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2018.07/15 オールスターの松阪投手

昨日のホームランダービーは筒香が優勝したが、金曜日のオールスターを見たかった。残念ながら無機高分子研究会40周年記念パーティーがあり、平成の怪物松阪投手をライブで見ることができなかった。かつて当方の世代に同様の怪物と呼ばれた江川投手にはがっかりさせられたが。

 

ライブでは見られなかったがスポーツニュースで見た彼は大物だった。ホームラン2本を打たれ、5点を取られながらも直球勝負で打者に向かう姿は、スター投手の役割を十分に理解し責任を果たした。

 

オールスターゆえの投球内容だが、打者にはストレートが来ることが分かっており、今のパリーグの選手であれば安打が出て当たり前である。それなのに三振も取れている。

 

投球後「やっぱり緩急をつけないとだめですねえ」と語っていたが、調子がよくないにもかかわらず、直球勝負でファンサービスを行い三振も取れていた内容は、オールスターでは十分である。

 

途中までパリーグの勝ちに見えたが、筒香選手が同点打ホームランを打っており、オールスターを盛り上げていた。結局松阪投手の5点が重荷だったのか、一点差でセリーグの負けとなったが、ニュースのハイライトを見る限り、金曜日はホームランの打ち合いになった面白いオールスターだったようだ。

 

さて、ホームランを2本打たれ5点を献上した松阪投手のどこが大物かと言われそうだが、打たれるとわかっていても直球勝負で逃げなかったところである。これはオールスターだからできた投球であるが、ホームランを打たれた直球はいずれもど真ん中でファンサービスそのものだった。

 

二流の投手であれば、恐らくオールスターでも打たれないように投球したに違いないが、打たれても、打たれるとわかっていてもファンから期待されるストレートを投げ続けた松阪投手は力が衰えてもスターである。

 

彼はボロボロになるまで投手を続けたいと語っていたが、スケートを引退した高橋選手が再度競技人生をスタートするという。理由はケガで引退せざるを得なかった自分に満足していなかったからである。

 

世界的に若手の台頭で高橋選手がリンクに戻っても年齢からみて良い結果を出せない可能性は高い。それでも松阪投手同様にチャレンジするという。

 

ダメな可能性が高くてもチャレンジしようと努力する姿には賛否両論があるが、一度しかない人生である。伊達選手のチャレンジでは良い成績を残せなかったにもかかわらず多くのファンは感動したはずだ。プロ野球の後半戦松阪投手の活躍が楽しみであり、高橋選手の全日本挑戦という楽しみも出てきた。

カテゴリー : 一般

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2018.07/14 混練技術

混練技術に関する書籍を何冊か読んでみたが、良い本が無い。また、書を読んでいてこれほど違和感を持った経験も少ない。混練技術について書かれている内容が実務に役立たないのだ。

 

混練機構の説明に分配混合と分散混合という機構が出てくる。10年以上前に実用化した中間転写ベルトのコンパウンドは分配混合だけ完璧に進行するように混練システムを設計した、というとものすごい技術に見えるかもしれない。

 

それを可能にしたのはカオス混合だ、といえばこの分野の技術をご存知の方はびっくりするはずだ。ただし、ソフト凝集したカーボンの構造を均一にしてパーコレーション転移を制御しようとしたのは事実だが、分配混合を完璧に進行させる設計などしていないし、この材料の開発で、混練技術の教科書が役立たないことも実感した。

 

その後、上海のある大学の先生が混練について研究されているというので見学させていただいたが、怪しさ100%だった。混練の教科書に書かれていることを確認するような仕事の進め方をされている。基本に忠実と評価できるが、得られた結果の説明が怪しい。

 

PE中でCNTをナノ分散した、というサンプルを見せられたが透明ではない。その理由として添加量が多いからだという。ではナノ分散であることをどのように確認したのかというと、この混練機ではナノ分散が可能になる、という具合に話がかみ合わない。これは通訳の問題ではなく、通訳者も困っていた。

 

混練機のスクリューについてはたいへん詳しく説明してくださるが、混錬された樹脂の説明になると途端に怪しくなる。日本の理事長にあたるコーディネーターを務めてくれた先生までもやや怪しい顔になってきた。日本ではないのであまり厳しい質問をしないように努めたが質問の回答がかみ合っていないことはその場に居合わせた誰もが感じたようだ。

 

とにかく材料の話を避けるように回答をされていたので質問したいことがあっても途中でやめたが、どうも機械工学の専門だったようでコーディネーター役の方が別れ際に謝罪された。

 

この体験は混練の教科書の状況と同じで、教科書に違和感を感じたのは材料加工に対する視点が欠けているのだ。混練では「混ぜること」と「練ること」がプロセスで進行する。「混ぜる」視点のみで教科書が書かれている、といったらしかられるか?

