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2024.01/23 組織の中の異常

昨年はビッグモーターやダイハツのような、組織として正常な判断がなされなかった、ある意味不思議な大事件が起きている。今年に入って、ダイハツ社長は仕事量を見誤ったかも、などとややおかしな見解を披露している。


仕事量を見誤ったのではなく、品質管理活動が正しく行われていなかった、というのが社長としての反省の言葉にならなければならない。正しく品質管理活動がなされて仕事量が減るということは起こりうることだ。


ダメリーダーの問題に、親会社であるトヨタの経営陣も含め誰もそれに気がつかなかったのは驚きである。トヨタのかんばん方式に始まり、トヨタが名の付くQC関係の書籍は多い。


しかし、ダイハツの社長の毎度の発言記事を見ていると、トヨタは大丈夫か、と心配になってくる。ドラッカーのリーダー論は明快で、次のリーダーを指名するまでがリーダーの責任であり、誠実真摯の人を選べ、と述べている。


ダイハツの今回の事件で、「仕事量を見誤ったかも」と述べている社長が誠実真摯に仕事をやっていたとは感じられない。例えば、エアバッグの試験にしても担当者は実験をやらずにデータを捏造していたのではない。


タイマーを使ってエアーバッグの動作を見ていたのである。誤った評価法を行って納期を短縮しているが、仕事を減らしていないのだ。インチキの仕事をやっていたのである。


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2024.01/22 高分子の破壊

金属やセラミックスでは、非破壊検査が当たり前に行われているが、高分子の非破壊検査は難しい。非破壊検査とは、材料を壊すことなく寿命を探る方法である。


トンネルや橋脚をコンコンと検査員が叩いている光景をTVなどで見ることがある。また、ドライブで高速道路を頻繁に利用する人ならば、実際の光景を見たことがあるのかもしれない。


コンコンと叩いたときに異音が無いのか調べることで構造物あるいは製品の寿命を知ることができるのは金属やセラミックスでフラクトグラフィーという形式知ができているからだ。


ところが高分子では、ゴムと樹脂で異なるアプローチの仕方で破壊現象が研究されてきた。40年以上経って、ようやく両者の破壊について同じまな板の上で議論できるようになった。


ただし、それはGriffithの理論の拡張が行われた故であり、その拡張の妥当性も現在議論されている。Griffithの理論とは、線形破壊力学という体系の基になる理論で、セラミックスや金属の破壊に関する形式知はこの理論を基に構築されている。


壊れる、という簡単に思われる現象でさえ、高分子では未だに研究されている対象であり、高分子がいかに難しい材料であるのか知っておくのは重要なことである。


身の回りで普及しているから形式知が完成しているとは限らないのだ。科学の時代と言われているが、経験知に基づく技術で実用化されている製品が多いことを知ると、どろくさい品質検査の一つ一つを浅はかな科学的という判断で勝手に効率化できないはずだ。


ダイハツの事件を知るにつれ、科学的という思いあがった考え方が透けて見えてくる。タグチメソッドは開発設計段階から品質工学を導入できるメソッドだが、今時これを身に着けていない技術者は時代遅れである。


今週R&D支援センター主催のセミナーが開かれるので、まだ身に着けていない技術者はぜひ参加していただきたい。弊社へ参加申し込みされますと参加費10000円割引サービスとなります。お問い合わせください。


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2024.01/21 大馬鹿モン(2)

専務の言われたかったことは、実車による耐久試験が終わらなければタイヤの形をしていても、タイヤという商品ではない、という品質の考え方である。


科学的にゴムの耐久寿命を導くことができない以上、これは正しいまともな見解である。今でもゴムや樹脂の破壊でさえ、科学の形式知が出来上がっていないので、非破壊検査さえも金属やセラミックスのようにまともにできない。


ゆえに、専務の当時の説教は40年以上経た今でも正しいのである。そこには、ダイハツで問題となった定まった社内試験を勝手にスキップするようなことは許されない理由も述べられていた。


