業・解散件数は88件に達している。前年度(80件)から、2年連続で増加だそうである。


倒産した会社社長の談話では、お米が入荷しないという。米の生産量から考えるとおかしな話である。明らかに、今回の米騒動は、誰かが米を売り渋って価格高騰になった可能性がある。


今回の最初に行われた備蓄米放出に関しても、競争入札後店頭にすべて並ぶまでに時間がかかりすぎている。すでに一部では小泉大臣の掛け声による備蓄米が来週出始めると言われているのに、競争入札による備蓄米を店頭で見かけない。


悪者は明らかであり、ここではあえて組織名を書かないが、何か事情があるにしてもひどい組織(注)である。競争入札で高く買った米をどうするのだろう。


米の流通について専門家ではないので詳しいことはわからないが、異常な高騰が起きていることは理解できる。お米は生産者から直接購入しているので、店頭で買ったことが無いが、市場の高値で流通業者に倒産が起きていることを不思議に感じている。


一方で、株価が高騰している米業者もある。空前の利益だそうである。生産者が儲からず、中間業者が利益をあげる構造は問題である。


企業でも地道に泥臭く技術開発を行い、新事業を立ち上げてもFDを壊されたりして恐喝され、評価されずに人生を終える技術者もいる。


最後の貢献のために技術者としての経験知を公開したセミナーを開催しているので活用していただきたい。儲からないような価格で開催しています。日本化学会で研究発表を今でも努力しています。ゴム協会はじめ学会の招待講演も快く受けています。


半年前は国際会議の招待講演者になりました。来月は高分子同友会でも講演します。70過ぎても現役技術者です。活躍場所を用意していただければどこでも成果を出します。


ところで、米の中間業者のボロ儲けがある一方で倒産が起きている現象は、うまく機会を活用できるかどうかという視点で見ることができるが、瀕死の日産で退職する社長や役員が数億円の退職金を受け取るのを従業員は複雑な心境というニュースがあった。


無能な社長や役員に5年間支払われた報酬で1000人程度リストラ人数を減らせるかもしれないと考えると複雑というよりも会社を辞めたくなるかもしれない。


経営に問題が出てくると、優秀な社員から退職する傾向がある。ゴーン時代にリストラされた技術者が無機材質研究所の主任研究員になっていたのでいろいろ面白いここだけの話を聞いたが、許可を得ていないので公開できない。


日産の元技術者は優秀な人が多い。しかし、日産の元経営者は有能なのか無能なのか。公開された情報だけでもひどい書かれ方をしている記事が多い。経営者についてはひどい書かれ方の記事が多いが、製品の評価記事について批判的な記事をほとんど見ない。「技術の日産」というフレーズは伊達ではない。


米では小泉大臣の「ポエム用語」としてコメの固定資産がもてはやされたが、「セクシー発言」により登場した2022年施行の再生材に関する法律についてSNSで取り上げないのは不思議だ。


日本における高分子再生材事業は、中国と比較しあまりうまく進んでいない。詳細は書きにくいので問いあわせていただきたいが、まだ、日本企業にチャンスがある、とだけ書いておく。小泉事務所から問い合わせがあれば無料で特別に指南します。米同様に国の力も必要です。

(注)消えた20万tについては、某国のスクラップ業者という記事があった。直接農家から米を買い集めていたそうだ。しかし、それだけではないだろう。小泉大臣が放出する備蓄米は来週にも店頭に並ぶ。やはり米の流通経路にスクラップ業者以外の問題も潜んでいる、と思われる。

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