カテゴリー : 高分子

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2018.07/13 高分子材料の滑り性

銀塩フィルムが写真材料として使われていた時代に、写真フィルムの滑り性は重要な品質項目だった。その滑り性付与には、滑剤による方法とマット材による方法とがあり、さらに帯電防止性能も滑り性に関係した。

 

アカデミアで表面界面の研究は今でも活発に議論されている分野だが、写真フィルムの滑り性付与に必要な機能といえば、滑剤とマット材、それに帯電防止性能だった。

 

滑りすぎてもフィルムが扱いにくくなるのでその程よいさじ加減でフィルムを設計する行為が滑り性設計技術である。すなわち学会でどのような活発な議論がなされようが無関係に、職人技に近い技術開発で滑り性は設計されてきた。

 

このとき滑剤のブリードアウトも品質問題を引き起こすので設計に際し、最初にテストする項目となっていた。開発初期に合格していても、商品テストで粉を吹いたようになることもあった。

 

ブリードアウトは開発者泣かせの品質問題だが、コツをつかめば恐れるに足らずの問題でもある。しかし現場で困っていてもアカデミアでは、このような問題を取り上げてくれない。せいぜい拡散係数程度の研究である。

 

写真フィルムの新製品ごとに毎度設計しなおさなければならない面倒な技術だが、おやじギャグで滑らないようにするのと、フィルムの滑り性を制御するのでは、後者の方がやさしい、という程度の技術である。

 

やさしい技術ではあるが、品質設計となると市場での問題が絡んでくるので担当者にとっては頭の痛い問題となる。転職したばかりのころ、ある担当者に連れられて印刷工場の現場に案内された。

 

そこで2枚に1回現像されたフィルムがうまく滑らず途中で金属の壁にくっついている光景を見せられた。おもわず吹き出して面白い現象だ、といったら担当者に叱られた。しかし調べてみたら本当に笑えるような面白い現象だった。

 

科学時代ゆえに科学的に解明された考え方で表面の設計をすると問題解決できないパラドックスというよりも「科学時代」ゆえのとんでもない現象だった。まさに科学とは自然現象をある一つの視点で眺めているに過ぎない哲学であることを気づかせてくれた問題だった。

 

技術者は恋愛真っ只中の若者のようなモノの見方で自然現象を眺めてはいけない。科学者にはそれが許されても技術者は常にストイックに自然現象を多方面から、それも科学者が思いもつかないような視点で眺める努力が必要である。真理がどうであれ、まず観察し機能を感じるモノの見方が求められる。

カテゴリー : 一般 電気/電子材料 高分子

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2018.07/12 知識(9)

街の本屋が減少し、心配していることがある。昔は本屋の立ち読みという行為が知識人の習慣だった。それについて書かれた随筆を読んだ思い出もある。誰が書いた随筆か忘れたが、小林秀雄が出てきたので、そのような時代の人だ。

 

そこには、文系の視点で知識について書かれていた。学生時代に受講した哲学の授業では、講師の著による「知の歴史」を読むことになったが、講師も立ち読みを勧めていた。この授業では居眠りをしがちだったので、要所要所をよく覚えている。

 

授業中の居眠りは先生に対して失礼な行為であるが、真剣に聞いていると眠くなる講義があるということも事実である。先生に申し訳ないと思っていても意識が遠くなる。眠ってはいけないと緊張すればするほど眠くなる。睡魔は良心とは無関係に襲い掛かる。

 

客員教授をしていた時に、2日間の集中講義をしていたが、半分近くの学生は睡眠学習状態だった。講義の最初にレポート提出と知らせたためと思われるが、当方は睡眠学習の手助けをするように努めた。

 

すなわち、講義の途中で寝ている学生の横に行き、質問するのである。これは効果絶大で、クスクスと笑い声がして教室全体が明るくなる。この時肩をたたきながら、睡眠学習の手助けをするぐらいの気持ちで優しく質問するのがコツである。

 

話がわき道にそれたが、学生時代の講師も大学生協での立ち読みを勧めていた。人生少しでも多くの書に接するという経験知は重要だと言っていたが、この年になってみると確かにそうだと言いたくなる。

 

街の本屋が無くなるとその機会も減少することになる。インターネットで情報が簡単に入手できるようになったので本屋が不要になるという因果関係は少しおかしいと思っている。ネット情報でも知識になるが、何か軽薄さを感じるのは当方だけだろうか。