すなわち、科学的に正しいと思われても、ゴムや樹脂の破壊について形式知そのものが出来上がっていないので、科学的に完璧な破壊という現象の評価法を作り上げることはできず、製品の品質を保証するためには、市場における経験から築き上げられた体系の中で評価を進めざるを得ない。


その時、科学的に正しいと思われる簡素化された他の評価法が見つかったとしても、市場の中でその評価法の検証がなされない限り、それを採用することはできない、という現物現場主義の考え方である。


このような考え方は大学で学ばなかった。科学は現象の一部しか説明していない、という考え方は大変新鮮だっただけでなく、科学と技術の相違や品質の考え方について分かりやすい説明だった。


科学で説明できない現象の起こる可能性がある以上、品質の信頼性を上げるために実車でn数を稼ぐ実験を行わなければならず、そこで科学の姿勢と同じ「何故」と問うことは良いが、科学で出した答えに満足してはいけない。


それは現物現場主義のどろくさい考え方だった。ところが研究所に配属されて、この考え方を正しいと信じ研究開発を進めていたら軽蔑されたのである。



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2024.01/20 大馬鹿モン(1)

1979年4月にゴム会社へ入社したが、当時は10月1日に配属が決まるまで新入社員研修が半年あった。さらに配属後1年半は試用期間で、残業代もつかなければ、業務上の責任も問われないから思い切って仕事をせよ、と指導された。


人事部からこのように指導されたので、思い切って仕事をしたところ、高分子の難燃化研究では、趣味で仕事をするなとか、君のためにその装置を買ったわけではない、とか上司から意味不明の嫌味(注)を言われただけでなく、責任が無いはずなのに、ホスファゼン変性ポリウレタンフォームを半年で工場試作したところ、始末書を書かされている。


工場試作を決定し調整したのは上司であり、当方は上司の指示で世界初の最先端技術を企画し、短期間で成功させただけである。始末書でも将来の査定に影響するのではないかと心配したが、上司の許可印を頂いてIBM3033を使用しデータサイエンスの研究をしていたら、パソコンをローンで購入するように言われたのは少し悲しかった。


10万円の初任給の時代に80万円のローンを組まされ、上司がそれに印を押したのである。もっとも今となっては感謝しているが、事実だけを証拠を揃えて訴えれば、パワハラに過重労働、給与の搾取、今の時代ならば十分に事件となる。


12年間とにかく力いっぱい全速力で仕事をやっていたが、明らかに犯罪と呼べることが身の回りで起きて、それを隠蔽化されるというので、身の危険を感じて転職している。


当方が転職後ゴム会社で新聞に載るような大事件が起き自殺者が出たが、組織内の事件では被害者はまず命を守ることを優先すべき、と考えてほしい。生きていれば加害者の問題を社会で次の時代に活かすことができる。


不思議なことに組織内の犯罪では、加害者はそれを犯罪と考えていないことが多い。隠蔽化という判断が当時なされたが、研究所の管理職の無責任さは、新入社員時代の始末書で体験していた。


さて、表題は1か月間の新入社員研修でタイヤの軽量化因子を探索する研究を体験し、それを発表した時に専務から大声で言われた一言である。その後10分近く叱責の言葉が続き、今ならば完全にアウト、そして磔状態となった当方が自殺でもしたならば事件となるような出来事だった。


しかし、この時のパワハラを当方はパワハラではなく、技術とは何かを身に着けた貴重な瞬間と捉え、専務に感謝している。専務がお亡くなりになった時には、転職していたが、葬儀に参列して感謝の気持ちを伝えている。


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2024.01/19 データ駆動と仮説

科学で研究開発を進めるときに如何に良い仮説を立案するのかが重要である。電気粘性流体の耐久性問題では、「ゴムのケースを用いて電気粘性流体デバイスを設計する時に、界面活性剤の添加で耐久劣化問題を解くことができない」という仮説が立てられた。