 

中にはダウンロードして、必要ならばハードコピーを読めて、書物と変わらない情報としてそれを提供をしてくれるサイトもある。また学位論文にベタコピーしてもその学位論文が審査に通るくらいのレベルの情報もインターネットに存在する。ゆえに本屋など不要かもしれないが、一冊の本の重みをインターネット情報からは感じ取ることができない。この感覚は何だろうと思う毎日である。

カテゴリー : 一般

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2018.07/11 高分子と無機フィラー

高分子の改質のために無機フィラーを添加する。例えば、弾性率を上げたり、導電性を付与したり、難燃性を向上したり、と様々な目的がある。

 

ゴムには昔からカーボン粉末がフィラーとして添加されてきた。その目的は硬度向上であり、カーボン粉末を大量に入れると硬くなりゴムとしての性質も小さくなる。

 

硬くて柔らかい(衝撃吸収という意味の柔らかさ)という矛盾したゴムを設計するためには、硬度を上げる手段をカーボンではなく架橋密度に期待することもできるが、1970年代に樹脂補強ゴムという硬さを全く異なるコンセプトで向上する技術が開発された。

 

これは、無機フィラーだけでは性能改善が行き詰まった時にポリマーアロイでブレークスルーした事例である。

 

無機フィラーの組み合わせで二律背反の性能を改善した事例もある。例えば転がり抵抗とグリップ特性の改善という省燃費タイヤ技術では、カーボンとシリカの組み合わせでブレークスルーが可能となり、シリカの改良については現在でも特許出願が行われている。

 

高分子と無機フィラーの組み合わせについてもこのように要求される特性に対して、無機フィラーと高分子、あるいは2種以上の無機フィラーの組み合わせで検討される時代になった。

 

無機フィラーについては混練中にそのフィラーの組成が変わることはないので、その表面状態が高分子への添加でよく考えなければいけない問題で、溶媒に溶質が溶解するかどうかを指標で表すSPを粉体に拡張する試みが1980年前後から試みられている。

 

また表面を化学修飾する技術も同時に開発が進み、多くの種類のカップリング剤が販売されている。カップリング剤の知識は無機フィラーを高分子に分散するときに要求される知識の一つである。

 

カップリング剤技術の面白くない点は、コストが高くなるところである。カップリング剤の価格とプロセシング価格の上昇を考えなければいけない。

 

ゆえにカップリング剤を使用しない技術というものも発展しているが、これはノウハウとして使われることが多く、表に出てこない。当方は科学的にはよくわからない場合が多いという理由で、このような技術に魅力を感じる。

 

また、AIでも考えつかない技術が存在する。特許には科学的に説明が難しいためか、驚くべきことに、と説明されていたりする。それほどびっくりするような技術でなくても特許を書いている人が驚いて見せなければ発明にならないような技術だ。

 

ところで高分子と高分子のブレンドではχを用いるが、SPで評価することも行われる。無機フィラーもSPで議論できるので、高分子のブレンドでは、SPのほうがχよりも便利かもしれない。

カテゴリー : 高分子

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2018.07/10 なぜ本屋が少なくなったのか

街の本屋はピーク時の半分近くになったと言われている。この原因はアマゾンで本を買うようになったから、と言われているが本当か。実は日本では本そのものも売れなくなっている。これは、ただインターネットの普及という今の時代のステレオタイプ的な見方では説明がつかない。

 

また若い人が本を読まなくなった、と言われているが、若い人だけでなく年寄りも読まなくなったのではないか。電車の中で文庫本を読む風景は、いつの間にか携帯電話を誰もが眺める風景になった。吊革につかまりながら化粧をしている女性を見つけて驚いたのは10年前だが、電車の中の化粧は常態化した。

 

身の回りから本を読んでいる人がいなくなったことからも多くの人が紙の本を読まなくなったことがわかる。紙の本もこのような状況に対応できるようオンデマンド出版技術が進歩し、3000円前後の本を200冊程度でも出版できるようになった。

 

ゆえに自費出版も一時ブームになったが、そもそも街の本屋が少なくなったのでブームも長続きしない。大手から売れる本しか出版されなくなった結果、購入する人が限られ、出版物の減少となり、本の売り上げが減り、街の書店が少なくなった、というのが大きな原因ではないだろうか。

 

このような仮説をもとに適当な統計を探したが、見つからない。しかし、パソコンブームで多くのパソコン関係の雑誌や単行本が登場し、それが次第に少なくなった流れや、デジカメブームで写真雑誌や書籍が登場し、それがほとんどなくなった駅の本屋の風景を思うと、間違いではないのかもしれない。