これは、イムレラカトシュも述べているような、科学的に完璧な論理を展開できる否定証明を目標としている。日本を代表する旧7帝大の博士や修士が集まって1年かけて研究し、電気粘性流体の耐久性問題を界面活性剤では解決できないことが証明された。


当時の音振動の大家であった本部長も科学として完璧な研究の完成に大喜びで、当方に、添加剤も加硫剤も何も入っていないゴムを開発せよ、と命じてきた。ちょうど前本部長の時に立ち上げた住友金属工業とのJVをたった一人で推進している時である。


研究所でゴムに詳しい研究者が当方一人しかいない、と言われたが、ゴム会社の研究所でありながらすごい時代になった、と当時びっくりしている。


立ち上がったばかりの高純度SiCの半導体治工具事業を転覆させたくなかったので、短期決戦でかたずけるため、データサイエンスを用いて取り組み、電気粘性流体の耐久性問題を一晩で解決した。


一晩で解決できた理由は、促進試験により当時の電気粘性流体が3時間と耐久しなかった(注)からである。当方の見出した界面活性剤で少なくとも4倍、12時間以上耐久したのである。さらに1週間経過しても劣化しなかった。


なぜこのような結論を導き出すことをめざしたのか。ゴムからのブリードアウトによる電気粘性流体の増粘問題については、解決しない限り事業化は難しい、と考えたからである。


そのためには、世間で販売されている界面活性剤のデータを集めて界面活性剤に関する未知のパラメーターを見つける必要があった。


当方はカタログデータを8bitコンピューターで処理してそれを見出し、示唆された界面活性剤を電気粘性流体に添加しただけである。科学で完璧な証明が重要なのではなく、耐久劣化を防止できる界面活性剤を見つけることが正しい問題と考えたのである。


これは実話である。当方は、データ駆動の方法で仮説を用いず問題解決したのだが、このデータ駆動の方法は、研究所では、高卒以下の科学が分からない連中の仕事のやり方、と陰口をたたかれていた時代である。


データ駆動の方法は試行錯誤となりやすい。しかし、データ駆動の実験方法も計画を立てて進めようとしたならば、科学的方法と同等の知力が必要と理解している人は皆無だった。


試行錯誤ではないデータ駆動の実験方法にタグチメソッド(TM)がある。40年以上前からデータサイエンスを研究してきて、故田口先生にも認めていただいたTMもどきの手法やその他数理モデルによる方法などデータサイエンスによる試行錯誤ではない実験方法を幾つか開発している。


来週R&D支援センターによるPythonで理解するタグチメソッドが、2月には、弊社でデータサイエンスに関するセミナーを行います。科学の方法とデータサイエンスによるモノづくりの方法の狭間で悩まれている方はぜひご参加ください。


(注)ゴムのケースに電気粘性流体を封入し、耐久試験を行うと、10分程度で増粘が始まり30分もすればヘドロ状態となった。シリコーンオイルの浸透性が高いためにゴムから添加剤を抽出しているようなものだった。「加硫ゴムを使う限り、この問題の解決は不可能」と頭の良い人は考える。当方も自分が担当しない限り、シリコーンゴムの浸透性からこのように考えたかもしれない。しかし、加硫剤も添加剤も何も入っていないゴムの開発の方が難しいのである。TPEが一応候補となりうるが、ゴムの耐久性が問題となることに気がつく。界面活性剤で解決が不可能な問題であると同時に、ゴムケースの材料が存在しない可能性が高い問題だった。このような場合には、どちらが易しいのか検討し、易しい方をデータサイエンスで解析するのである。あとはセミナーで説明します。

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2024.01/18 松本人志

表題はダウンタウンのコンビ漫才のネタ作りも担当している人物である。1982年にコンビ結成され、またたくまに人気者になった。


少し過激なネタが多かったためだろう。当方は故志村けんの芸風が好きで、ダウンタウンの漫才をあまり見ていない。いわゆるイロモノの芸でも松本氏と故志村氏では全く異なり、どこか傲慢さを感じる松本氏の芸を受け入れることができなかった。


たまに松本氏の漫才を見たときのネタが、ネタではなく体験談だったことに驚いている。性加害が問題とされ、松本氏は引退の瀬戸際に追い込まれている、この時代の変化には驚嘆している。


40年以上前ならば、今回の文春砲はネタにされて終わっていたのかもしれないが、今や社会問題にまでなっている。かつて松本氏との関係で名前の出た女優にも二次被害が出始めている。


同様の急激な変化として、マテリアルズインフォマティクス(MI)がある。第3次AIブームでは生成AIに話題を持っていかれたが、10年近く前登場した時には、それを事業にした企業まで登場し、大手の材料メーカーが飛びついている。


天国と地獄という変化の違いがあるが、このMIも松本氏と同様の変遷であることをほとんどの人はご存知ないだろう。昔データサイエンスで材料を研究する、という数理モデルで問題を解くスタイルの研究(注)は迫害に近い扱いを受けている。


ちょうど松本氏がデビューした頃は初任給10万円程度だったが、上司から言われ80万円でローンを組み独身寮に8ビットマイコンを設置して、本格的にデータサイエンスの勉強を始めなければいけなかった。ローンの保証人には上司が印を押してくださったので今でも感謝している。


会社では、材料屋がコンピューターを使ってデータ解析することは、趣味として扱われたのである。その一方で、上司が企画委員だったという理由で、高分子学会「崩壊と安定化研究会」で、高分子の難燃化技術というセッションでデータサイエンスと化学分析を組み合わせた研究を発表させられている。


なんと、この時出張旅費の申請をするなとも言われている。1時間もしゃべらされて、すぐに会社へ戻り、仕事をしている。なぜか珍しく上司から昼飯をご馳走になっているが、本来は業務出張とすべきではないかと、今でも鮮明に記憶している。


鮮明に記憶している理由は、当時松本氏の芸同様に大うけし、セミナー会社から高分子の難燃化技術に関するセミナーで講師を頼まれるようになったからである。


このセミナー講師の仕事では、上司から年休取得して勤めるように言われている。写真会社へ転職してからは、出張扱いだった。企業により扱いが異なっていることに違和感を感じたが、セミナー講師に講師料と交通費が支払われていることを知ったのは写真会社へ転職してからである。難燃化技術の講師は上司から紹介されたが、講師料の話は無かった。


しかし、ゴム会社の研究所では今の松本氏同様の地獄状態で、データサイエンスを用いて電気粘性流体の耐久性問題を解決したときには、FDを壊されたりナイフが机に刺さっていたりとひどい状態になり、それが隠蔽化されさらに続くというので転職している。


40年近く経って時代は大きく変わった。松本氏は引退まで考えなければいけない状態になっているが、材料科学の研究ではデータサイエンスが大うけでますます発展しそうな勢いである。


40年近く経ち、地獄から天国となった材料研究にデータサイエンスを用いるスタイルを、今年日本化学会の春季年会で発表します。昨日セッション番号等届きました。興味のあるかたは、聞きに来てください。


セッション番号は C443-3am、セッション日時は 2024年3月20日(水) 9:00 ~ 11:30で講演番号は C443-3am-01「 難燃剤の組合せ効果解析法及びそれを用いた難燃性高分子設計法」です。


40年近く前に行ったデータサイエンスの手法と最近のMIでよく用いられるパーセプトロンのアルゴリズムで解析する手法との比較です。数理モデルで材料科学の問題を解くときのヒントになります。


なお、弊社で開催しているデータサイエンスのセミナーでも詳細を解説していますので、ご興味のあるかたはお問い合わせください。2月度にセミナーを開催いたします。


また、来週その一部であるタグチメソッドについて、R&D支援センターでPythonプログラムを配布しわかりやすく解説いたします。弊社へお申し込みくださるとゴムタイムズ社発行の著書を謹呈いたします。


(注)ダッシュポットとバネのモデルで粘弾性問題を考える手法は、ゴムのクリープを説明できないという理由で高分子科学の研究手法から追放された。当方の指導社員はこの名手で、研究所で厳しい立場にあると嘆いておられた。