 

面白いのはコンビニに置いてある雑誌が、街の本屋と少し趣が異なる点である。これに気がついたのはこの10年のことであり、新しい動きに違いない。一定の占い本やノウハウ本が定期的に入れ替えがあり、並んでいるのだ。定点観察するとよく売れる本の話題がTVで取り上げられたりしている。

 

紙の本が読まれなくなったのはペーパーレスの時代の潮流で理解できる。一方で購入場所の変化という流れと出版社の対応のずれもあるのではないか。それから書籍そのものが高価になったことだ。昔ならば気軽にちょい読みができた環境が壊滅したことが本を読む人の淘汰につながり、そこで書店の廃業がシナジーを起こし、書店の減少を加速しているのかもしれない。

 

 

カテゴリー : 一般

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2018.07/09 勉強(2)

AIの普及で知識労働者の仕事が奪われる、と言われている。過去の大小の産業革命が多くの職人から仕事を奪っていったようにこの未来予想の半分は当たっているかもしれない。

 

しかし、AIは情報を集め、それを過去の方法で知識に加工することはできても、今どのような情報を選びどのような知識を身につければよいかは、AIにはできないはずである。少なくとも現代のどんどん成長しているAIは人間の作ったプログラムとモデルの教師データをもとに動いており、情報をAIの知識に変換するときに特定のパターンになっているはずである。

 

分かりやすく言えば、AIの知識なるものは、そのAIを生み出した人に必要な知識であって、多くの人間にとってAIの提供する知識は単なる情報に過ぎない場合がある、ということだ。すなわち、AIの生み出す知識が情報の価値程度にしか活かせないような仕事は、人間の仕事として残ってゆく、ということだ。

 

知識は人間の知恵により情報が昇華されたものであり、形式知はその意味からAIは人間と同じ知識を身に着けることになるが、経験知は必ずしも全ての人間が同じものを身に着けていないという理由で共通の知識になるとは限らない。さらに暗黙知になるとAIは身に着けるのが苦手のはずである。

 

このように考えると、AIが知識労働者のすべての仕事を奪うとは考えにくい。経験知や暗黙知が重視される知識労働は残ってゆく。さらにその仕事において、その仕事を継続するために何を勉強してゆかなければならないのかを要求されるような研究開発職は将来も残ってゆく。

 

おそらく未来の研究開発職では、AIを操り問題解決できるスキルと「何が問題か」を考え出すスキルとが厳しく求められると思われる。だから今のように形式知を中心とした勉強しかできない人には厳しい時代になる。AIの時代とは、本当の「勉強」という活動、すなわち今何を学ぶべきかが求められる時代だ。

 

 

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2018.07/08 有機合成化学(4)

有機合成化学について真剣に勉強したのは大学4年の時だけである。しかし、研究以外の面白さを見つけ、社会人になってもたまに専門書を一冊買って読んでいた。

 

専門外で専門書を読むと意外と楽しめる。ドラッカーの難解さとこのような専門書の難解さは異なるが、理解できなくて興味をもてなければ読み飛ばせばよい気楽さがある。

 

学生の時、専門書を読むのを苦痛に感じていたのが不思議に思えてくる。なんといっても自分のペースで読めるというところが良い。そして読み終わったあとに何か頭に残っている心地よさが良い。

 

ただ、有機合成関係の書物を楽しんで読んでいたのは20代だけで、それ以降はコンピューター関係の本がたくさん書棚にたまっていった。日進月歩の進歩が一種の脅迫感として感じ、雑誌から専門書まで新しい情報が載っていると買って読んでいた。

 

このころは本を読む楽しみなど無くなり、情報の洪水の中で遅れまいともがいていたような気分である。業務とは無関係と理解していても、なぜ時代を追いかけるようにコンピュータ関係の本を読んでいたのか不思議である。

 

ただ、ニュースはじめ社会に意味不明な言葉が、今以上のスピードで氾濫していた。インターネットの前身であるパソコン通信も刺激的だった。データメディアの使用方法はじめそれらが自然に社会に溢れる状況において、コンピューターの知識無しでは21世紀を生きることができない、という恐怖感があった。

 

会社よりも早く、DOSの時代に家庭内にはLANができ、子供たちはゲームを楽しんでいた。ウィンドウズ95が普及し始めたとき、家庭内には自作のAXパソコン(今のDOS/Vパソコン)がPC98に代わり動作していた。有機合成化学の知識よりもコンピューターの理解が優先された。

 

 

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2018.07/07 東京医科大学不正入試の問題から見えてきたこと

「文部科学省の私立大学支援事業を巡る汚職事件で、受託収賄容疑で4日に逮捕された同省前科学技術・学術政策局長の佐野太(ふとし)容疑者(58)(4日付で大臣官房付に異動)が昨年、東京医科大学(東京)側に対し、同大が支援事業に応募する申請書類の書き方を指南していたことが、関係者の話でわかった。東京地検特捜部は、佐野容疑者の行為が贈賄側への便宜供与にあたるとみている。」

 

上記は、7月6日付読売新聞電子版からのコピーである。ひどい話である。他の新聞には、今どきこのような古典的手法で逮捕されるのか、というような感想が書かれていた。すなわち悪事が簡単にばれる様な事件である。ツイッターには犯人の息子が受験前に合格が決まったような書き方の投稿をしているという。

 

起業してから補助金関係の公募に「カオス混合技術の開発」をテーマとしていくつか応募してきたが、すべて落選したので中国企業の支援を受けながら技術開発を進めてきた。サポインの応募では、何度も中小機構のアドバイザーにご指導を受けたが、そのたびにこのサポインはテーマがよくても通るかどうかわからない、と言われた。

 

税金で運営されている国家の補助金公募では本来公平でなければならないが、応募した立場では不公平感が常にあった。今ようやくカオス混合装置について注文を頂けるようになったが、もし公募で開発された技術だったならもう少し安く提供できるところ、弊社のこれまでの投資を回収するための費用を載せるので少し高くなり、恐縮している。

 

また、今回特許が公告となった画像処理技術についても国の補助金で開発したかったが、落選している。ただし、応募すれば誰でもいただける20万円の補助金はかろうじて頂くことができた。

 

国の補助金審査は本来公平であるべきだが、応募した体験からは不公平感が残る。カオス混合技術や画像処理技術は、国に雇われていたアドバイザーの方々から毎度採用される可能性が高い内容と言われ続け、落ち続けた実績がある。

 

カオス混合技術や画像処理技術、新規概念による樹脂用添加剤の開発など公募に落選した技術は、へぼな技術ではなく、すでに中国企業で実用化され稼働している。技術流出など批判的な言われ方をするが、国の公募がこのような状況では仕方がないことである。

 

野党は国の公募事業について調査したならば、森掛問題よりも成果が出るのではないか。少なくともカオス混合技術の審査の経緯だけでも知りたいと思っている。審査員が無能だったのか、不正があったのかだけでも知りたい。書類はアドバイザーのご指導で完璧に仕上げて提出していた。

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2018.07/06 有機合成化学(3)

すでに無機材質研究所へ留学が決まっていた時に、趣味で有機合成について勉強していた。学生の頃は試験勉強など大変だったが、試験とか仕事とかにとらわれず優れた研究者の書いた専門書を読むと面白い。

 

すなわちその書を読むことで、研究者の思想に触れることができるからだ。学生時代はクラム・ハモンドが書いた英語の教科書が授業で使われ、それを使って予習するのが大変だった記憶がある。

 

教科書の内容は有機電子論に基づく有機合成化学の体系であり、当時は最先端の名著で、4、5年後にはその日本語版が発売されている。またこの本を模した日本の研究者による著書も発売されている。この日本の研究者による著書は、当時日本語版が無かったので重宝したが、中身の薄さを十分感じることができる内容だった。

 

有機合成反応がただまとめられていただけであり、有機合成反応の体系というよりは情報集という本だった。この本を購入し、前期のテストを受験してから気がついたのだが、英文を読みながらノートを作れば出来上がるような本だった。

 

学生時代は研究者の思想を意識してゆとりのある読み方などできなかったが、およそ業務とも無関係で、趣味でもなく、単なる読み物として読んでみると難解な本でも面白く読める。

 

亡父が古典を読んでいたのもおそらく同じような気分だろう。本の中に新しい発見があるとさらに読み続けたくなる。これは文学書の楽しみ方とも似ているのかもしれない。

 

わずかながらの知識で理解できる範囲で気楽に専門外の本を読むのは、うまくはまると十分な楽しみの手段になる。コンピューターのプログラミング技法の本についても同様で、学生時代にカーニハンとリッチーの書いた論文にはまったのである。

 

この論文はたまたま複写機のところに複写ミスとして落ちており、興味を持ったので図書館に行き全文読んでプログラミングの勉強を始めた。授業として情報科学を聞いたときにはプログラミングに興味などわかなかったが、ユービックスの横に落ちていたジャムった論文は、それを全部読みたくなる意欲を掻き立てる内容だった。

カテゴリー : 一般

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