おそらく当方の体験談など今の時代の若者は信じられないかもしれないが、昔の松本氏も今の時代になるとは思っていなかったからネタにしていたのだろう。当方は今の時代となったので、昔のパワハラ実態を体験談のネタにしている。データサイエンスの研究に対する周囲の反応は自己実現の励みになったが、それも度を越せば自殺か転職をしなければいけない事件となる。

高分子の難燃化技術の研究にコンピュータを導入する業務について、マイコン購入の保証人になってくれたり、セミナー講師の仕事を任せてくれたり、と当時の上司は、実態はどうであれ、支援していただいたのではないか、という思い出となっている。ただ、電気粘性流体の仕事を担当した時の周囲の反応から、研究所のメンバーからは非科学の方法で仕事を進めるスタイルを邪教のように思われていたことに気がついた。

邪教ではあるが、直交表を用いてフローリーハギンズ理論で否定される高純度SiC前駆体の合成法を開発したり、多変量解析でホウ酸エステル変性ポリウレタンフォーム、タグチメソッドもどきの手法で高純度SiCヒーターやセラミックスチップを開発したり、ゴム会社ではデータサイエンスを用いたモノ造りをしていた。

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2024.01/17 ゴールへ到達するのに必要な時間

SiCの研究を4日間で完成させたという記述に質問があった。ここで「完成」という言葉は論文の完成ではない。まっ黄色の高純度SiCを製造できるプロセスと条件が一つ見つかったことを意味している。


STAP細胞よりも完成度は高く、繰り返し再現性も得られていた。4日間であるが、一番高いハードルは前駆体高分子を製造するプロセスである。これは異なる条件と同じ条件で4回実験を行い、どの合成条件であっても繰り返し再現性は100%だった。


そして異なる前駆体合成条件と同じ条件のサンプルを6件選び、一度に加熱処理している。すなわちシリカ還元法については確立した技術が特許で公開されていたので、それを用いている。


論文としてまとめていないが、実験ノートにはびっしりと実験結果と考察がまとめられていた。ハートのような落書きを書くスペースは無く、欄外には前駆体の反応機構の落書きが書かれていた。この点もSTAP細胞と異なる。


4日間でとりあえず再現可能なゴールに到達できたので、4日間で完成という表現を用いている。この4日間には、カーボンだけを用いたSiCホットプレス焼結にも成功している。


このSiCの研究以外に、この10年間に、電子天秤以外電子製品が何一つない研究環境で、特許取得できた新規コロイド技術をたった1日で開発できて皮革の難燃化技術を完成させている。


これは、人生で最も短期間に特許取得できる技術を完成できた技術開発事例である。生産レベルまで最も短期間に到達できた事例は、基盤技術0から3か月で立ち上げたカオス混合プラントである。


SiCの量産プロセスは1年かかったが、PPS/6ナイロン/カーボンの配合で半導体ベルトの面内抵抗を均一にできるコンパウンドの量産プロセスは3か月である。


弊社の研究開発必勝法はこれらの体験に基づく問題解決法を中心に構成している。問題解決法とQC、データサイエンスのスキルを身に着けることが可能だ。


来週Pythonで学ぶタグチメソッドのセミナーが開催されるが、タグチメソッドも、このスキルに含まれている。弊社へお申込みいただければ、混練に関する著書をサービスいたします。

詳しくはこちら

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2024.01/16 タグチメソッドを題材に

1月24日にR&Dサポートセンター主催による「Pythonで理解するタグチメソッド」というセミナーが開催される。このセミナーでは、当方が実際に開発に使用したPythonプログラムを配布するので、Python初心者でもPythonのプログラミングを学ぶことが可能だ。


Pythonで理解するタグチメソッド(R&Dサポートセンター)

https://www.rdsc.co.jp/seminar/240129


弊社にお申し込み頂ければ、「ポリマー混練活用ハンドブック」及びPythonに関する資料をサービスとして提供いたします。その他希望により、Pythonプログラミングの補講を行います。


是非この機会に弊社へお申し込みください。


タグチメソッドは、開発設計段階に製品のロバストを向上する手法として、技術者の常識になりました。当方は、日本でタグチメソッドの普及が始まった1990年頃3年間にわたり、田口先生から直接ご指導を頂きました。


タグチメソッドの解説もその時の経験を活かし、実戦的かつ平易に解説いたします。タグチメソッドの実験計画から解説までPythonのプログラムを用いて行いますので、アルゴリズムの流れとして手順を理解できます。

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2024.01/15 Pythonをどのように学ぶか

プログラム言語を効率よく学習する方法として、その言語の特徴を表すプログラムコードを理解するやり方がある。以前この欄に書いているが、プログラム言語と言っても英語や仏語とは異なる。


勘のいい人ならば、1日でプログラミングができるようになるかもしれない。当方は,この方法でC言語を学び、たった1日で分散分析のプログラムを書けるようになった。


もっともC言語の前にBASIC言語をMZ80Kで使用していた経験があるから独習ができたのだが、プログラム言語に精通している人に指導されれば独習よりも容易である。


2月にパーコレーションを題材にPythonの基礎セミナーを予定している。パーコレーションなど関係ないとおもっている人は、コロナ感染のシミュレーションを学ぶつもりで受講を申し込んでいただきたい。


参加したいと思われた方は、2月のご希望の日をお知らせください。予定が合えばWEBセミナーをご希望日に設定いたします。


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    2024.01/14 転覆しそうなテーマ

    当方はゴム会社の研究所で,6年以上研究が行われ転覆しそうになったテーマを救ったことが原因でFDを壊されるなどひどい妨害やハラスメントを受けたために写真会社へ転職している。


    面白いのは、転覆しそうなテーマは、どこの会社でも同じような業務の進め方がなされている、という事実だ。科学の時代の特徴として、否定証明が大なり小なり行われ、テーマの担当者が自分で自分の首を絞めている。


    転職の原因になった、電気粘性流体の耐久性問題では、界面活性剤で問題解決する以外に方法が無いにもかかわらず、界面活性剤では問題解決できないことを1年かけて完璧な否定証明を行っていた。


    当方はこれをデータサイエンスのスキルにより一晩で結果をひっくり返し、1日も耐久しなかった電気粘性流体の耐久性を実用レベルまで改良している。


    写真会社へ転職した時には、酸化スズゾルは絶縁体であり帯電防止層に用いることができない、という否定的な報告書を読んだので、この酸化スズゾルに興味を持ち、ゴム会社時代に休日プログラマーとして独身寮で作成していたパーコレーション転移シミュレーションプログラムを用いデータマイニングしている。


    その結果、酸化スズゾルが十分な導電性を示すことを発見し、さらにライバル社の特許を整理して、温故知新戦略により特公昭35-6616という小西六工業が出願した特許にたどり着き、技術開発に成功している。


    この技術は、カラープルーフに採用され、優れた帯電防止技術で品質が安定化したとして印刷学会からカラープルーフが学会賞を受賞し、日本化学工業協会からはその帯電防止層の技術で技術特別賞を頂いた。


    これらの賞で評価されたのは、パーコレーション転移の制御技術である。この技術は、コニカとミノルタが統合時に、旧ミノルタの研究所で歩留まりが上がらずひっくり返りそうになっていたPPS半導体ベルトのテーマについて、歩留まりを100%に引き上げるのに役立った。


    ただし、この半導体ベルトの開発では否定証明がコンパウンドメーカーの技術者から出されていた。当方はそれゆえ世界初のカオス混合プラントを建設しなければいけなかった。


    このパーコレーション転移のシミュレーションプログラムを題材にしたPython入門セミナーを2月に開催します。明日詳細を発表しますので関心のあるかたは、明日の活動報告をご覧ください。


    また、ぜひ参加したいと思われた方は、2月のご希望の日をお知らせください。予定が合えばWEBセミナーをご希望日に設定いたします。


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